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不遇王子は脳筋になりたい  作者: 田中恵人
第一章 学園生活リスタート
27/35

第27話 呼び出し

 デートからの火事から数日後、僕は順調に学園生活を謳歌していた。セシリアはあれから自分の無力さと人を頼ることの重大性に気づき、より力を高めるべく邁進していた。

 ヤタガラスとの訓練に彼女も参加し、同じ時間と地獄を共有することで距離が縮まった気がする。今日はロイド達と昼飯を楽しんでいる。

 

 「そういや、殿下って今どのくらい強いんスか?」

 「確かに気になるな。俺はステータスカードを持ってないが、参考に見せていただきたい」

 「えー……。特別だぞ。『ステータスオープン』」


名前:サウザー・アトラス・イーリスフロル 16歳 

ジョブ:聖騎士Lv10 (9up)

生命力 85/85 (+43)

魔力  109/109(+24)

攻撃力 57 (+3)

防御力 65 (+6)

敏捷性 23 (+4)  

知力  47 (+12)

【スキル】

水魔法Lv3 剣術Lv1(new) 格闘術Lv2(1UP) 鉄の拳Lv2(1up) 毒耐性Lv1 集中Lv3 守護Lv1(new)

【ユニークスキル】

メビウスリングLv1 


【戦技】

グッドスリープ バーストナックル(new)


剣術Lv1:攻撃力+5 剣の扱いが少しだけ上手くなる

鉄の拳Lv2:防御力+10 パンチの威力が向上する

格闘術Lv2:攻撃力+10 肉体を用いた技が少しだけ上手くなる

守護Lv1:防御力+5 防御、受け流し、パリィの精度が向上する


バーストナックル:拳に魔力を宿し、殴ると同時に爆ぜる


 「これがステータスか……。攻撃力と防御力が高く、敏捷性が低いですね」

 「いや、()の中、努力値がおかしいっスよ。何スか生命力+43って!」

 「ヤタガラスにボコされたおかげかな。というか二人とも、ユニークスキルに対してツッコまないんだね」

 「いやまあ、散々使われましたので、今更かと」

 「そーそー。殿下の中身が異世界人ってのはあからさまっスからね」

 「それはそうだが……」

 2年生に進学する前は無能王子だったんだ。それがいきなり強くなったのは不自然だと感じたのだろう。僕だってそう思う。

 ステータスやスキルについて語り合っていると、腕章を身に着けた生徒が近づいてきた。

 

 「ここにいたか、クルーガー。生徒会長がお呼びだぞ」

 「そうなのか?……すみません。失礼します」

 エルシオンは立ち上がり、腕章をつけた生徒の後を追いかけていった。


 「そういやエルって生徒会所属してたんだっけ。何だか忙しそうだね」

 「学校行事とかはまだ先なんスけど、一体どーしたんでしょーね」

 「さあね。――ん?」

 テーブルを片付けていると、エルシオンのカバンが取り残されていることに気づく。一時的に席を外すだろうから置いて行ったのかな。戻ってくるまで待とうと思ってると、ロイドが勢いよく顔を上げた。

 

 「――殿下。これをエルに届けに行きましょ」

 「え、待ってればよくない?」

 「いーや、万が一盗まれたら危険っス!うっかり話が聞こえちゃうかもしれないけど、仕方ないっスよね!」

 「なるほど……。よし、行くぞ」

 エルシオンのカバンを背負い、腕章が通った道をたどり生徒会室の前まで来た。隣でどう入ればいいかまごまごしているロイドを尻目に、ドアを3回ノックする。


 「第二王子サウザーです。エルシオンの忘れ物を届けに来ました。入りますね」

 中にいる人が返事する前に思い切りドアを押し、生徒会室に突入した。

 

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