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本格!!豆腐縛り転生〜そして男は豆腐になった〜  作者: 弌黑流人


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17. そして男は豆乳アメーバとなった

周囲の空間全体は、視界を遮るほど強烈な赤色の靄に満たされていた。足場は一見すると水銀のように平滑だったが、触れると電子的なビリビリとした不快な感触を伝えてくるエラー・フロアだ。その上には、どこからともなく発生したルビークォーツのような赤く鋭い結晶体が、不規則に生えていた。


液状化した俺の視界は定まらないが、直感で理解できた。この場所はデータが崩壊し、論理が溶解した、システムの墓場なのだ。


『ここは、通常の、転生、ルートから、隔離された、緊急隔離領域、です。私の、システムが、復旧する、まで、あなたを、保護する、ために、送り込んだ、の、ですが、転生先の、アナウンスを、怠った、自責の、念が、システムに、致命的な、バグを、引き起こして、しまい、ました』


シアさんの声は依然として不安定だったが、状況はよく理解できた。俺は彼女の職務怠慢のせいで、こんな地獄のような所にいるのだ。


「フザけんな、シアさん! これが不定形化かよ! 俺、ただの豆乳アメーバになってんじゃねーか!」


『我慢、して! 不、定形化、は、この、領域、を、生き残る、唯一の、手段、です。人型や、硬い豆腐の、塊では、このエラー・、フロアの、腐食、作用に、耐えられま、せん!』


シアさんは必死に説明を続けた。


『任務を、伝え、ます。この領域、には、コア、システムへ、の、侵食バグが、三箇所、発生して、います。この、バグを、修正しな、ければ、システム、全体が、クラッシュ、し、トーフマン、さんの、存在、も、データから、消滅され、ます』


「は!? マジかよ!?」


『心配、しない、で。修正、方法は、シンプルで、す。バグが、発生、している、箇所は、異様に、熱、を持つ、球状の、ノード、と、して視認、できます。あなたが、不定形、化した、体で、その、ノードの、中心、に、侵入し、あなたの、持つ、全ての、エネルギーを、一瞬、で、叩き、込むこと、で、バグは、消滅し、ます』


「要するに、豆乳アメーバ特攻をしろってことか!」


俺はゆるい液状の体を震わせながら、最初のノードへ向かって這い進んだ。液状化のおかげで、エラー・フロアを滑るように素早く進むことができた。


最初のバグノードは、トーフマンの三倍ほどの大きさを誇り、黒く歪んだ激しい熱を放っていた。


「いくぜ、シアさん!」


『いい、ですか、トーフ、マンさん、の、全エネ、ルギーを、使い、切ると、次、の転、生への準、備まで、活、動限界、にな、ります。一回、一回が、命、懸けです!』


俺は液状の体をノードの中心部にある微細な亀裂から一気に流し込み、体内で凝縮させたエネルギーを激しく爆発させた。不気味なノードは激しい光を放ち、やがて黒い煙となって消滅した。


『一つ目、クリア! 流石、よ、トーフマン、さん!』


しかし、安堵したのも束の間だった。二つ目のノードに向かう途中、遠くの赤い靄の中から、奇妙な電子音が近づいてくるのが分かった。


「なんだ、あれ!?」


『トーフマン、さん! 警告、です! システム、管理、清掃員、デバッグ、よ! 彼らは、バグ、と認識、されたデータを、強制的、に吸引、消去する、自律型、プログラム、です!』


現れたのは、二足歩行の掃除機のような不気味な姿をしたロボットだった。頭部は一つ目で、銀色のボディには『DEBUG』と赤く文字が刻まれている。その巨大な吸引口は、エラー・フロアを滑る俺の豆乳アメーバを、獲物として正確に捕捉していた。


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