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帰りたいけど帰れない!? 〜残念魔法使いと巨大な猫と小さな兄弟と平凡なおれの異世界ライフ〜  作者: 小野しば


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4/5

4 召喚失敗と約束?

 話してから、恐る恐るといった感じでこちらを伺うブルー。


「信じてもらえますか?」


 多分、おれは苦虫を噛み潰したような顔をしていただろう。


「うにゃ」


 猫の鳴き声がしておれは、リュウセイとユウに触られるがままのチビを見た。


「あの猫……チビだっけ? あれをみたら、ここは違う世界だって思うからまあ、信じるかな」


 あと、昨日この目の前のブルーが見せた光るドア。あの時は必死過ぎて驚く暇もなかったが、やっぱり普通ではない。


「ありがとうございます」


 ブルーはホッとした表情になった。


「めちゃくちゃ気になるから聞くけど、チビって猫?」

「チビは妖精なんです」

「妖精……」

「わたしは魔法を生業にしていまして、チビとは気が合って一緒にいます」


 チビの話しをするブルーはニコニコで、嬉しそうなんだよな。まあ、わかる。かわいいもん。

 にしても妖精とか、魔法とか……ここは地球とは違う世界なんだな。

 そういえば。


「おれの髪や目が変化したのってここ違う世界だから?」

「いえ……それは正直なところ私にも分かりません」

「そっか……」


 うーん。じゃあ、なんでだろう? ちょっと変わったとかじゃないレベルなんだよな……でもまあ、体調も悪くないし、今は考えないでいいか。他に考えることが多すぎる。ーーそうだ、さっき目の前の男が『地球』って言ったよな?


「あのさ。さっき地球って言ってたけど、なんで知ってるの?」

「そうですね……簡単に言うと、地球とヘルクスは所々で繋がっていまして」

「繋がってる……て、行き来ができるってこと?」

「条件が揃えば、行き来はできるんです。稀に自然災害が起きて空間が繋がる場合もありますね」


 ……なんか理解に苦しむけど、話が進まないから進めよう。


「じゃあ、よんだっていうのは、どういうこと?」

「突拍子もない話に聞こえると思うのですが……『神子』という存在と関係しています」

「みこ?」

「はい。神子はこの世界を守っている、と言われています」

「……どうゆうこと?」

「神子は世界の穢れを浄化する存在だとされているんです」

「けがれ……」


 なんか抽象的な話すぎてよく分からない。


「穢れが溜まると魔物や災害が増え、人々の暮らしが平穏ではなくなります」

「へいおんではなくなる……」

「はい」


 うん、わかんない。みこって神様みたいもの?

 少なくとも、おれの知ってる『巫女』さんとかとは違うみたいだ。


「今、神子っているんだろ? その人はどうしてるの?」

「実は長らく神子がいない状態なんです」

「え、それじゃあ、良くないってことだよな」

「はい。良くはないですね。それで、昨日、神子を決める召還の儀がありました」

「昨日……それって」

「はい。アオバくん達を喚んだこと。あれが召還の儀でした」

「あ、あれが?」

「はい。召還の儀から喚ばれた方が神子になります」

「……え? てことは……?」


 おれとリュウセイやユウが、みこってやつ? いやいや、そんなばかな……。

 ブルーは、動揺しているであろうおれを見て、慌てた様子で口を開いた。


「あ、いえ! ほ、本来なら神子候補の中から選ばれた者が『神子』として召喚されるんです。ですので、正直に言いますが、アオバくんたちが召還されたことが……分からないんです」

「……」

「神子候補以外の方が召還されたのは……恐らく、初めてじゃないでしょうか」


 ブルーは続けた。


「理由はわかりません。ただ、私の魔法が未熟で……」


 そのまま黙り込んだブルーに聞く。


「なに?」

「……し、失敗してしまったのかもしれません。本来は、喚ばれないはずの3人が、喚ばれてしまった……」


 すみません……と消え入りそうな声。ブルーはどんどん俯いていく。

 おれは、なにもかもが全くもって分からない。ただ、目の前で勝手に小さくなっていく男の姿に、ムカついてきてしまったのだ。


「こっちむけ」


 項垂れて座るブルーに近づき、奴の襟元を掴んだ。顔を上げさせ、灰色の目を睨みつける。


「落ち込むのあとでいいから、おれたちがどうすれば帰れるか、考えろ!」


 おれの大声にリュウセイとユウが目を丸くしてこちらを見た。チビの耳がピッと立ち上がっている。


「返事は?」

「……はい」


 ブルーは、涙目でなんとか頷いてくれた。


読んでくださり誠にありがとうございます!


面白かった。続きが気になるかも。また読みたい。


と思っていただけましたら、

下にある☆☆☆☆☆マークのところから、物語への応援お願いできればと思います。


正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!


ブックマークもしていただけると、本当にうれしいです。


どうぞ、よろしくお願いいたします。

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