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追放された伯爵令嬢、生命をつなぐ禁忌魔法で覚醒したら冷酷な辺境伯令息に溺愛されています  作者: 積と和〝
第2章 覚醒と侵食する悪意

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第11話 討伐隊ー責任の行方

「これは……なぜこんなことに」

指揮官が震える声で言った。


目の前には負傷者と、魔獣の死骸の山。


「見ての通りだ」

俺は淡々と答える。


「お前らが勝手に突っ込んで、壊滅しかけた」


「我々は王命で――」


「だから何だ」


遮る。


「死ねと言われたら死ぬのか?」

言葉に詰まる。


「現場判断ができないなら、指揮官なんてやめろ」


空気が凍る。


ーーー


「……我々は、報告を受けていませんでした」

別の騎士が口を開く。

「魔獣の規模も、強さも……」


「だから突っ込んだ、と」


「……はい」


ため息。


「典型的な失敗例だな」


「上は現場を知らない」

「現場は上を信用しない」


「その結果がこれだ」


ーーー


「……どう報告するつもりだ」


「事実を、そのまま……」


「それじゃダメだ」

即座に否定する。


「そのまま出せば、お前らが責任を被る」


「……っ」


図星らしい。


「王子は失敗を認めないタイプだ」


確信がある。


「なら、どうすれば……」


「簡単だ」


「“想定外の強敵が出た”ことにしろ」


「……え?」


「その上で、“辺境伯領の協力で撃退した”と書け」


「それなら……」


「お前らも生き残るし、王子の面子も保てる」


沈黙の後――


「……なぜ、そこまで」


「余計な敵を増やしたくないだけだ」


本音だった。


ーーー


「……感謝します」


指揮官が頭を下げる。


他の騎士たちも続いた。


「礼はいらない」


背を向ける。


「次は自分で判断しろ」


それだけ言って、その場を離れた。


ーーー


(……だが)


歩きながら思う。


(これで終わるとは思えない)


王子。ダリアン。


そして――悪魔教。


(次は、もっと大きいのが来る)


確信があった。


戦いはまだ――序章に過ぎない。

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