第6話
(スリク視点)
ここは一体何処だろう。
少し目が慣れてきたものの、暗くて遠くまでは見えない。周りには所々に岩や木があり、森のようなイメージだ。
しかし本物の森と明らかに違うところがある。
空がないのだ。
なんとも不思議な感覚だが…こう、手を伸ばせば天井があるような圧迫感と不自然なまでの黒が僕にそのような感覚を与えていた。
「ここどこだろう…。僕、死んじゃったのかなぁ…」
近くにあった岩に腰掛ける。ゴツゴツしていて痛い。
こんな世界でも痛覚とか感じるんだ…と少し新鮮な気持ちになる。
そんな事を考えていると、ふと上の方から声が響いてきた。
「君はまだ死んでいない」
何だか自分の声を聞いているようだ。
僕は上を向いた。
「それってどういう意味?」
「そのまんまだよ。君自身が死んでしまったと思っている。だから、死んではいないのにこの死の世界に来てしまったんだ」
僕は更に混乱して首を傾げた。
僕はさっきのカリスとの戦いで死んでしまったんじゃ…。
ん?待てよ。ということは…。
「では、あなたは死の世界にいる者…ということですか?ここが死の世界なら」
何故か声の主が首を振ったように感じた。
「そうではないよ。僕はスリク…君の心の中の声だ。時が来れば分かるよ」
時が来ればってそんな無責任な。教えてくれればいいじゃないか。
というより今僕、自分の心と自問自答してるって事なのか。
何だかなぁ…。
「僕は死んでないんでしょ?じゃあどうやって戻れば…」
ふとガサガサと音がする。
僕は驚いてサッと身構えた。
この暗闇に慣れた目には、その正体がはっきりと見えていた。
「同じく…こちらは本当に死んで送られてきた悪心を持つ者だ。こいつらを倒せば良い。仲間や家族に会いたいとずっと願い続ければ簡単な事だよ」
目の前には、何人かの悪心を持つ者。
「えっ…えぇー!1人で!?」
敵の多さに、僕はただ剣を振り回すことしか出来なかった。
「振り回しているだけではダメだ!この世界から抜け出せなくなるぞ!」
そんな事言われても、数が多すぎる。
切っても切ってもきりがない。
せめて全員で襲ってくるなら時間差とかじゃなくて一気に来てくれれば良いんだけど…。
僕は剣を下に構え直した。
少し息を整え、スーッと一本に息を吐く。
「どっからでもかかってこい!」
一気に襲いかかってくる敵。
僕は1番に来た敵の剣を流すと、剣を地に突き刺した。
すると刺さった場所から段々と地面に氷のようなガラスのような、キラキラした膜が張る。
ふっと力を入れると、その膜が一気に割れた。それと同時に敵が淡い光に飲まれていく。
僕は自分のしたことだというのに驚いてぼーっとその光景を見ていた。
「見事だな」
敵の姿がなくなると、またあの声が上から降ってきた。
「これで戻れるかな?」
「分からない」
「はぁ!?分からないってちょっと!」
僕は溜め息をついてまたあのゴツゴツとした岩に座った。
「早く会いたいよ…カリス…」
あんな事をされたが、僕はカリスを信じている。
カリスは絶対にあんな事しない。
仲間を痛めつけるなんてありえない。
「大丈夫かなぁ…。ウィンク、どうだと思う?」
「カリス!?」
先程の声とは違う…カリスの声が聞こえてきて、僕は思わず飛び上がった。
「どうしたんだろう…。オレの力がー!」
「オレの…力…?」
僕は上を向いた。
一筋の光が、インクのようにじわじわと広がっていく。
「スリク?スリク!」
完全に暗闇が消えた。
読んでいただきありがとうございました!
感想や御指摘ありましたら是非よろしくお願いします!
更新が遅れてしまいすみませんでした…
もう一つの方で悩んでしまったため、こちらを書き始めるのが遅くなってしまいました…
本当にすみません。
視点がスリクに戻りました!
ここから、本当の話(ノートに書いている方)と少し書き直そうかどうしようか迷っています…
本当の話で書いていく方向で一応進めていきたいと思います!
次回更新は2/10(月)に出来ればと思っています!
休日を挟みますので、多分更新できると思います!
宜しくお願いします!




