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コミュニケーション・オンライン~コミュ力最強!仮説~  作者: C


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コミュニケーションの原則:エラい人にはわからんのです!

女の子に贈り物。


さて、あなたは何を送る?


お花。

お菓子。

お人形などいかがかな?



あなたなら。

なににする?



【会議室】18:00


会議開催時間に部屋に戻った、来た、ネコカフェ一同。


「外す、すぐ戻る」


土方が入れ替わりに部屋を出た。


「申し訳ありません。局長が遅れております」


ギルド『ノルデン』のユーリアが一礼。いや、なぜ、別ギルドのマスターが?


ともあれ、ギルド『蝦夷共和国』のマスターは『局長』と呼ばれている。

それで通じるのは北方攻略組の中だけではあるが。


「座りましょう」


疑問を流すニート。

セイ、トモが座る。適当に。

フミノ、ニートの裾を掴んで、チラッチラッと見る。

席を。


ユーリアは気まずそう。

Cはニヤニヤニヤニヤ。

セイ&トモはひそひそ。

ヨイツはチラっチラっ。


いや、フミノにも、席は判る。解りすぎるくらいに。過ぎすぎて、目を疑う。

他に空いている席もあるが、そちらに座るのは、ためらわれる。


その椅子は、上座。


まあ、ためらうよね。

目上やら、大手ギルドのマスターやらが集まっている場所で、堂々と上座に座る神経や無神経はない。

フミノには。


その上座の席の前には・・・貢物?

○まい棒。

う○い棒の山。

そしてコ○ラ、ラージサイズの○ーラ。

ちなみに、コー○、うま○棒はPLメイドではなく公式アイテム。

お茶請けには見えない。


周りの皆の前には緑茶とカステラ。

ハブ?


そして背後に、花。華。ハナ。

花輪。


もう一度言おう。

『フミノさん江』と表示付きの、デカい、花輪。

・・・イジメ?


そして、1/8フィギュア。


何の?


高校生くらいの少女がモデル。魔法使いローブをまとっているが、フードを降ろし、笑顔が見える。

だが、フィギュアだ。


えーと。


フミノの視線が向く。ヨイツに。

チラっチラっ見てるし。

なにか、熱っぽい視線。

・・・不快では、ない、気がしたフミノ。

意を決した。


席につこう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・上座に。

ニートの隣でもあり、反対側がセイ&トモだから選択肢がなかった、とも言える。

そっと、椅子を引き、座る、と落ちた。


「?」


フィギュア、の、ローブ。

シルクを想わせる滑らかな生地。振動で生地がテーブルに落ちて、フィギュアがむき出しとなる。


「!」


メイド服、公式アイテムの戦士コスチュームで大変短いスカートと大胆な胸元、フリル装飾過多、はどうでもいいか、祈るように腕を組んでいる姿はおっぱ、バストを強調しているかのよう、いや、強調してるよね。


ハブではなかった。

イジメ、かっこわるい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・セクハラだった。



破壊音。



ユーリアの壁ドン!

脚で。


「あ・あ・あ・なたという人は――――――――――」


回し蹴りから左肘、右掌底、前蹴りラッシュ。

受けるはヨイツ。


目を白黒させているフミノ。

何が何だかわからない。わかるわけはない。セクハラ、ではないような気がしただけ。

隣のニートが呟いた。


「ジェントルメン・クラブは蛮勇を誇るギルドです」


破砕されていくヨイツ。会議室のすみで震えるギルメンが回復魔法をかけている。

いや、止めろよ。


「地下迷宮最初のフィールドボス戦の話です」


ラスボスが巨体なのは定番。

定石なら魔法や弓の遠距離攻撃で牽制し視界を奪い、攻撃力重視の戦士達が脚に取り付き引きずり倒し、急所や頭を潰す。


ユグドラシルで発見直後の地下迷宮、最初のボスモンスター。

まあ、モンスターと言うには語弊があるが。


「彼らは他ギルドの撤退論を退け、初見のボスに吶喊」


普通、やらない。


「最後の一人まで踏み殺されました」


蛮勇と愚行の差。


「彼らがボスの注意を引きつけている間に、他のギルドが頭部を攻撃し」


結果が出れば英雄だ。


「ボスは倒れ、迷宮第一層は突破されたのです」


すごいすごいとはしゃぐトモ。

目前の光景とのギャップに悩むセイ。


「最後の一人まで、動じず、迷わず、今もって彼らは『良い思い出』と言います」


ボスモンスターとの戦闘、ましてやヴァーチャルゲームの全滅体験などは、トラウマになりかねない。

ベテランゲーマーでも『思い出したくない』のが普通だ。


「フミノ」


ニートが見つめた。


「今日、ジェントルメン・クラブはある少女の体験を知りました」


フミノの体に震え。


「リトライ中の全員が動揺して危険な状態」


え!

青ざめるフミノ。


「ギルド幹部達が『何とかする』と断言して、落ち着きました」


フミノの震えは、止まった。

ニートは頷いた。

黙って、フミノの目を見て、目の前のプレゼントを、見た。

フミノは立ち上がる。


「あ、あの」


ユーリアがとっさにマントをヨイツ、の残骸、に被せる。

ヨイツの仕掛けを見逃した手前、気まずいユーリア。


「ありがとうございます!」


フミノ深々。

え?なユーリア。


「こちらこそ!申し訳ありません!」


ユーリア平身低頭。

え?なネコカフェ。


「ヨイツ、さんは普段はどうしようも無いのですが、悪気が無く、反射的にハラスメントに及ぶ事が、あ、大半なんですが、悪意と同じくらい常識が無いのでフミノさんを傷つける意図はないんです!」


皆、思う。

ヒドい。

でも、納得。


「わたしの為に怒っていただいてありがとうございます!」


ポカーンとユーリア。

いえいえ、そんな、とモゴモゴ。


「ヨイツさん!」


フミノの呼びかけにマントが立ち上がる。再生中。


「わたしを慰めようとしていただきありがとうございます!」


マントが落ち、マシュマロマンの呆然顔。

ユーリアの反応で『やらかした』という自覚はあるヨイツ。

具体的になにが悪かったのか、は未だに理解出来ていないが。

おい。


「ご心配をおかけしました」


再度、深々、フミノ。


「え、え、んよ?何でもいったらいいねん。辛いときはお互い」


ハッ!っと口を抑えるヨイツ。

地雷を掘り返して落とした。


「・・・・・・・・・・・・お優しいんですね」


目尻に涙が滲んではいた。

でも、フミノは本当に嬉しそうな笑顔。


ちゃうちゃうちゃうんちゃう!ちゃうちゃうちゃうよ!そんなんちゃうちゃうちゃうんよ?


とっさにユーリアを見る。ツッコミ待ち。


「気持ちは伝わってますよ」


トドメ。

会議室にしばらく笑い声とヨイツの言い訳が響いた。



ヨイツは日記に記す。

《今日は天使に出会いました》




ある隊士の思い出話。


地下迷宮最初のボス戦。

ジェントルメン・クラブは凄まじかった。

まるで熟練の戦場カメラマン。それが群れをなして吶喊。

まったく、打ち合わせと違う。いや、大抵は作戦通りなんだが、時々ヤツらは狂う。

闘い、ってのはそういうモンかもな。


その時がまさにソレ。


初見ながらボス接触。最大装備にフルレイド。

予行演習と威力偵察のハズ、だった。

だけど、あいつらが突っ込んだのを見たから。

ウチもノルデンも、退却はなし、って割り切った。

特に命令はないが、あの勢いに乗らない手はない。


第一、置き去りには出来ないしな。


ジェントルたちはあっという間に足元にとりついた。

迷いや躊躇がない、反射だけの最適解。


もちろん、ボスのスペックと足元って不利があるから次々と殺られていく。

だが、全く怯まない。

バケモノじみて、感動したね。

途中、雄叫びが上がったんだ。


ハイテナイ?


ってな。

そこから一気に車懸かり。あ、Lostしてすぐ『はじまりの街』からゲートを乗り継いで最短再戦すること・・・え?ちがう?


ああ、そうだよ。


フィールドボスはギリシャ風長衣をまとった女神だった。





解決編。


「よく出来た人形だよな~」

「あれ?スカート?」


ポロッと。

セイ&トモ、点目。

キャストオフ。

極めてリアルに造形されたマニア垂涎の逸品。


「あ~な~~~た~~~は~~~~~~」



ヨイツは日記に記す。

《きょうはあくまにであいました》

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