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コミュニケーション・オンライン~コミュ力最強!仮説~  作者: C


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81/95

ニ――――――――――――――――――――――――ト―――――――――――――――!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



地獄の底から響くような怨唆の叫び。ニートは振り向いた。


「呼んでますよ?」

オマエだ!!!!!!!!!!!!!!!




デスゲーム開始から十日目。




『鬼ごっこ三日目!突然の参戦で一気に勝利予想オッズ最高ランクに突入したパーティー!!!その名もアベンジャーズ!!!!名は体を表すと言いますが因縁あふれるだけでなく怨念と怒りと執念を感じさせる追跡っぷり!!!!!いったい誰に対するアベンジャーなのか???????解説のエルコレさん???????』


『追われてる二人はニートにネコ。どちらも恨みや復讐や報復を受ける覚えに不自由してませんからね』


『ゲームWiKiで天災扱いのネコさんについては、単独最多PKプレイヤーであるだけではなく、元から日常的にフィールドで撥ね殺されたプレイヤーが出るのが日常でした』


『ニートがログインしない平日は毎日のように通り道のプレイヤーがロストしてましたからね』


『我がスフィア・タイムズもPKギルド速報とは全く別にネコさん進路予報を配信してました!!運営掲示板にすら被害速報が出ている半公式自然災害!!!幾人の初心者が轢殺されたことか!!!!』


『ニートも出し抜いたりハメたり引っかけたり欺いたりマッチポンプしたり・・・・・・ああ、後は相手の感情を逆なでしたり』


『――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――殺されて当たり前ですね』


『当たり前ですね』


『ニートさんは、あなたの友達じゃないんですか??エルコレさん!!!!!』


『だから殺させやしませんよ』


『・・・・・・・・・・・まあ、いいですけど・・・・・・・・・・気を取り直して、アベンジャーズはどちらの被害者でしょうね???』


『一般論からいえば、ニートでしょうね』


『一般論!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』


『ネコは半公式化していることもあり、被害にあうこと自体がイベント扱いです。ゲーム開始当初こそ不良プレイヤー扱いでしたけど、当時被害を受けたプレイヤーは恨みを置いておいて攻略に専念しているか、引退させられました』


『・・・・・・・・・・させら、れた?』


『ニートがそこで恨みを買っていますが。人間、精神的にいやな目にあい続けてゲームをつ』


『いーですいーです!!言わなくて!!!つまりネコさんに復讐は考えにくいわけですね!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』


『半月前もネコ見学ツアーが初心者中心に組まれてましたよ。失うものがないうちにネコに轢かれて置こう、と』


『あー、それウチの会社ギルドの企画です。ゲン担ぎで天災に出会っておくと縁起がいいとかなんとか言われてまして・・・・・・さすがに、進路に飛び込む人がいるとは思いませんでしたけど』


『初心者はゲームで最初に死ぬことを覚えてないと、後に引きますからね』


『では、アベンジャーズは?』


『ニートへの恨みじゃないですか?まあ、あそこまで正面から敵意をぶつける奴は珍しいですが。ニートを恨んでいる奴はたいてい、関わらないようにしますからね。あとは足を引っ張ったり、悪評を広めたり・・・・・・・・』


『どっちも死ねばいいんじゃないですか。ゲーム的に』


『まあそうですね』


『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい!はじまりの街、大広場では新しい賭けが開催されています!!!アベンジャーズは誰を恨んでいるか????みなさんの予想はどちらでしょうか??????』





回想。




デス・ゲーム二日目。

そろそろ皆が気付いた頃に、取り返しがつかないと気が付いた時に、そこかしこで同じような騒ぎが起きていただろう。


その一つ。


フィールドで言い争うパーティーが二つ。

安全圏、ではない。


フィールドで、だ。


争いの内容はさて置こう。どちらの言い分が正しいのかもどうでもいい。


いいの?

いいのであるニートには。


わざわざ、危険なフィールドで言い争うバカ二組。要は街(安全圏)に戻る途中、余計な、どうでもいい、些末な事に気が付いてしまった。

しかも、街(安全圏)に戻ってから話す、という常識も働かない。

バカにバカをかけたバカ。



ここまでの感想はニートである。

如何なものか?



ニートは、あるいは、ネコ・カフェは、と言うべきか、は通りがかっただけ。


ネコ・カフェってか、ニートは当時いろいろ忙しかった。


PKギルド『モヒカン』を騙くらかしたり。

彼らに逃げ場を無くし追い込んだり。

引き返せないデス・マーチに引きずり込んだり。

中堅プレイヤー中心の『モヒカン』達に攻略圏フィールド踏破を強要したり。

しかも廃プレイヤーしか近づけない最前線を引き返し中途中断不可の目的地にしたり。

ニートがフォローするから大丈夫!って怯える彼らを騙したり。


ちょうど今、この時。


疲労と恐怖と不安で発狂寸前な、200を超える『モヒカン』プレイヤー達が死地を進軍中。

常にニートが支援してくれていると信じ、彼らには危険過ぎる攻略圏フィールドを!不慣れなフィールド、初見の高レベルモンスターいっぱい、デス・ゲームの緊張感で疲労MAX。


そんな最中、ニートは育成圏の街道上に、争いパーティーを見つけたのである。


え?ここは育成圏ですよ?モヒカンたちは遥か彼方ですね!!

ニートを信じて死闘しているプレイヤーたち?ああ!大丈夫!


彼らだけじゃありませんから

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――騙されてるのは。



まあ、よろし。


おい!!!!!!!!!!




さて、件のパーティー。

怒鳴り合いが掴み合いに発展。どーすんだ、これ。


交通量の多い街道上。

賢明な他のパーティーは皆、無視して通り過ぎた。


当たり前だ。


フィールドに居れば居るだけリスクが増える。モンスターが襲ってくるかもしれない。突発的危機イベントが起きるかもしれない。


デス・ゲームで仲間を失い、錯乱したプレイヤーが襲ってくるかもしれない。

悲しみと怒りに駆られた人間は、役に立たない上に危険だ。


ニートの目の前で言い争うパーティーのように。



「お任せください!!!!!!!」



二組のパーティーは初めて気が付いた。声をかけてきたニートに。


ニートは更に一段バカにした。


フィールドの街道上はモンスターの出現率が低い。とはいえ、ゼロではない。少しは出てくる。

モンスターに追われたプレイヤーが逃げ道にする事も多い。安全圏じゃない以上、モンスターの追撃はやまない。

あっというまに、平和な街道が修羅場に・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・デスゲーム以前からよくあることだ。


言い争いに夢中なこいつら、まるで周囲を警戒していなかったとは。

おおかた、こいつらがもめている原因も、愚かさ故だ。


ニートはにこやかに二組のパーティーを馬鹿にした。

まあ、うん。

言っておくが、ニートの目線である。


ニートは二組に声をかけつづけた。


「どなたかお亡くなりでしょう」


ずけずけとまあ。両パーティーとも顔をしかめた。後ろで泣いているのは、死んだプレイヤーの身内か。


ニートは値踏み。


仲の良いパーティー。リーダか、メンバー同士が知り合いだったのだろう。共同でフィールドにでて十万人突破イベントに参加。

ニートから向かって右側のパーティーで犠牲が出た。午前零時すぎに。



―――――――――――――――デス・ゲーム開始―――――――――――――――――



待てど暮らせど再ログインしてこない、デス・ゲームの話を耳にする。そして、リアルに死んだという実感がわき始めて・・・・・・・・・・・・・・・・・誰のせいで死んだのか???


やれやれ。


「わたしが解決しましょう!」


ニートはCMかと見紛うような笑顔。しかも、スーツ。リアルサラリーマンの標準装備。無個性なニートが纏うとまさにセールスマン。

信頼性抜群!!通販番組なら。


顧客が、鎧に、長衣に、革の短衣。

更に剣に弓に杖・・・・・・・・・・・・・・装備の名称だけなら歴史絵巻、アイテムと言い換えた瞬間、ビジュアルはカラフルで柔らかで装飾過多で清潔・・・・・・・・・・・・・・全体的にファンタスティックバージョン。


まあ、ゲーム中なのだから、違和感最高なのがどちらかは、言うまでもなくニートのスーツ。



――――――――――沈黙――――――――――



二組のパーティーは、無反応、ではない。場違いな闖入者ニートに注目。ニートはタップリと間をとり、彼らの一人がニートに対して口火を切る、直前に言葉をぶつけた。

さえぎられた人間は、たいてい不快になる。しかも、作為を感じさせない分、不快感が内にこもるように演出して。


「亡くなった方のスペックをお教えください」


皆さん、ボーゼン。胸を叩くニート。


「わたしは顔が広いんですよ。大丈夫!」


一番に言い争っていた、剣士と魔法使い。歩み寄ったニート。


「ほぼ同じクラス、スキル、レベルは必ずいます」


なれなれしく二人の肩を叩いた。そして二組のパーティーを見回す。



「同じ人材を手配して差し上げましょう!」


トドメ。


「代わりはいくらでもいますよ」



その後、ニートが、いや、ネコカフェが、近くの街に逃げて行ったのは言うまでもない。

ニートを死力を尽くし全力全速で追いかける面々。彼らだけではなく、7つのパーティーと数人のプレイヤーがいたことも言うまでもない。



・・・・・・・・・・・・・・・くもない??



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