第119話 自警団
私達は約二十日ぶりに我が家に帰って来た。
うーん、やっぱり長く空けてたせいで、ホコリっぽい気がするな…。
皆で家の中を点検して回ったが、やっぱり皆、ホコリっぽいと感じたらしい。
「んー、街の夜間外出禁止令も気になるけど、やっぱりまずは家の掃除だねー」
私がそう言うと、アイシャが話し出した。
「とりあえず食事をする部屋とお風呂をクウネとイスネリに掃除してもらって、私とお嬢様は先に街の状況を聞きに行きましょう」
「んー、その方がいいかな?」
クウネが私とアイシャに言ってきた。
「そーだよ。私とイスネリでお掃除しとくから、ラフィーネ達は街の方を見て来てよー。もしかしたら、クエストとかやってないかもしれないしー」
ナヴィもいつの間にか少女の姿になって、話に入ってきた。
「そうにゃ。私もお掃除手伝うから、行って来てにゃ」
私とアイシャは目を合わせて、皆に言った。
「分かった。じゃあ、私とアイシャで街の情報をギルドに聞きに行って来るね。帰って来たらお掃除手伝うから、それまでお願いするね」
クウネ達は分かったーと返事をすると、掃除道具を取りに行った。
私はアイシャとギルドに向かう為、家を出た。
ギルドまでの道中、お昼を過ぎたぐらいの時間にもかかわらず、人通りはめちゃくちゃ少なかった。
開いている店も少なく、やっぱり街ではただ事ではないことが起きている雰囲気があった。
私達はギルドに到着すると、ギルドの中には数十人の人が集まっていた。
「すごいいっぱい人がいるよ? みんな冒険者かな?」
「どうですかね? でも大半は冒険者っぽいですね」
その人だかりを横目に私達はカウンターにいる受付のお姉さんの所に行った。
お姉さんは私達に気付くと、声を掛けてきた。
「あっ、ラフィーネさん。お久しぶりです」
「お久しぶりです。すいません。最近街を離れてたから、今の状況が分かってないんですけど、ちょっと教えてもらっていいですか?」
「そうなんですね。噂でラフィーネさん達が行商の護衛について行ったというのは聞いてたんですが、今帰られたんですか?」
「はい。ついさっき帰って来た所なんです」
「なるほど。じゃあ、私の方からご説明させていただきますね…」
お姉さんの話によると、今から十日ほど前に街の近くで悪魔とおぼしきモンスターに旅人が襲われたらしい。
その後も毎晩のように街の近くで、その悪魔が現れているのが目撃され、何度か人も襲われたそうだ。
そして三日前の夜にはとうとう街の中で襲われた人がいて、街には昨日から夜間外出禁止令が出たらしい。
その悪魔は決まって夜に現れる事から、住人の夜間の外出を禁止して、現在は街の憲兵が夜に見廻りをして、その悪魔を排除するために動いているそうだ。
私とアイシャはその話を聞いて、私がアイシャに話し掛ける。
「じゃあ、憲兵の人達がその悪魔を退治するまで夜は出られないって事だよね?」
「そうでしょうね。ですが、このギルドの人だかりは一体何なんでしょうか?」
お姉さんがその質問に答えてくれた。
「それはその悪魔を退治するのに冒険者による自警団を結成する事になりまして、その参加希望の冒険者の人達が来られてるんです」
「なるほどー。じゃあ、ここに来ている人達は皆、冒険者なんですね」
「はい。もうすぐここに憲兵の方が来られて、自警団の入団受付と説明をする予定になっています。今、ギルドではクエストの発注が夜間外出禁止令のせいで止められていますので、多くの冒険者の方が早くこの禁止令を解除するために自警団に参加しに来てくれています」
なるほど、他にクエストが受けられないから、みんな自警団に参加しに来ているのか。
私はギルドに集まっている冒険者達の方を見た。
すると、その中の一人が私達に気付いて近付いて来る。
「おー! ラフィーネ。久しぶりだな? お前も自警団に参加しに来たのか?」
「あ! バスクさん! お久しぶりです」
見覚えのあるバスクさんと、その後ろにはザージンさんもいた。
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