第9話 王都百貨店
「日用品を買いに行くのなら、おすすめのお店があります。王都百貨店に行きませんか?」
「なんか、すごそう…」
「日用品を販売していて、お値段もお手頃です。」
「へぇ!」
未来は目を輝かせた。
「じゃあ、そこに行ってみよう!」
「はい!」
王都百貨店。
王都でも有数の大型商業施設で、1階には日用品や化粧品、石鹸、香油などが並び、2階には衣類や靴、寝具などが販売されている。3階には宝石が販売されている。
「大きい……。」
未来は思わず見上げた。
「これ全部がお店なの?」
「はい。貴族から平民まで、多くの方が利用しています。」
店内へ入ると、様々な商品の香りが漂ってきた。
「まずは石鹸ですね。石鹸を販売しているお店は少ないので、ここで買う方が多いです。」
未来は棚を見渡す。
「じゃあ、この石鹸を十個!」
「えっ!?」
マリは驚いて未来を見る。
「そんなに買われるのですか?」
「うん。村のみんなも使うかもしれないし。それに、なくなってから困るよりいいでしょ?」
「……ミク様らしいですね。」
マリはくすりと笑った。
その後も未来は、
・石鹸・シャンプー・植物油・タオル・裁縫道具
・食器・調理器具など
1種類につき10個ずつ購入していく。
「まだまだ買うよ!」
「全部持てるんですか?」
「大丈夫。」
未来は周囲に誰もいないことを確認し、スキルを発動させた。
「【保存】」
買った荷物は光に包まれ、一瞬で消えた。
「やっぱり、何度見ても不思議です……。」
マリは感心したように呟く。
「このスキル、本当に便利ですね。」
未来は少し照れ笑いを浮かべた。
「最初は役立たずって言われたけどね。」
「私はそうは思いません。」
マリは真っ直ぐ未来を見る。
「この力なら、多くの人を助けられます。」
その言葉に、未来は少しだけ胸が温かくなった。
「ありがとう。」
その瞬間、ステータス画面が変わった。
『生活品を保存し、整理し終えました』
『【生活品保存】がレベルアップしました』
【生活品保存Lv.3】
・同じ物は50個まで保存可能
・大型の生活用品も保存可能
※1つ保存するごとに保存魔力を「1」消費
〈レベルアップ条件〉
・大型生活品を100種類保存すること
「レベルアップした!」
未来は思わず笑みを浮かべる。
「大型の物まで保存できるようになったんだ。」
(ベッドや棚、机とかも保存できるのかな。)
セレス村での生活を考えると、とても心強い能力だった。
「ミク様?」
「ごめん、何でもない!」
二人は笑い合い、次の売り場へ向かう。




