表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
コミュニケーション・オンライン~コミュ力最強!仮説~  作者: C


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

79/95

決着の前



相も変わらずニコニコと。殺される側のニート。

いつもニヤニヤ薄笑い。殺す側のC。



どこかに隠れているネコは、気配すらしない。



「ネコ!此処に?いるの??????????」


食いつくアーネ。あ、キミ居たの。さっきから、居ますよ?話に置いてかれてるだけ。

っていうか、この娘も空気を読みません。


まあ、さっきから、わけがわからない話を聴かされているので、仕方ない面もある。

聴けと強いられてはいないけど。


アーネが聴いていること。


一つ。

Cがニートを殺すらしい

二つ。

ニートは殺されてもいいらしい。

三つ。

ニートは、なんかはっきりわからないけど、納得しがたいけれど、自分が殺される前に、アーネに情報を教えてくれようとしたらしい。

ついでに、もしかしたら、誰かを、あるいは気のせいかもしれないけれど、何があっても絶対に口にできないけれど、アーネを含む誰かを、守るとは言わないけど、それなりに、気遣っているらしい。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・もしかして、ニートは、いい人?



これを『劇場版ジャイ○ン』の法則という。


普段から、嫌われている人間はいる。

ひんしゅくと不評を買っているが、実はいいことをしていた、かもしれない。

するとあら不思議!

善人より善良に見えてしまいます。

解りやすい善人より、解りにくい隠れ善人。

見返りを求めない真の善人に見えてしまうんですね。

理屈はあっています。


真似しようとしてはいけない。

貴方が真似をすれば、気がつかれずに終わるか、より胡散臭く見られるだけである。


だが、まあ、それに飛びつかない分別があったアーネ。

ネコの話題に食いついた。

殺し合いが始まりそうであり、いままで自分が信じてきたことがいろいろと揺らぎそうであり、まさにアイデンティティークライシス。


心のもやもやを解消したい!ただ追いかければいい話に戻りたい!!

うん、仕方ないね。


人はソレを逃避と呼ぶ。



Cがちょっと脱力してしまいました。



それでもアーネは大騒ぎ。

殺し殺される話は置こう。いいのか?

ニートの真実なんて棚上げ。それ正解!


ネコはどこだ!!!!


アーネが仲間を動員して街中を捜させているネコ。どこに行ったか分からない『鬼ごっこ』の標的。


『鬼ごっこ』参加者、見物人、中継ギルドに解析プレイヤー。

はじまりの街全体。

数万のプレイヤーが探している『鬼ごっこ』の標的が、ここに居る?

この狭い路地に?


Cが、注釈。

ついつい助け舟を出すのは、Cの人柄だろう。



「ネコちゃんは、せんせから10m以上離れられないっす」


離れると暴走する。

ニートがログインしていれば、ニートに向かい。

ニートがゲームに居なければ、祟り神のように。


10m

わずかな範囲。

アーネは周りを見回して、見つけられず、思い出した。安全圏では攻撃の効果が無いだけ。主にHP的に。しかしスキル自体は発動する。


例えば、隠蔽スキル。


ネコとそれ以外のプレイヤー。

圧倒的なレベル差。


ネコが身を隠している限り、感知出来ない。


もの陰に隠れられたが最後。

隠蔽スキルがあらゆる気配(音、影、風、匂い)を絶ち、周辺のプレイヤーの動きをその予測移動範囲から視界までネコに察知される。


ネコは、ただスキルの指示通り止まり動くだけでいい。それだけで他のプレイヤーの知覚範囲から逃れ続けることができる。


しかも、最高レベルのネコの動きは、初心者プレイヤーなら知覚すらできない。

育成圏にいる中堅以下プレイヤーが何千人集まっても、誰にも見つからない。

スキルとレベルだけで、だ。


その上で、ネコの、プレイヤーとしての直感力を加味すれば。攻略組最精鋭でも対抗できるかどうか。

ネコがわざわざ姿を表さない限り、どうにもならない。


Cは、悩み始める事で動きを止めたアーネから、ニートに向き直った。



「ここで使えば、逃げられますよ」

ネコを使う。



「ここでだけ、ね」

ニートは考える。


ネコは考え無しだが、プレイヤーとしては最強スペック。今なら、Cだけが相手なら、攻撃をかわして、ニートと一緒に脱出出来る・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・かもしれない。


今、だけ、なら。


だが、ギルド『GG』が組織をあげて攻撃して来たら?

個人最強では、最強組織には勝てない。


組織戦なら、時間をあけて切り崩してもいいが

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・『鬼ごっこ』を放棄して、育成圏を捨てれば、出来る。


ニートは、そうしない。



「そこそこ」

ツッコむC。

「聖人にJobChangeしたんすか」



自分の事しか考えないサイコパス。

釣って騙して操って、他人をパズルのピースにしているロクデナシ。

利害得失のみで割り切れる確定要素。


それがギルド『GG』が知るニート。


しかし、今はどうだろう?

デスゲームからこっち、ニートはなにをしている?


違和感に気がついているのはDだけだ。

見込み違いを確信したのはCだけだ。


だからCは『ニートの再調査』を求めるDに応えたふりをした。

ニートがCを止めるために配置した、セイたちを切り捨てて独断で。

必要なのは調査じゃない、と確信したから。


不確実性の無い、判りやすいニートなら、良かった。

どれだけ出し抜かれても、どれだけ利用されても、どれだけ謀られても



――――――――――――ニートが自分の利益だけを考えているなら――――――――――



危険はない。ユエを脅かすことはない。

だが、それが間違いなら。

危険だ。


ニートが、把握出来ない理由、衝動で世界をかき回すなら。Cに理解し得ない目的で動くなら。

ユエの安全にとって最悪の脅威となる。


Cの仲間たち、主たるユエが『ニートを知っている』と思っているから、余計に質が悪い。



「だから、殺すんでしょう?」


自分を。

ニートが促す。

Cは見て取った。


ニートの眼。

違う。

ない。

自己犠牲に必ず生まれる、陶酔がない。



「せんせ、最後にタネ明かし、お願いします」


Cはニンジャ刀を抜いた。


「聞けば答えが得られると?最期だから教えてやろう、とか?」


ニートの嗤い。

出来の悪いフィクションじゃなし、答える気にさせてみせろ、と。



「待ちなさいよ!やめなさい!」


アーネは割って入った。この二人に、常識的な制止が通じないのは、判る。それしか、わからない。どう止めればいいか、判らない。

だからとりあえず間に入るのは、向こう見ずというか、自殺行為というか、自覚がないから自殺ではない。

その報いを受けるアーネ。


「とにかく!ひっ!」

「教える気になったっすよね」


アーネの喉を潰して、掴みあげるC。

ゲーム世界、プレイヤーアバターに窒息死はない。だが、喉の部位を潰されると声が出せなくなる。

息が詰まらなくとも、首周りのダメージ判定は大きい。


フィールドではすぐに回復措置(魔法とかアイテムとか)をとらないと死ぬ。


声だけを狙うのは安全圏PKテクニックの基本。


140cmそこそこ。アーネは160cm弱。

だが、軽々と掲げられ、軽々と投げられるだろう。


はじまりの街郊外。

フィールド上のモンスター溜まりに。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ