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不遇王子は脳筋になりたい  作者: 田中恵人
第一章 学園生活リスタート
18/22

第18話 ダンジョン演習開始

 顔合わせから数日後、僕たちは王都東部のダンジョンに来ていた。

 今日から3日間、このダンジョンは学園が貸切ったため、冒険者が入ることはない。守衛から説明と注意事項を聞き、いよいよ突入した。

 ダンジョンの入り口はぽっかり空いた洞穴のような作りだが、入った瞬間、まばゆい光に包まれ、体が宙に浮くような感覚に襲われた。

 数秒後目を開くと、辺り一面に草原が広がっていた。

 

 「ここがダンジョン……。まるで別世界に来たみたいだ」

 既に入った生徒たちは動揺しつつ、先に進み始めている。僕たちも遅れないよう前に進み出す。と言っても、四方に広がる草原のどこを探すか……

 

 「んじゃ、行ってくるっス!」

 ロイドが隊列を外れ走り出す。何でも次の階層への入口の場所がなんとなくわかるらしく、『オレの勘を信じてほしいっス!』なんて自身満々なもんだから偵察に行かせることになった。……正直不安だ。

 「今更だが大丈夫か?こんな行き当たりばったりな作戦など……」

 「まあ、これがダンジョン探索の醍醐味だろ。私達も探索するぞ」

 ヤタガラスの言う通り、ロイドだけに任せるわけにもいかない。彼が向かった方向に沿って移動する。

 第1層は背の低い草ばかりで遠くまで見渡せるのだが、次層の入口は階段となっているため、目印がないと探しずらい。

 20分ほど歩き回ったところで、草むらからガサガサと音がした。

 ヤタガラスが大鎌で草を切り裂くと、そこから――角の生えた大きいウサギが姿を現した。


 「1匹だけか……ここは()が」

 二人の前に立ち、支給された盾を前面に出して待ち構える。数秒もしないうちに焦れたのか、ウサギは一直線に突進してきた。

 助走をつけて跳びかかってきた所を盾で受け止める。勢いは見事だったが、所詮はウサギ。鉄の盾を貫くことなく僕に止められ、宙に投げ出された。


 「さーてと、覚悟はいいかぁ?」

 地面に落ちたウサギは再度突進を仕掛けようとしたが、走り出す前に接近し、剣を振り下ろす。

 ――角のせいで若干ズレたが、無事にウサギの身体を真っ二つに斬り裂くことができた。

 いやあ、初めて魔物と戦ったが、なんとかなった。最下級の魔物だけれども、楽に倒せることがわかった。


 「お……?」

 倒したウサギの身体が光の粒子となって消えていく。流した血の一滴すら消え去り、一本の角と小さな魔石が残された。

 ダンジョンだと魔物の死体が残らずドロップアイテムを残すシステムだと聞いていたが、実際に目の当たりにするとびっくりするな。


 「おーい。見つけたっスよー!」

 偵察から戻ってきたロイドから次層の階段の場所に連れてってもらい、そのまま進む。道中追加の魔物が出たが、すべてロイドが蹴散らしてしまった。

 程なくして、草原には不自然な石造りの階段が見つかった。周囲に目印はなく、闇雲に探していたら日をまたいでいたかもしれない。

 

 「ロイド、ありがとう。君のおかげで次に進めるよ」

 「へへっ、どういたしまして!それじゃ、いざ、第2層へ!」

 明かりのない階段を降りていく。5分程で地面に着き、第2層へたどり着いた。

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