第108話 幸せな目覚め
私は立ち上がり、ナヴィが持つノユンの水晶に話し掛ける。
「これでもう、この森のトレントゴーレム達は全部ナヴィが操れるようになったの?」
「うん。今は操るというより、簡単な命令をしたり動きを制御したり出来る感じかな? ナヴィちゃんの精霊の力が戻れば、操る事も出来るかもしれないね」
ふふん、とまたナヴィがドヤ顔になった。
更に私がノユンに尋ねる。
「それで、ナヴィはこの森を離れても大丈夫なの? 離れた事でゴーレムが暴走したりしないの?」
「もうトレントゴーレム達にはナヴィちゃんの精霊の力は行き渡っているし、この森を離れても大丈夫だよ」
「そう。色々ありがとうね。ノユン」
「僕の方こそ、ありがとう。またリズちゃんに会えると思ってなかったから、楽しみだよ。君達のおかげだ」
すっかり朝になり、辺りに気持ちのいい朝日が降り注いでいた。
クウネが私に力なく話し掛けてきた。
「ラフィーネー。お腹空いたー。なんか食べてから帰ろうよー」
そういえば、昨日から全然何も食べてなかったな。
「そうだね。じゃあ、何か食べ物探して、休憩を取ってから帰ろうか?」
それを聞いていたノユンが声を掛けてきた。
「だったらこの森に美味しい果物ができる地帯があるよ。近くにはウッズボアも生息してるし」
クウネが勢いよく立ち上がった。
「果物っ! お肉っ!」
「ははは。じゃあ、皆で取りに行ってみよっか?」
するとアイシャが私に話す。
「お嬢様はここでお待ちください。私とクウネで行ってきますので。イスネリは念の為、お嬢様の側にいてください。ミレニアさんもお待ちください」
「分かりましたですの」
「…私は大丈夫ですよ? 行けますよ」
アイシャがちょっと言いにくそうに答える。
「あの…、もし迷子になったりしたら…と、思いまして」
ミレニアさんは顔を真っ赤にして静かに答えた。
「…あ、そうだね。…ありがとうございます」
「ミレニアさん。大丈夫だよ。アイシャとクウネに任せましょ! じゃあ、アイシャ。美味しい食べ物をお願いします」
「分かりました。行きましょうか。クウネ」
「あー、私も行くにゃー」
アイシャとクウネとナヴィはノユンに案内されながら、森の中に入って行った。
私はその後ろ姿を見送って、聖樹にもたれて座った。
なんか、この聖樹って見てると落ち着くなーとか思っていたら、急激な眠気に襲われて、私はいつの間にか眠ってしまった…。
ー◇◇◇ー
お肉が焼ける美味しそうな匂いで私は目を覚ました。
ふと目を開けると、ミレニアさんが私を見下ろして聞いてきた。
「…あ。目、覚めました?」
前の方を見ると、アイシャ達が木の串に刺したお肉を火で焼いて、クウネが美味しそうに頬張っていた。
アイシャが私に話し掛ける。
「お嬢様。目が覚めましたか? お肉と果物、たくさん取れましたよ。目覚めにいかがですか?」
私は自分が寝てしまっていた事に気付き、目の前のミレニアさんに話し掛ける。
「ミレニアさん。ごめんね。私、寝ちゃってたね」
「…ううん。別に大丈夫だよ」
ふと見ると、更に私はミレニアさんの膝枕で寝ている事に気付き、飛び起きた。
「うわっ! ごめんっ!」
「…ふふふ、大丈夫だよ。ラフィーネさん。私達もお肉もらいましょうか?」
ミレニアさんが微笑みながら、私に言う。
そしてアイシャがお肉を焼きながら、私に声を掛ける。
「羨ましい目覚めですね。お嬢様」
…こんな美人の膝枕で目覚めて、すぐに美味しいお肉が食べれるなんて…。
…こんなに嬉しいことはない…。
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