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八百十四:泰子さんの話(711) ★中小企業か零細企業か(3)

八百十四:泰子さんの話(711) ★中小企業か零細企業か(3)


 今の自分の会社内で、果たして社員たちはどう感じて働いているのか、これは経営者として常に気になるところだ。自分がかつて味わったT社での胃痛の記憶があるから、同じ思いはさせたくない。だからウチでは、年賀の挨拶も盆暮れの付け届けもゴマスリも無い。その上に、世間一般から見るとかなり「緩い」管理体制にしている。


 営業部隊と管理部隊とでは、給与システムが違う。営業部は成果主義で、よく売る人は大企業以上に稼ぐ。一方で管理部はそこそこ安定型。全体として見れば、収入面でも大企業にそれほど劣らない。

どの社員に対しても管理が「緩やか」だ。つまり「好きにやれ。ただし責任は持て」という、優しいのか厳しいのか分からない方針だが、一人一人の社員に任される裁量が大きいから、やり甲斐がある筈だ。


 例えば社内でこんなやり取りがある: 特注で、販売価格が決まっていない特殊な製品を受注する時がある: 

「社長、このA製品は特殊なので価格表に載っていません。売値を幾らにしますか?」 


 うろ覚えの経験値で、「35万8千円にせよ」と私が応えると、

「社長、そりゃあ、安すぎまっせ、50万円にはせなあきません。でないと赤字になります」と即座に逆襲される。ウチではよくあるケースで、どっちが社長か分からない瞬間である。


 私を信用しないというより、相談を持ち掛ける営業マンが既に事前に下請け工場に相談して、彼は大体の「原価を把握し」自分なりの判断を持って居るのだ。

 その原価を先に私へ教えないのは問題だが、それは別にして、先の営業マンの僭越振りを、私は大いに「良し」としている。なぜなら、「私が居なくても・売り値を自ら決断出来て・勝手に運営される組織」を意味しているからだ。社内の一人一人が「ミニ経営者」と言えるわけで、これは素晴らしい事ではあるまいか!? 私は変に感動している。


つづく

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