大きくなぁれ大きくなぁれ
さぁ、私の本気を見せるとき
港の建設中の従業員のテンション溢れる歓声とギャラリーの熱き熱狂が私の体に満ちてゆく曜力をたぎらせて、普段死んでるような瞳に生気が宿るのを自分自身で実感するのがとても心地良い。
私くらいの実力となれば本来魔法に詠唱なんて必要ないけど皆が一体となって成し遂げるにはこういうデモンストレーションは必要なのさ。
そうだろう?
画面の前の皆も少しだけ手をディスプレイに触れて……そう、私に力をってね。
それにしても集まった曜力は膨大だ。
ははは、体破裂するんじゃないかってくらいに熱くて輝かしくて……懐かしくて嬉しい。
数値で言われてもわからないかもしれないけどどれだけ集まったのかはデーターを送っておくさ。
・日曜力【推定7億1300万】
・火曜力【推定2億80万】
・木曜力【推定7700万】
・結愛の各属性の七曜力【推定147億8000万】
・スクナミコの魔力【推定2万3000】
・画面の前の読者【推定4200】
なかなか上々だと思わない?
普通の人間で精々100とかだが基本は天音や玄弥、智美の分けてくれた力が群を抜いている。
とまぁ、建前は良いから魔法を発動させるかねぇ。
「【土曜魔法ッ!! ・スケールグロウッ!!】」
私の手のひらから海に向かって放たれた淡い紫色のエネルギーが大きな水しぶきの波を盛大に引き起こし、見るものを魅了させる。
いや……ぜひとも釘付けになってくれ、そして私の偉大さを眼に焼き付けろ!!
そろそろあのヘンテコなレンガの意味を知るときが来たんじゃないか?
ほらね。
「なっ、レンガが巨大化してゆくぞっ!! あわわぁっ!!」
スクナミコあまりの驚きように結愛の頭から落下した。
そう、この魔法は物の大きさを巨大化や縮小化何のそのっていうものだ。
少ないレンガやコストで大きな港を作り上げるとはこういう意味だったのだな……智美。
海に等間隔で埋め込まれたレンガは隙間なく巨大化し密着しあい大きな桟橋を作り上げ、細々しい申し訳程度の金属の棒は強固で丸太のようにドッシリとした杭となり地下深くまでその土台を支える役目となる。
各港エリアで使用した合計数千とも使ったレンガは今や立派な港となって華やかに水しぶきを上げて完成したのだ。
「うっ……はぁ、ははは。」
身体中が過剰な曜力でズキズキと痛む。
まあ言うなればアルコールを過剰に接種して二日酔いになったと言えば分かりやすいんじゃないか?
いや、私は酒は飲まないからわからないけどさ。
「はぁ~いっ、よく頑張ったわ。 医務室1名様ご案内。」
いくらここの神の末端言えども私は何でもできる訳じゃないしこんなことをするとダウンする。
女神だって普通の人間とは何ら変わりのないヤツだって居るのだからな……全ての神が万能だとは思わないことだ、って……ひゃうぅっ!?
「へ、変な声出すんじゃねぇぜ……な、何だよ。」
……私は玄弥におんぶされているのか?
まてまて、水着なんだぞ……って玄弥の腕が私の尻に当たって。
「動くなワメくな……じっとしてろ。 ったく。」
玄弥の肌が直接私の肌と触れあって温かみが感じられる。
フフッ……これはこれで悪くはない。
【玄弥さん前屈み乙】
【裏山w】
パソコンの配信では好き勝手視聴者が言っているが、まあ今回はヨシとしよう。
頑張った私へのごほうびとして認識して良いんだよね、もう疲れて頭が動かなくなってきた。
だんだんと意識が薄れてこの感覚もだんだんわかんなくなってきたかもしれない、もう少しだけ感じていたいが今は……今だけはこのまま夢心地へと。
こういうの好きだわ……




