第126話 消えた悪魔
ミレニアさんと私達は合流して、私はアイシャに尋ねる。
「ナヴィはどこいったのかな? もしかしてまだガーゴイルを追い掛けてるかな?」
「分かりませんが、まだここに戻っていないという事はそうかもしれませんね」
私はイスネリにも尋ねた。
「イスネリはナヴィの位置分かる?」
「今は分かりませんの。でも近付けばナヴィちゃんもわたくし達の気配を感じると思うので、ここにいるより探しに行った方がいいかもしれませんの」
「そうだね。じゃあ、とりあえずガーゴイルが逃げて行った方に移動しながらナヴィを探そうか」
私達は路地裏を抜けて、通りに出た。
ひっそりと暗い道を歩きながら、辺りを見回して行く。
何度か、憲兵や他の自警団の人達とすれ違った。
こんなに近くに他の自警団の人達がいたのに、警笛が吹かれなかったっていうことは、どうやって姿を隠して逃げたんだろ?
そう疑問に思いながら歩いていると、イスネリが声を上げた。
「ナヴィちゃんですの。こっちに近付いて来ますの」
「ホント? どこ?」
「ここにゃ」
私達のすぐ前からナヴィの声が聞こえた。
まだ不可視で姿を隠していた。
私はそのままナヴィに尋ねる。
「ナヴィ。大丈夫だった? ガーゴイルは?」
「私は大丈夫にゃ。ガーゴイルは消えたにゃ」
「消えた?」
私達は全員、驚きの声を上げた。
私は周りに人がいない事を確認してナヴィに更に尋ねる。
「ナヴィ。消えたって、どういうこと?」
「ガーゴイルが飛んでいる先に黒い霧が出てきて、そこに入ったと思ったら、その霧と一緒に消えたにゃ」
黒い霧…。
私の頭の中に瞬時に思い浮かんだのは、黒い霧から現れた、あの時のヘルバッファローだった。
それを聞いてアイシャがナヴィに尋ねる。
「その黒い霧は突然現れて、ガーゴイルが入ったらすぐに消えたんですか?」
「そうにゃ」
まあ、ガーゴイルは悪魔だから、ヘルバッファローと同じ魔界のモンスターだとしても不思議じゃない。
でも、街の中にそんな魔界と繋がってるかもしれない道があるとしたら、大変だ。
アイシャが声を出す。
「だとしたら、私達が見失った後、警笛が一切鳴らなかったのも納得出来ますね。ガーゴイルはもう街の中にはいない可能性が高いですね」
「うん。そうだね。その黒い霧がどこに繋がってるか分からないけど…」
私は振り返って、ミレニアさんに聞いてみる。
「ミレニアさんは過去にガーゴイルと戦ったことはある?」
「…うん。前にダンジョンの中で戦ったことあるよ」
「その時って、今ナヴィが言ったみたいに霧の中に逃げられたりとかしなかった?」
「…その時は私達のチームは討伐出来たから、逃げられてはいないけど…」
「けど?」
「…あんなに逃げ回るモンスターじゃなかったよ。私が前に見た時はもっと攻撃的だった」
そうなんだよな。
全然攻撃してくる様子がなくて、最初は何か探しているように見えたんだよな。
そう思った私はアイシャに聞いてみる。
「最初、屋根にいたあいつ、何か探してるように見えなかった?」
「そういえば、キョロキョロしてましたね」
「クウネもそう見えたー」
やっぱり皆にもそう見えたんだ。
とにかく、ここにいても仕方ないので、可能性は低いと思うけど、私達はこの後も見回りを続けてガーゴイルを探すことにした。
私達は朝方近くまで見回りをしたが、結局その後、ガーゴイルが姿を現すことはなかった。
私達は自警団の詰所に行って、ガーゴイルに遭遇して取り逃がしたという報告をして、家に帰る事にした。
こうして私達の自警団初日が終わった。
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