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永劫なる復讐の旅路に呪言(ことほぎ)を  作者: ヌ名人
道は踏み外させれる
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11/15

「交差」

「さて、王都まではロイフが道を整備してくれたおかげで荷馬車への乗合でも一週間弱。ロイフの滞在予定は一ヶ月とかだったから余裕で間に合うね」


ちなみに今日で三日目だ


ロイフが戻ることも万が一にもないはず...


あの場にいたやつは一人残らず刈り取ってあげたから向こうに情報は行ってないはずだし...


...だよね?


「あれ、ちょっと待って?」


あの屋敷にいた人は服装的には多分騎士とか兵士とかそういうのだよね?


貴族の屋敷にはお決まりの...


「執事とメイド、どこ行った?」


...まずい


ほぼ確実に向こうに情報が渡ってる!


どうにかして間に合わせないと


──ガラガラガラ


──ヒヒーンッ!


「すみませんねお客さん、貴族の馬車がきちゃったので少しの間止まります」


なんだろう?


何か確信がある


...これロイフでしょ


荷馬車の荷台の隙間から馬車を覗き見る


「ほら屋敷で見た模様...」


どうする?


今ここで殺るか?


...いや、今ここでロイフが死んだとしても


『若き天才、不慮の事故により命を落とす!』


とかそういう見出しの新聞にされるだけですぐ忘れられていくだろう


なんなら国が美談に仕立て上げるかもしれない


そんな結末で言い訳がない


...いや待てよ?


そもそも乗ってるのはロイフか?


もしかしたら違う可能性も...


「失礼する、少し道を譲ってもらえるか?」


「は、はいただいま!」


本人だな


確実に


...こう言う状況になった時って必死に殺さないよう堪えるとかあると思ったんだけどな?


ただ殺すだけじゃ物足りない、今は堪える時って考えしか浮かばない


王都にいないのなら逆に好都合


街の評判の一つの


『パング伯爵は王都の屋敷で女を何人も囲っている』


これはほぼ事実だ


だって知り合いの一人が囲われてるしね?


ロイフ、お前が囲ってる女(愛でた花)


戻ってきた時にはどうなってるだろうね?


〈〜〜〜〉

《ロイフ視点》


──ガラガラガラ


──ヒヒーンッ!


「どうした?」


「平民の乗合馬車が来ているようです。ですが、もう直進めるようになるでしょう」


「そうか、だが急ぎの用があるんだ。なるべく急ぐように言ってくれ」


クソッ!


“あの”手紙の真偽を確かめて対応を考えねばならぬと言うのに!


「も、申し訳ありません!時間がいくらかかかりそうです。馬が興奮状態になっているようで...」


平民が乗っている馬車の御者が私の馬車の御者に謝罪する


困ったものだな


この程度の事で使いたくはなかったのだが...


「これは馬の興奮を抑える薬だ。嗅がせるだけでいい」


渡してやれと手で指図する


「あ、ありがとうございます!」


きちんと相手へ渡ったらしい


まあ本人の目の前でくすねるようなバカを雇うほど切羽詰まってはいないが


〈〜〜〜〉


少し待つと馬の興奮状態が収まったらしい


...先ほど急かしてしまったからな


印象を良くしておくために芝居を打つか


「失礼する、少し道を譲ってもらえるか?」


「は、はいただいま!」


少し驚いた顔で謝罪の意を述べる商人に安堵を覚える


よし、わざわざ顔を出した価値はあったようだ


商人は良くも悪くも利益を追い求める


感情のみで動く有象無象の平民どもとは違う


私が成り上がった際には商人を優遇して平民を冷遇する街を作ってやろう


商人どもは下を見て、


『ああはなりたくない』


と一生懸命に働いてくれるだろう


未来予想図がまた一歩像を結んだ


〈〜〜〜〉


「おかえりなさいませ、旦那様」


屋敷に戻ると執事長が出迎える


本来なら門の前には門番、そして屋敷周りには巡回の兵士が幾人もおり帰還に対しての礼をしてくるはずなのだが、それが全くなかったことで全滅は事実なのだと受け止める


「報告しろ」


「はっ」


唯一生き残っていた衛士長に報告を促す


「六日前のことです」


そう切り出し、衛士長が話し始める


「屋敷に侵入を許しましたが、建物内には入られていません」


どう言う事だ?


兵士に加えて金で雇った暗殺者崩れも全滅したのだろう?


「さらに侵入者はたった一人(・・・・・)だったのです」


なんだと?


「衛士長、我が家の兵士どもはたった一人の侵入者に全滅させられるほど弱かったか?」


「いえ、数だけの有象無象な兵を単独で5人は打ち倒せるだけの強さはあったはずです」


「ああ、それが我が家の自慢の一つでもあったからな」


本当にどうなっている?


「投石器か何かを使われたのか?」


「いえ、最後に報告された特徴は黒い布を頭布のように被り、畑を耕すようの鎌を持った少年でした。そのような道具を使ったと言うわけではなさそうです」


「この件についてはこちらからも一つ」


「報告しろ」


「死体を確認しましたが全員四肢をどこかしら切り落とされ、その後に首を落とされていました。道具を使ったと言う説はこちらからも否定できます」


「...そうか」


本当にどうなっている!?


我が家の兵は辺境伯家の兵士長にもお墨付きをもらったのだぞ!?


それを単騎で、さらに道具もなしで真っ向から全滅させただと!?


いや、それはもう考えても意味がない


それより重要なのは...


「一体、なんの目的だ...?」


そう呟いた私に、執事長と衛士長は重々しく首を振った

「面白い」「続きを読みたい」と少しでも思っていただけたら、高評価やブックマークをお願いします。

できるだけ高頻度な投稿をしていくのでこれからもお願いします。


転がり落ちるよどこまでも♫

主人公の預かり知らぬところでね

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