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わがまま女神の開拓誌 ~自分の島を観光地にしちゃおう!!~  作者: 青衣
第2章【月曜の荒野《夜朧》】
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目覚めと朝のじゃれあい

昨日のこと? なんのことやら

 毎日太陽は飽きずに昇っては朝を皆に振り撒いてくれる。

 そんな恩恵を今日も七刻のほぼ全土に顔を覗かせ平等に……私も例外なく朝日を迎えることができた。

 夜中にちょこっとだけ泣いてしまった悲しみも今やほとんど忘れてしまって、よく考えればあんな悩みなんて考えるほどにもないくらいちっぽけに思えるほどだ。


 目の前で繰り広げられるこんなドタバタ騒ぎの茶番を作り出してくれる皆を見ると、本ッ当に悩みの小ささが実感できるってものだよ。

 何であんなので私は泣いてたのか不思議でたまらないくらいさ。


「あ~ん、聖奈ちゃん醤油入れすぎぃ~。」


「えぇっ!? 多く感じられましたか!?」


 卵料理に関しては天音の右に出るものはまず居なく、あの寿司屋のオッサンよりなんて比べ物にならないレベルで上を行く……まぁ、女神様だからね。

 彼女の専売特許、陽光特有の黄金色に輝く綺麗な髪の毛がフワフワって揺れて……たぶん卵を連想させる何かが物語っているんだろう。


 でもよくよく見ると私も金髪ってちょっと憧れてるんだがどうだろうな?

 艶やかな黒色なのは私としても個性がないような気がして……って結愛ッ、味噌汁が吹きこぼしてるぞ!?


「ちょちょちょっ、ひゃーっ!! 味噌汁吹きこぼしちゃったわよぅ!!」


 火を扱ってるときにボーッとしたりよそ見をしたりするのは厳禁で今回はとっさに玄弥がタオルで拭いてくれたから結愛が火傷をせず、なおかつ新しい木の床を汚さずには済んで良かった……グッジョブ。


「まったくお前ら何やってんだぜ。」


 たくさんの私達が長屋での初めての朝を迎えたがいつも以上に楽しそうだと思わないかな?

 なんと言うか雰囲気が違って皆イキイキとしてるような気が……おっと、私はただ傍観してタダメシ食べるつもりはないから少しでも手伝うフリでも良いからちゃぶ台でも拭いておくとするさ。


 まぁ普段は皆別々に暮らしているのだがこの開拓を通して1つ屋根の下で5人の私が何かをするのは新鮮味があってなかなか貴重な体験。

 それとお互い自分同士であったとしても個々の意思が宿ってる以上は気にさわることがあると反発しあってカオスな現状になるもんだなぁ……あはは、笑い事じゃないけどね。




 さてさて紆余曲折あれどきちんと朝食は完成はするものだ、私たちの団結力にかかれば朝飯を作るのは朝飯前ってね!!




 ……あ、滑った? ダメ?




 とっ、とりあえずメニューは卵焼きと味噌汁とご飯と……ここまではいい、ここまでは良いんだけどメインのオカズは玄弥がこの前持ってきた鮭を燻製にしたものといろいろ混沌としたようなものが狭いちゃぶ台の上に鎮座しているじゃないか。

 大は小を兼ねるって言うけどさ、兼ねすぎじゃね? って話になる。

 物事限度ってものがあるし。


 それに見てよ……玄弥はちゃぶ台からハブられて畳に直接お盆おいてその上に皿とかご飯とかビールとか乗せてる……。

 え? ビール? こんな朝から?


 いや、別に玄弥の事なら驚くことじゃないけどさぁ……朝からよく酒なんて呑めるね。

 けどこの量だと男で食べ盛りの玄弥には物足りないくらいに違いない。

 ものの数口でご飯を茶碗1杯食べ終えるんだもの、カバみたいに大口開けちゃって……なんか羨ましいかも、ご飯を人前で美味しそうに頬張れるってさ。


「むむむっ……おひつのご飯はもうねぇのか、まあいいや。」


「うぅ、玄弥様はやはりたくさん食べますね。 すみません、追い炊きでもしましょうか?」


 彼1人で聖奈と天音、結愛と私の4人前を己の1食分としてもまだ足りないと言い張れる鋼の胃袋は遠慮しがちな私たちのペースを遥かに上回る速度で大皿の卵焼きを食べ尽くしていく。

 まぁ良いんだよ……作ったのは聖奈と天音だがたくさん食べてくれると喜んでくれるみたいだしね。


 さてと私は食べ終わったし茶碗やお椀をお湯にどっぷり漬け込んでおきますか。

 それにしても大勢で食べる朝食は心も温まるもんだ、また明日も出来るといいなぁ。

誰かがいるって温かい

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