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婚約破棄された地味令嬢ですが、実は王宮一の補佐でした ~捨てたのは第一王子? いいえ、私は第二王子と国を立て直します~  作者: 紅茶うさぎ


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115/120

第115話 収束点

 空が、赤かった。


 都市の炎ではない。


 もっと遠く。


 もっと大きい。


 焼けているのは、拠点だ。


「……範囲が違う」


 ルークの声が低く落ちる。


 エリシアも同時に理解している。


「補給線です」


「支援拠点が狙われています」


 第一王子が笑う。


 だがその目は笑っていない。


「完全に戦争だな」


 ガルドが言う。


「都市なんてもう関係ねえ」


 その通りだった。


 戦場は拡張した。


 点ではない。


 面だ。


 レオンハルトは、ゆっくりと視線を巡らせる。


 都市。


 外縁。


 さらに外。


 全てが繋がっている。


「……全部だな」


 短い一言。


 だが。


 その意味は重い。


 ルークが言う。


「全戦線、同時に動いています」


「はい」


 エリシアが続ける。


「局地対応では追いつきません」


 第一王子が腕を組む。


「どうする」


 それはもう。


 同じ問いではない。


 局地の選択ではない。


 全体の選択。


 レオンハルトは言う。


「集める」


 短い。


 全員が見る。


「何を」


 ルークが問う。


「流れを」


 一瞬の沈黙。


 エリシアが理解する。


「……収束させる」


「そうだ」


 レオンハルトは言う。


「広がった戦場を」


「一箇所に集める」


 第一王子が笑う。


「でかく出たな」


 ガルドも言う。


「それ、失敗したら終わりだぞ」


「終わるな」


 レオンハルトは即答する。


 迷いはない。


 ルークが言う。


「可能です」


「ですが」


 一拍。


「誘導規模が桁違いになります」


「やる」


 短い。


 その一言で。


 全てが決まる。


 エリシアが言う。


「中心はどこに」


 レオンハルトは視線を上げる。


 遠く。


 煙が最も濃い場所。


 そして。


 全ての線が交差する位置。


「……ここだ」


 指が止まる。


 収束点。


 戦場の中心。


 ルークが息を呑む。


「……危険すぎます」


 第一王子が笑う。


「いいじゃねえか」


「分かりやすい」


 ガルドも言う。


「そこに全部来るなら」


「潰しやすい」


 だが。


 エリシアが静かに言う。


「民も巻き込みます」


 沈黙。


 完全な。


 レオンハルトは答える。


「避難させる」


「間に合わなければ」


 エリシアは問う。


 逃げ場のない問い。


 レオンハルトは言う。


「間に合わせる」


 短い。


 だが。


 それが王の答え。


 第一王子が笑う。


「無茶言うな」


「無茶を通す」


 レオンハルトは言う。


 その時。


 新たな報告。


「東方軍、進軍速度上昇!」


「収束点へ向かっています!」


 ルークが言う。


「……読まれています」


 エリシアも言う。


「はい」


「ですが」


 一瞬。


「それでいい」


 レオンハルトは言う。


「来させる」


 短い。


 だが。


 決定的。


 敵も。


 内乱も。


 全てを。


 一点に。


 収束させる。


 その先にあるのは。


 終わりか。


 それとも。


 始まりか。


 まだ誰にも分からない。


 だが一つだけ。


 確かなことがある。


 この戦いは。


 次で。


 決まる。

ついに戦場は“一点”へ収束します。


ここからが章のクライマックス――すべてがぶつかります。


面白いと感じていただけたら、ぜひブックマークと評価で応援していただけると嬉しいです!

次話もお楽しみに。

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