バレて無いッスよ
こんばんわ。
「全ての火を消しました艦長。これから、どうしますか?」
艦長は、モチのロンで追いかけるそうだ。クルーは、火の手を消している間に艦長は一人何かを調べていた。
そして、消し終えた頃に『これは奥が深いぞ』と画面に写し出されたデータを眺めている。
……
「ふう。……無事にバレずに引き渡せたな。」
「そうでござるね。シルバードリルクワガタによって穴だらけになった所を、まさか!色が変化する虫で見えないようにするとは……
さすが!主殿でござる。」
(でも、何かがおかしい。余り周囲を見ずに引き取って行ったな。)
「なあフウタ?」
「なんでしょう?」
「海賊二艘を渡す時、なんであんなにも驚いていたのかな?」
「そうですねぇ……もしかしたら、カモフラージュし過ぎて新品に見えたのではないのでしょうか?」
「それは、アル!」
「暇になったし、飯でも食うか。」
頷くフウタ。
……
ここで、フウタもイチもそうだが捕縛した海賊達約十二名は未だに捕縛したままである。
つまり、ほったらかしである……でも大丈夫!見張りがいる。
(っと。よし!縄を解除成功だ!)
(お!?これはお頭だな。さすがお頭でぇい!)
解除した海賊の一人が別の仲間を助けようとした時!
「ん?お前だな。俺達を捕縛したのは……俺はこう見えて結構強いんだ。
こんな暗闇だとしても、目を閉ざしていたのは不幸中の幸いってもんよ!覚悟しな。」
薄暗い部屋で、次第に目が慣れて来た海賊のお頭は見てしまう!それは、雑なドットの人間が目の前にいると言うこと。
思わず頭は言った『おまっ!?何者だ?』それに対し
「ゲシャシャシャシャッ!」
何やらゾワゾワと混沌の暗闇に蠢くモノが……見れば、雑なドットは色を醸し出す虫が数匹集合することでイチの姿へと変化?写し出していた。
「わ!わ!わっ!化け物だぁ」
鳥肌が立つと同時に、後ずさる頭の背中にドンッと何かが当たる。振り返ると、千年ムカデがドンッと構えていた。
直ぐ様、頭は元の目を隠し『失礼しました』と言い、両手を縛られている状態へと自ら成った。
いわば、避難というやつだろう。そうして、海賊達は大人しく商人戦艦の中で身動きが取れない状況が続く。
……
「今から物品管理星へ向かう。ユウナ、ワープ位置を010物品管理星に設定するのだ。」
「……了解」
「ユウナ聞いてくれ。イヤ!未菜も聞いてくれ!今から行く所は、さっきの極悪非道艦もとい商人戦艦のデータは押収されていると分かった。
つまり宇宙警察、しいては内部に汚点があるということなのだ。」
艦長の話は続く。
「更に、今から行くところは物品管理星はあらゆる武器を収容している場所……一歩間違えれば、一個の星と戦える程の武器量と言えよう。
つまり、何が言いたいか!?
それは、星へ近付くのはこの戦艦では無い。ココは、ユウナに行ってもらいたいのだ!……頼めるか?」
(お前、あれだけ!アーガスト星の女帝だか何だか言って拒否してたのに!?
私を一人で行かせるのは有りって言うかい!)
「……了解てす。」
「やはり心配か。……だが安心して欲しい」
(なんだろ?艦長もついて来るのかな?)
「敵はたった一人だ!すまない行っておくれ。」
ユウナは『やっぱソウなるのね』と諦め、深く考えないで直ぐに『了解』と返事をする。
……
(フゥ……。
私の任務は、ココにいるたった一人の人間……宇宙警察の捕縛及び抹殺をすること。
あとは、押収された海賊船二艘と黒く禍々しい商人戦艦の確認と押収。)
ユウナはバトルスーツに身を整え、既に物品管理星へと侵入していた。
それと同時に、艦長から通信して『今の世の中について』を談義する手はずになっている。
「主殿!ヤバイですぞ。遊撃戦闘艦から通信が来ているでござる!」
「なんで!?」
「恐らく……いや十中八九、過去のデータから主殿が使用した戦艦を調べられたと思われるでござるよ。」
「つまり。 ヤバイってことかい?」
「相当。」
もうパニック状態のイチは、意味が無い行動をとった。それは、一匹の色が変化するドットが荒い虫を呼び寄せ顔に付けると
「それは?お面ですね。」
「ああ!そうだ。」
「それに、賭けましょう!」
ということで
「そなたが、物品管理責任者なのか?
私は、ギロンヌワン遊撃戦闘艦・艦長ギガマと言う。そなたの名前を教えて貰いたい!」
イチは、ゴホッゴホッ咳払いをして紙に字を書いて相手に伝えた。伝えた内容は『猛烈なストレスによりマトモに口が話せない』と訴えた文章となっている。
(なかなか考えよる。)
「艦長!大変です!!ユウナの行動電源が切れました。」
この知らせは、イチには聞こえていない。
慌てる艦長は『スマナイ……急用を思い出した!近々再び来るから』と言った上で戦艦もろとも消えて行った。
明日もよろしくです。




