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婚約破棄された地味令嬢ですが、実は王宮一の補佐でした ~捨てたのは第一王子? いいえ、私は第二王子と国を立て直します~  作者: 紅茶うさぎ


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第118話 最後の選択

 「遅い」


 その一言が、残った。


 戦場の中心で。


 崩れかけた均衡の中で。


 レオンハルトは動かない。


 前を見ている。


 だが。


 見えているのは。


 今ではない。


 その先だ。


 ルークが叫ぶ。


「限界です!」


「これ以上は維持できません!」


 エリシアも言う。


「崩れます!」


 第一王子が言う。


「選べ」


 ガルドも続く。


「終わるぞ」


 その言葉。


 全てが揃う。


 条件は整った。


 決断のための。


 レオンハルトは、ゆっくりと口を開く。


「……分かった」


 短い。


 だが。


 全てが変わる言葉。


 ルークが息を呑む。


 エリシアが目を開く。


 第一王子が笑う。


「来たな」


 レオンハルトは言う。


「均衡を捨てる」


 沈黙。


 完全な。


 ガルドが低く言う。


「……本気か」


「本気だ」


 即答。


 迷いはない。


 ルークが問う。


「どういう意味です」


 レオンハルトは言う。


「全てを同時に守ることはやめる」


 一拍。


「だが」


 次の言葉が落ちる。


「崩壊はさせない」


 エリシアが呟く。


「……限定均衡」


 第一王子が笑う。


「切り替えか」


「そうだ」


 レオンハルトは言う。


「守る場所を決める」


「そして」


 一歩、踏み出す。


「そこに全てを集める」


 ルークが理解する。


「……収束の再定義」


「はい」


 エリシアも続く。


「均衡を維持するのではなく」


「成立させる」


 ガルドが笑う。


「面白え」


 その時。


 外套の男が言う。


「遅いな」


 だが。


 レオンハルトは答える。


「そうだ」


 認める。


「だから」


 次の一歩。


「変える」


 空気が変わる。


 命令が飛ぶ。


「中央を放棄」


 ルークが動く。


「東側を切る!」


 エリシアが叫ぶ。


「南側誘導!」


 第一王子が笑う。


「やるじゃねえか!」


 ガルドも叫ぶ。


「こっちに流せ!」


 流れが変わる。


 強制的に。


 無理やりに。


 崩壊を、操作する。


 敵も。


 民も。


 軍も。


 一点へ。


 再び。


 だが今度は。


 選んだ均衡。


 制御された収束。


 外套の男が動く。


 初めて。


 明確に。


 反応する。


「……そう来るか」


 その声に。


 初めて。


 わずかな焦りが混じる。


 レオンハルトは言う。


「これが」


 一歩。


「均衡だ」


 沈黙。


 そして。


 流れが。


 変わる。


 崩壊ではない。


 選択された秩序へ。


 収束していく。


 戦場が。


 再編される。


 その中心で。


 王は立っている。


 均衡は。


 もう守るものではない。


 作るものへと。


 変わった。

ついに「均衡の定義」が変わりました。


ここがこの物語の核心です。


次話はいよいよ決着――“均衡が証明される瞬間”です。


面白いと感じていただけたら、ぜひブックマークと評価で応援していただけると嬉しいです!

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