第118話 夜間外出禁止令
アルメダさんのキャラバン隊は行きの時と同じ道のりを通って、順調にその行程を進める事が出来た。
途中で野盗に襲われることもなく、小型のモンスターには何度か遭遇したが、私の三日月や石つぶてで撃退する事が出来た。
変化した念動は相手との接触時間をあまり気にしなくていいし、もし三日月がモンスターに刺さってしまっても、念動で抜いて再び同じ三日月で攻撃する事が可能になったので、すごく効率的に攻撃できるようになった事が大きかった。
一日目、二日目、三日目…と順調に行程を進め、私達は最後の夜営予定地まで特に何事もなく到着した。
ここで最後の夜営を行い、明日の朝に出発をすれば、お昼頃にはモーネサウラに到着する予定になっている。
私とミレニアさんは最後の夜の見張りにつく為に、キャラバン隊の馬車から少し離れた所にいた。
月明かりに照らされた草原地帯の地平線を眺めていると、ミレニアさんが私に近付いて来て、話し掛けてきた。
「…とうとう最後の夜ですね。ラフィーネさん」
「そうだね。いよいよ最後ですね」
「…ラフィーネさんはモーネサウラに戻ったら、すぐにクエストとかに出たりしますか?」
「うーん。どんなクエストがあるのか見てないから何とも言えないけど、近いうちにとりあえずギルドには行くかな?」
「…そうなんだね。私、クエストするの、本当楽しみなの。だから、誘ってくれるの待ってるね」
「うん。もちろん。私もミレニアさんが来てくれるとすごい心強いよ」
そうして私達の初めてのキャラバン隊護衛クエストの最後の夜が明け、キャラバン隊はモーネサウラへ向かって最後の行程を開始した。
そしてちょうど太陽が一番高い位置に来た頃、モーネサウラの大きな外壁が馬車から見えてきた。
私の乗る先頭の馬車にも、後ろを走る馬車に乗るキャラバン隊の人達の、安堵の声が聞こえてきたような気がした。
五台の馬車はモーネサウラの門の脇に止まり、アルメダさんとジャーバさんが街に入るために馬車を降りて、門兵がいる詰所の方に歩いて行った。
馬車の上から、私は詰所や門の周りを見てみたが、なんか行きの時よりも門兵の数が多いように感じた。
なんか物々しい雰囲気がするなーと思っていたら、アルメダさんとジャーバさんが馬車の方に戻って来て、そのままキャラバン隊全員を集合させた。
私達もその中に入っていき、アルメダさんがメンバーに向かって、説明を始めた。
「あー。とりあえずあっし達が街に入るのは問題なく出来るんだが、今、街の中には夜間外出禁止令が出てるらしい」
夜間外出禁止令!?
隊の皆はアルメダさんからそれを聞いて、ざわつき出した。
隊の一人がアルメダさんに尋ねた。
「キャプテン。何で禁止令なんですか?」
「詳しい事は分からんけど、どうやら最近、夜の街にモンスターが現れるらしいわ」
街の中にモンスター!?
私は思わずアイシャと顔を見合わせた。
アルメダさんは更に皆に説明をする。
「とりあえず、あっし達はこのまま街に入って、日没までに馬車とか荷台の片付けを終わらせねえと面倒だから、みんな段取り良く動いてくれ」
隊の人達は返事をした後、再び馬車に乗り込みだして、五台の馬車は街の中に入って行った。
私達も先頭の馬車に乗り、一緒に乗ったアルメダさんが私とアイシャに話し掛けてきた。
「という訳で、ラフィーネ。すまないけど、この後はバタバタすると思うから、悪いけど今夜の打ち上げ会は無しだ」
アルメダさんはすごく残念そうに言ってきた。
「いえ、私達は全然大丈夫なんですけど…」
「このままあっし達はラドズ叔父さんの屋敷に行って、片付け作業に入るから悪いけど、そこでラフィーネ達は自分達で家に帰ってくれるか? 本当にごめんな」
「いえ、私達も長く家を空けてましたし、お気遣いありがとうございます」
キャラバン隊の馬車はラドズさんの屋敷に到着して、いそいそと作業を始めたキャラバン隊の人達に簡単に挨拶を済ませて、私達は自分の家に向かって歩き出した。
歩きながら、アイシャに話し掛ける。
「とりあえず、家に帰ってから何で夜間外出禁止令が出てるか詳しく調べないとね」
「そうですね。モンスターが出たという事ですから、ギルドで何か情報が分かるかもしれませんね」
「そうだね。じゃあ、家に一旦荷物を置いたらギルドに情報を集めに行こうか」
私達は足を少し早めて、自分達の家に向かった。
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
続きが気になるとか、面白いと思った人は是非、ブックマークで応援をお願いします!!
☆
広告の下にある☆評価をしていただけると、作者のやる気がめちゃくちゃ上がります!
凄く励みになります!
今後の物語作成の参考にさせていただきますので、是非お願いしますm(_ _)m
よろしくお願いします!(。-人-。)




