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コミュニケーション・オンライン~コミュ力最強!仮説~  作者: C


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67/95

あなたに、感謝を。



あたし――――――――――なんで――――――――――こんなことになってんのよ!!!!!!!!!!



「運命っす」

やめてあげて――――――――――!!!!!!!!!!



はじまりの街、大広場。いつもの。

いつもの場所に、いつものメンバーっていいよね?

(あたしちがうし!!!!)




「受けた――――――――――??????????ジョーダンだろ!!!!!!!!!!」

「あっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ」


セイ&トモ。怒り&棒笑い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・何それコワイ。

棒笑いって?



「バッカじゃねー!!!!!!!!!!」

「セイちゃんを超えました!!!!!!!!!!」


おい。君たち親友だよね?



「ぎちょーだかの都合良すぎる無茶ぶりを、ふつー受けねーよ!なあ????」

「ですよね!」

(なんで、あたしにフルのよ!!!!!!!!!!)


セイ&トモに同意を求められるアーネ。

仲良きことは美しきかな。引きつった笑顔が素敵ですねー(棒)。




大広場中央よりで車座になって座っているのである。夜になり、大広場にはキャンプがいくつもできている。

数は在れど、ほぼ二種類だ。



まず、もともと配置されている評議会のゲート警戒部隊。


彼らは他の街から乱入してくるプレイヤーを警戒している。育成圏の街々と直結しているこのゲート。突然混乱が生じれば難民化したプレイヤーが流れ込んでくるかもしれない。突然思い立って避難してくる、介入してくるギルドがあるかもしれない。

よって、24時間勤務。

なにそれ、ブラック!!

まあ、提唱者は


「秩序に睡眠も休日もない!!!!!!!!!!」

と絶叫しているが、もちろん、現場では、とくにエルコレが無視している。だいたい、警備部隊は大広場で宿泊しているのだ。本気のギルド間戦争でもなければ対応できる。


「戦争対応できんじゃないか!!!!!常に考え得る最悪に対応できるようにするのが当然だ!!!!!!!」

とクラウンは絶叫したが、エルコレは無視。

常に最悪に対応できるようにする・・・・・・・・・・・理想だ。実害しかない類の理想だ。最悪に備えたリソースを常に消費してみろ。


「最悪を迎える前に破産するだけだ」

とまあ、クラウンには言わなかったが。

夜間の警備は最小限。長期化するようならシフトで休みも入れるつもりだ。

エルコレも、議長も、他の評議会評議員も、ゲート管理の必要性は理解している。


「大広場の維持は全プレイヤーの生命線である!!」

と叫んだクラウンがいたとかいないとか・・・・いたのだが。


ゲーム世界最大のプレイヤー人口を擁する『はじまりの街』。


それをかろうじて維持している評議会にとって、それは悪夢だ。『はじまりの街』が混乱すれば、プレイヤーの大多数が混乱に巻き込まれる。それはゲーム世界全体に波及しかねない。

デス・ゲームという異常な環境によるストレス。人間プレイヤーがどう反応するか、育成圏では誰も確信を持てないのだから。


まあ、育成圏は今のところ安定しているようだが、評議会参加の大手ギルドは『はじまりの街』から2~3個隣の街がホームベース。

その先の事情は分かりにくい。

はじまりの街とホームベースの街、それぞれの維持確保に全力を挙げている中で、別の街に偵察隊を派遣する余裕はない。かつてとちがい「安全圏だけ、ちょっと見てきて」と暇なメンバーを送り出すわけにはいかない。それこそ、ギルド戦争の教訓で皆が臆病になっている。


だから『鬼ごっこ』で警備に利用できる人員を根こそぎ街に繰り出しても、大広場の人数は減らさなかった。むしろ、イベント目当ての流入者があったぐらいで、暇でこそないが平和そのものだったが・・・・・。



次に、外来の宿泊者も各々車座になって夜を過ごしていた。


外来者とは評議会設立後に『はじまりの街』を訪れたプレイヤーである。


はじまりの暴動で運よく他の街に逃げられたものが帰還したり。

行方の知れない仲間を探しに来たり。

デス・ゲームからの解放をじっと待つならゲームの起点である『はじまりの街』がいい、と思ったり。


たいていは、街に宿泊先の当てはない。大広場警備部隊の案内役たちは、大広場での夜明かしを奨めている。街の夜間警邏の手間を減らしたいからだ。

灯りがあり、同じ状況の仲間がいるとあって、なかなか好評である。


ネコカフェもその中に含まれるだろう。





ちなみに、デス・ゲーム世界の住宅事情。


元々『はじまりの街』にいた初心者たちはねぐら、と言って悪ければ住所を持っている。


はじまりの暴動後、ギルド戦争が起き、評議会ができた。

評議会の武力は街にいたプレイヤーに浸透しており、実際の力以上に恐れられている。それを生かして強引に大勢のプレイヤーを『はじまりの街』に点在する大規模公共施設(運動場、劇場、他)に封じ込めた。


「無秩序対抗するのは秩序しかない!!」

と絶叫したものがいたからである。クラウンだが。

意味は解らないが、効果はあった。強引にでも他人と対面させて生活することにより一定の、評議会の元ではあるとはいえ、秩序が生まれたのだ。


実務はエルコレたち、武闘派ギルドが行った。エルコレが大広場に移った後も、続いている。

とにかく街路を巡回して威圧。宿屋に泊まる資金力がない、節約しているプレイヤーを評議会が決めた宿泊施設に追い立てた。宿泊施設ではギルド『マルタ騎士団』のシスターたちが住民登録を行った。単に評議会用に開放したストレージに記録しただけだが。


別に監禁しているわけでもない。

今後は配給の条件にする予定ではあるが、議長の方針で伏せられている。今のところ便宜があるとすれば、常駐する評議会要員に相談ができる事、評議会警邏隊により保護が受けやすい事。


施策としては概ね受け入れられていると言っていいだろう。


もっとも、外出禁止にしているわけでもないので、はみ出す層はいる。

宿屋以外は勝手に占有している建物や道路の一角だが。すべて自然発生的な物であり、その縄張り争いが評議会の頭痛の種でもある。



そして、大広場『呉越同舟』にもどる。


ギルド『ネコカフェ』とアーネ。追われるものと追うもの・・・・・たぶん。



アーネの為に言い添えて置く。


とても近い距離で、セイとトモを両脇にして正面がニートとフミノな、車座になっているアーネ。

会話の接ぎ穂でちょくちょく話題をふられているアーネ。

ネコカフェの輪の中にいるアーネ。


アーネは、ニート率いるネコカフェのメンバーではない。


「もちろん、仲間という言葉にギルドメンバーなどという狭い意味はないですよ」

「仲間じゃないし!!」

ニートにかみつくアーネ。


ニートとは以前からちょくちょくお茶しているが。

「してませんから!!」

「教都の緑茶は美味しかったですね」

(アーネを意味もなくからかい倒したいニートの戯言だとお疑いの向きは、本作33、34話参照の事)


キツ!!

とニートをにらむアーネが断固たる訂正を行った!!



「おいしかったですけど同じテーブルで同じ飲み物を飲んでお話ししただけです!!!」


・・・・・・・・・・・・訂正??


「ベタだな」

「ツンデレっす」

「お幸せになるとセイちゃんが黙っていませんよ」

ちょ!おま!!



どうしてこうなった。


ギルド『黄金の夜明け』の幹部であるよりまえにニートの怨敵である、怨敵って普通に使う言葉じゃないよね、なクラウン。

クラウンに素人以下の新人ギルドメンバーを押しつけられた挙げ句、クラウンに命じられてニート、とニートを離さないネコ、を追いかけていたのがアーネである。


ネコは本来の目標ではない。

だが、結果として、ネコを追いかけているように見えるアーネたち、が呼び水となり、『鬼ごっこ』が絶賛開催中。

賛美が絶えた、という意味なんでよろしく。



『鬼ごっこ』告知のせいでギルド『黄金の夜明け』を含む大手ギルド評議会は想定外の『鬼ごっこ』に巻き込まれ、退くに退けない貧乏くじ。

秩序を維持するために、なけなしの人手をフル回転させて『鬼ごっこ』を成功させざるを得ない。

成功させるとギルド資産が優勝勝者のつかみ取りされてしまう。

主催者には恨み骨髄。

全大手ギルドの恨みが一つになった!!!!!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・誰が首謀者か、未だに証拠がない。



「ザンネンダネー」

「え??まだ証拠がないんですか??ニート」

セイがトモを羽交い絞め。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・おぃ。


ニートはアーネを見てにこにこ笑う。


『鬼ごっこ』告知。

興味を持ったプレイヤーが街中の追いかけっこを見る。

アーネが率いた100あまりの追手。

それを傍観する、あるいは協力する評議会の警邏隊。

皆が評議会公認イベントと思い込み『鬼ごっこ』に参加。


(ちがう!!絶対こいつのせいだ!!!)


アーネはニートをにらみつける。


順番が違うとは気が付かないアーネ。いや、評議会のだれもが気が付かない。告知とは事前にするもの。文章も開催のお知らせ、という形をとっていたから。誰もが因果律を信じる。

ことを起こしてから原因を作るとは思わない。



《アーネが率いた100あまりの追手》


そこから始まったのだ。


笑顔のニートがアーネに贈る言葉は一つ。


貴女に、感謝を。

「貴女に、感謝を」


言いやがったよ!コイツ!!




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