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『保存スキルで始める異世界村づくり』 〜役立たずと言われた能力が、最強の村を作る〜  作者: 玖龍
第1章 召喚された『保存』の少女

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第2話 保存という名のスキル

「王都にいる間は、この部屋をお使いください。」

案内された部屋は、思っていたよりも広かった。最低限の家具が置かれ、ベッドも用意されている。

「三日間、ミク様のお世話をさせていただくことになりました。マリと申します。」

メイド服を着た女性が丁寧に頭を下げる。

「何かありましたら、いつでもお呼びください」

そう言って、部屋を出ていった。扉が閉まる。


一人になった未来みくは、ゆっくりと息を吐いた。

「……」

まだ現実感がない。異世界召喚。帰る方法はない。そして、自分は無能だと言われた。

「まずは、状況を整理しないと」

未来みくはマリに頼んでいた紙とペンを机に置く。今分かっていることを書き出していく。

・異世界に召喚された

・帰還方法はない

・魔力はない

・スキルは【保存アーカイブ

・三日後、セレス村へ向かう


保存アーカイブ……か」

自分の唯一の力。物を腐らせないだけ。そう言われた能力。

「でも……異世界なら、あれがあるんじゃない?」

未来みくは少し考える。

「ステータス…オープンだっけ?」

すると――

目の前に光の文字が浮かび上がった。


〈ステータス〉

名前:ミク

年齢∶18

性別:♀

スキル:【保存アーカイブ

魔力:0


「本当に出た……」

驚いていると、その画面の上にに新しい文字が現れる。

『新たに【魔力保存マジック・アーカイブ】が解放されました』

「え……?」

続いて表示される。

魔力保存マジックアーカイブLv.1】

・魔素を保存可能

〈レベルアップ条件〉

・魔素を保存上限まで保存すること

(所要時間∶1h)

『魔素を保存しますか?』YES / NO


「魔素……?」

意味は分からない。しかし、試す価値はある。

「……YES」

『魔素を保存中です……』

何も起こっていないように見える。未来は椅子に座り、待つことにした。


――1 時間後。

『魔素の保存量が上限に達しました』

『【魔力保存マジックアーカイブ】がレベルアップしました』

魔力保存マジックアーカイブLv.2】

・魔素を魔力へ変換可能

・変換した魔力を保存可能

『魔素を魔力に変換しますか?』YES / NO


「もちろん……YES。」

すると、さらに文字が浮かぶ。

『新たに【生活品保存ライフアーカイブ】が解放されました』

『新たに【知識保存ナレッジアーカイブ】が解放されました』

生活保存ライフアーカイブLv.1】

・硬貨を保存可能

・保存した金額を表示可能

・必要に応じて出し入れ可能

※硬貨10枚につき保存魔力を「1」消費

〈レベルアップ条件〉

・金貨10枚を保存


「お金も保存できるんだ……銀行ってこと?」

未来は国王から渡された袋を見る。中には金貨200枚。

「金貨10枚くらいなら、試してみてもいいかな」

机の上に金貨を10枚並べる。


すると――

『金貨10枚を保存しますか?』YES / NO

「……YES」

その瞬間、金貨が光に包まれて消えた。

『【生活品保存ライフアーカイブ】がレベルアップしました』

生活品保存ライフアーカイブ Lv.2】

・本人より小さい物であれば保存可能

・同じ物は10個まで状態を維持したまま保存可能

・保存期間は1年間

※1つ保存するごとに保存魔力を「1」消費

〈レベルアップ条件〉

・生活品を50種類保存すること


「……」

未来は画面を見つめる。最初に言われた。ただ物を腐らせないだけの能力。倉庫スキルと変わらない能力。

でも――

「これ、本当にそんな簡単なスキルなのかな……?」


まだ知らない。

保存アーカイブ】という力が、ただ物を保存するだけではないことを。この能力がセレス村を、そしてこの世界の未来を変える力になることを。

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