宇宙って広いんだなぁ
こんばんは。
「アイリ様!早く私達の船へ来てください。私達はアナタを必ず依頼された星へ安全に送り届けます。」
……
「あー。宇宙って広いんだなぁ……なぁ?ガブドン。それと、ノンノンとブッカケとウドーンとオロシとソォーヴァ……」
現在、イチは一人で遊撃戦闘艦の外で闇の精霊を纏い呼び出した虫と戯れている。何故こんなんになってしまったのか?それは、あの時『さぁ!早くアイリ様乗って下さい』と言われ乗るが、そりゃあそりゃあ、護衛の方も乗ったら定員オーバーになるわいな。
厳選な結果により、護衛する者二十人になったのです。そして、イチは外でも自由に生(行)けるので今は外にいる。
なんでも少しでも護衛の方をお連れ次第にそうだ。
現在艦長はユウナである。ユウナは、近くにイチがいないと普通な対応になるみたいだ。だから、ちゃんとした艦長を勤めている。
そうそう。フウタはと言うと『すいません道が混んでいまして……』と皆が遊撃戦闘艦に乗り込んだ位でタイミング良く声をかけてきた。
正直『何を嘘をついているのかな?』と思ったのだが、自体が自体なだけに返事を言い返す時間も無く、アイリ様と一向の方を安全に艦内に入れるのは時間が掛かったのも事実。
「にしても良かったのでしょうか?イチ様を外に置いといて。」
「いいのいいの!皆が一目散でアイリ様を守ろうとしている時に『ガブドン!?どこだ!踏まれてないだろうな??ガブドーン!!ガブドーー』って、大声で下に落ちた虫を探すなんて……非常識ですわ。」
(でも、落とした原因は私達のセイ……後で本当にイチ様にはどう言えば許してくれるか。)
アイリの少し悩んでいる顔を見てユウナは
「アイリ様みたいに、政略結婚のような結婚も私には可能性として有りました。ですが、私も教育を受けている身ですから……あまり抵抗はありませんでしたよ。
でも、今はもし御父様からどこぞの王と結婚しろと言われれば心に迷いが生じますが。」
「ユウナ様の彼はイチ様ですね。」
「やはり分かりますか。」
「そりゃ、わかりますよ。
だって、アーガストの女帝は気品とプライドが高いと宇宙でも評判です。そんな方が、掌をなめられた時点で相手の頭は普通粉々になるでしょう。
ならないのでしたら……」
「まあ。そうですね。」
なんか、恋話が盛んな艦内である。
因みに、いつもイチのソバから離れないフウタは……普通に離れて艦内に潜んでいる。
「サラ、久しぶりに水龍になってよ逆鱗を逆撫でしたい。」
突如遊撃戦闘艦に揺れが生じた!マナミ・グニュンヘルドさん状況を報告して。
「近くに敵の影なし!」
「私も、通信や電波の異変とワープ信号なし!安全でございます。」
「グニュンヘルドさん通信やった事がアルの?」
「これでもアイリ様の全ての注文するものをこなす身です。こういう時もあると思い、船舶免許及び宇宙電卓計算一級を取得済みです!」
「わー。宇宙電卓計算一級を取ったのですか!?すごいですねグニュンヘルドさんは。」
イエ……それほどでも無いとおっしゃるグニュンヘルドに対し、アイリは『グニュンヘルドと申さずともヘルで構いませんよ』と発言があった。
「ア!古い鱗見っけ。取るね」
「どうぞ取って下さい」
プルプルするサラの超巨大と化したドラゴンの鱗を一枚剥ぎ取る。
実は今さっきの振動はサラが巨大化したマザードラゴンの本当の姿になったものである。
【マザードラゴン】
異世界の誕生と共に生まれ出たとも言うべき、最古のエンシェントドラゴンと呼ばれている。契約したモノしか触れず、他者は触れる事も出来ない。全てのドラゴンの母とも言える存在。体長は不明。歳は数十億を越える。
イチとの最初の出会いは、ガブドンと特別特訓中の際に事もあろうに水中で虫の足腰を鍛える為にマザードラゴンの巣に侵入したことが初となる。
サラの後日談では『この人と契約すれば面白そう』だったから。実際、水中特訓では怯えるレインボーヘラクレスクワガタに励ましを沈みながら熱意を込めて水中で叫んでいたのが心を打たれたらしい。意味不明だが。
……
「古い鱗とはいえ、立派な鱗だなぁ。前の異世界だったら、コレ一枚で一生暮らして行けるのにな……勿体無い。
おし!じゃあ、シルバリオン大先輩の龍の鱗だぞ食っとけ。」
「ピピー」
実に嬉しそうだ。しかし
「ダメです。」
『ピイ?』と何故よ?と聞くリオンに対して聞いたところ、お前みたいな新米に誰がやるか!アホ!!……だそうだ。
「これは、御主人様に滋養強壮と新陳代謝と大気中のマナの吸収効果を高める為にアゲたのです。お前なんぞに誰がやるか!」
仕方がないので、ガブドンに頼み鱗をバキバキと割って貰う。この鱗、古いと言っても超硬いので。
……
「アイリ様の目的地まで早くて丸一日掛かるけど、どうかよろしくお願いします!私達の航海の無事は宇宙警察が守ります。」
アイリは『よろしくお願いします』と清楚に綺麗なお辞儀をするのだった。
明日もよろしくです




