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追放された伯爵令嬢、生命をつなぐ禁忌魔法で覚醒したら冷酷な辺境伯令息に溺愛されています  作者: 積と和〝
第3章 王都崩壊編

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第20話 ダリアン接触

本日2話目です。

王都郊外。

空気が、重い。


「来ましたわね」

その声は、静かに響いた。


ダリアンが立っている。

まるで待っていたかのように。


「直接出てくるとはな」

俺は一歩前に出る。


セレスティアと護衛が後ろにつく。


「ええ」

ダリアンは優雅に一礼した。

「お会いしたかったですわ、ヴァルカス様」

空気が張り詰める。


見えない圧が、周囲を覆う。


「……いるな」

俺は呟く。


「まだ隠れている」


ダリアンが微笑む。

「鋭いですわね」


だが、姿は見えない。

リリス。

確実に気配だけが存在している。


「あなたの領地、とても興味深いですの」

ダリアンの視線が動く。


セレスティアへ。

「その力……本当に厄介ですわ」


「だから潰すんですか」

セレスティアが静かに言う。


「ええ」

即答だった。


「必要なら」

空気が凍る。


一切の躊躇がない。

その瞬間。

セレスティアが一歩前へ出る。


「なら――」

両手を広げる。

「止めます」


光が広がる。

だが今までとは違う。

地面ではない。

空間そのものへ。


「っ……!?」

ダリアンの表情が初めて崩れる。


「これは……!」


ーーー


王都の空気が変わる。

重かった“何か”が、薄れていく。


「浄化……?」

ダリアンが呟く。


「違います」

セレスティアは首を振る。


「これは“生命の再定義”です」

空気が満ちる。流れが戻る。


切り離されていたものが、繋がっていく。


「あなた……!」

ダリアンが一歩下がる。

明確な警戒。


ーーー


「遅い」

俺は踏み込む。


距離を一気に詰める。

斬る。

――はずだった。


影が割り込む。

「今日はここまで」

声だけが響く。


リリス。

姿は見えない。

だが、確実にそこにいる。


「次は王都で会いましょう」

ダリアンが笑う。

「楽しみにしていますわ」


その瞬間、気配が消える。

完全に。


「……逃げたな」

俺は剣を納める。


「いいえ」

セレスティアが言う。

「逃げたんじゃないです」


「呼ばれたんです」


その言葉で、理解する。

視線を王都の中心へ向ける。

すでに“何か”が始まっている。


「行くぞ」

短く告げる。


これはもう、小競り合いじゃない。

「本丸だ」

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