戦争前夜
戦争4日前となり自国のジール共和国の軍隊と共に行軍を開始しした。
魔王軍は俺、ルシファー、ユリル、レッズ、マリノス、ミラン、フローネの7名である。
全員が集まったときに鑑定をしたが、自己研鑽をしたようでレベルが上がっていた。
フローネに至っては光系最上級魔法「聖光終極」という攻撃呪文を新しく覚えていた。これは予想していたよりも戦争は楽に進みそうだ。
その後ジール共和国と共に3日行軍した後、ミランが俺に近づき話かけてくる。
「師父。それにしても軍隊の士気が低いですねー。とても今から戦いに行くという雰囲気じゃない。敗戦した兵士のようです。」
「これだけの戦力差があるんだ仕方ないことだろう…」
にしても士気が低すぎる。行軍してまだ3日目にも関わらず既に脱走兵を出し、盗み、喧嘩、殺人、女性軍人へのレイプが横行している…。
もはや始まる前から負けてる…
戦う気があるのは役人や軍隊の上層部だけで現場の兵士のヤル気は皆無である。
「まぁ俺たちには関係ないこどだ。気にするな。それよりも、問題は今の俺達の位置だ。開戦も近いし作戦を開始するぞ。」
行軍中の魔王軍の位置は微妙である。
俺たちは従属しているサンマリノ町から来た義勇軍という扱いであり、戦線も最前線に近い…。
まぁ義勇軍は捨て駒なのは分かるが、逃げ道がない最前線であり危険である。
まぁこれは事前に分かってたことであり対策を用意してきた。
俺は前線を統括する軍団長に「冒険者組合サンマリノ支店支店長の親書」を渡す。
中身を読み終え、目を見開き「ここで暫しお待ちください!!」と言い残し総司令官のいる場所に向かっている。
そうして待っていると、なかなか強そうな髭を生やしたダンディーなオッサンがやってくる。
「君が冒険者組合員支店長推薦の者かね?!」
「はい。そうです。」
「あの手紙は確かに本物であるが、書かれてる内容がAランクの冒険者だの、封印されていた魔界の帝王ルシファーを倒しただの、デュラハンキングやリッチキング率いる軍隊相手に無双しただの…、正直信じられないような内容ばかり書かれているが…。」
確かに簡単には信じてもらいないな…。実際に後ろにはその魔帝ルシファーと、デュラハンクイーンがいるんだが、大騒ぎになるので出せないが…。
だがこれの証明なら出来るか。
モテるために首からぶら下げていた、Aランク冒険者のカードを見せる。
「これは!!まさしく本物!!ということは手紙の内容は本当なのか…。ふぅ…この戦いにも希望が見えてきたな。それで望みはなんだね?!この手紙を出すということは相応の願いがあるはずだ。そうだろ?」
察しがいいな。そのとおりだ。
「はい。実は私の位置が最前線なのです。遊撃隊に変えて欲しいのですが…。」
「うむ。わかった。遊撃部隊に変えよう。しかし条件がある。」
「条件ですか…。果たしてその条件とは?!」
「ご覧の通り我が軍隊の士気は低い。全軍の前で我が軍最強の剣聖と戦って欲しい。」
なるほど俺を最強の助っ人として宣伝し士気上昇に使う気か…。
「かしこまりました。その決闘承りましょう。それと話しておかなければならない事があります。我々はサンマリノ町からの義勇軍であり正規軍ではありません。大量の敵を殲滅する予定ではありますが、強い敵が来れば即座に撤退します。この戦争の目的は経験値の取得です。」
「そんなことは百も承知だ。最初だけでも敵を削ってくれれば十分。そもそも全面戦争ではこちらは負ける、部分勝利した上で対等な講和条約を結ぶのが今回の戦争の目的である。」
なるほどね…。俺が最大火力で敵を殲滅すれば有利な条件で講和条約は確かに可能だ。まぁ頑張ってくれ。
その後、簡易式の決闘場が作られ、剣聖と対峙する。
観客は軍人34万人いるが、ほとんどは決闘見えてないけどまぁいいだろう。
剣聖は19歳くらいの細身の女剣士だ。
少し神経質そうな顔をしているが、顔は良くスタイル抜群の少女である。
とりあえず、鑑定しとくか…。
種族:人間(剣聖) LV58 ランクB
HP 900/900
MP 450/450
攻撃力 900
防御力 900
魔法 500
スピード 900
スキル:剣術LV.9 疾風剣LV.MAX 五月雨斬LV.MAX 不動散華剣LV.MAX 天華百剣LV.1
天華百剣…凄まじい速度の剣技で相手を切り裂く、この技を受けたものは血が華のように飛び散る。
ステータスはそこまで高くないけど、技が多彩だなぁ…。
特に「天華百剣」はなかなかの技だな。是非ともこの目で見て習得したいものだ。
開始前に女剣士が話しかけてくる。
「貴殿が総司令官の言うAランクの冒険者か…。実力確認させてもらうぞ?!大勢の前で恥をかいても私を恨むなよ…」
この少女は勝つ気満々である。多分、今まで負けたことがないのであろう。
そしてクズの俺はとある条件を出す…
この美少女を前には俺の理性と良心はない。
誰にも聞こえないように話しかける。
「俺が勝ったらやらしてくれないか?」
「は?!ふざけるな!!ここは戦場だぞ!!ふざけやがって、その一物切り落としてくれようぞ!!」
ちゃんと伝わったかな?まぁいい。
俺はそこらへんに落ちていた「少し硬そうな木」を装備し決闘を待つ。さすがにネギを装備したら失礼なので木を使うことにした。
女剣士が異変に気付く…。
「まさか…、その木で戦うつもりなのか?!」
「あぁ、そうだ。俺の妖刀村雨で戦ったら間違えて殺してしまうかもしれないからな。」
「一度ならず、二度も侮辱するか!!もう許さん!!お前はもう殺す!!」
…もう私語は終わりだ。
俺は審判に早く始めるよう催促をする。
審判が開始の合図を告げる。
「それでは決闘を始める!!」




