俺は騎士・・・
セイン君とフェスト、ゼネルの昔話を入れてみました。
_セイン視点_
帝国首都
「あれは?」
「セイン!知らないのか?投影機だ」
「いや、映っている女性だ」
「忘れたのか?ゼネル皇帝陛下だ!」
・・0年続いた在位期間が終わろうとしています。
しかし!最後まで全うできるのでしょうか!
帝国女性皇帝初の退位式も名を上げようとする者達が押し寄せております。
帝国教会の午後の鐘の音で一般市民に戻ってしまいます。
あぁぁ・・また一人・・会場は赤く染まって、不敗の女帝の敗北者に名が刻まれました!
そろそろ、時間です。
なんということでしょう!!
陛下が全員相手すると言っております!
帝都ネクスプラザ広場の祭壇に20人ほどでしょうか・・陛下を囲んでおります。
年齢不詳で300歳、400歳、人によっては600歳を超えていると言われております。
人族で言うとお婆さん、おばさんです!
あー広場に集まっている民衆から歓声が沸き起こりました。
襲撃者、挑戦者、全員動いていません!!
また一人、壇上に上がってきます!
あれは!近衛騎士団長!
陛下と何やら話をしています。
団長が、剣を向けました
これは、とんでもない実力者だ!
退位式を見にきた民衆はお祭り騒ぎのようになっています。
陛下に向かって切り掛かる!
カーン
鐘の音が今なりました!!
なんと、団長の剣が折られ、
銀色のセンスが団長の目前で止まっています。
団長に背を向け、ゼネル・・様はこちら通路に向かって壇上から降りてきます。
不敗の女帝は今からただの市民です!
酒場で隣で飲んでいるおばさんがゼネル様の可能性が今からあります。
さっきからおばさんって、うっさい。
うぐぅ・・・。
け・・憲兵さん・・暴行を受けました。
殺されなかっただけ良いと思え。
あぁ・・・ゼネル様が市民の人混みの中へ消えていきます・・・
み、みなさん・・言葉には気をつけましょう。
さて、これより帝国教会より新皇帝の発表です。
「しびれるね〜あの強さ。
セインは近衛騎士団志望だったよな」
「フェストはえっと、なんだっけ」
「帝国空軍さ」
「操船経験が必要だぜ?」
「それは大丈夫さ!セイン君!親父に船を買ってもらったんだよ」
ボンボン坊ちゃんめ。
「帝国で一番早いモデルだ」
まあ、頑張れ!
「おうよ!セイン君も筆記試験頑張れよ!」
戦闘試験は余裕で合格。
筆記は余裕でダメだった。
結果の知らせを受け取る前には俺にはわかったいたんだ。
ゼネル皇帝のように文武に優れてはいなかった。
結果を折って、空へ投げる。白い雲の方へ飛んでいった。
俺は今、ナル姫の自称騎士。
いてて、空が見える。雲はゆっくりと流れている。
なんだよ、上手く着陸できたと思ったら屋根が板張りのように脆いとかないぜ・・
パッチに笑われるな。
クッソ、クソ、動力が破損したのかだろうか、船が全く反応しない。
ジジイに治し方を教わっておけば良かった。
これは別の脱出方法を探すしかないよな。
「ナル!シオン!大丈夫?」
やっべ、勢いで姫を呼び捨てにしてしまった。
二人とも無事の声があって安心した。
船尾から倉庫に落ちて船首は屋根に引っかかっているのか・・
「ガラスに気をつけて」
船の振動で散らばったガラスが踊っている。
「民間人を救助しなきゃ」
そうだった、民間人が乗っているはずだ。
だが、この船は動かない・・これでは、俺たちが救助される側になるって
ことじゃねぇか。
姫が「乗り込んで確認しなきゃ」と言えば、
従う俺って騎士に向いているな。
ハッチの手前まで姫の手を支えて下る。
「開けます。敵が潜んでいる可能性が」
ハッチが重い。開かない。
シオンでも開かなかった。
船体、後方が良いかも。
壁にヒビが入って、もうこれは飛べない。
スライドハッチがあり外れていたので外に出れる。
大量の石が散乱して船首は石に埋もれているのでハッチは塞がれて開かなかった。
この船は窓がないのか?天井が抜け落ち、積まれていた箱が荷崩れを起こして散らばっている。
竜石だ・・・大量。
「これ、全て竜石?」
箱に入っていた竜石が散乱している。
「人は?」
「いないな・・・」
敵兵が来ない。
「倉庫からの搬出用のドアもない」
捨てれないな。
パッチだったらどうする・・・
「船、止めるしかないだろ」
「止め方は?」
二人が期待する目を向けてきたが、
「知らん!
ブリッジに行ければ」
動力室で動力を落とせば、生きて戻れる可能性は無い。
「行きましょう」
シオンが先頭で天井の雲の流れる向きを見ながら前方へ向かう。
窓がないから外はどうなっているのか不明。
シオンはハッチの前に立ち耳を当てる。
「姫、少し下がって!」
もちろん、武器なんて持ってない。拳での勝負になる。
シオンのような戦士が向かってくるようなら終わり。
「ん?開いている」
ハッチを引くと、こすれる金属音。
部屋に入りハッチを閉じる。
鍵をかけることができるハッチだ。
鍵をかけ部屋を見渡す。暑い・・・空気が・・悪い。
床が熱い。
3段の簡易ベットが並んでいるが、
生活している感じが全くない。
小窓から明かりが差し込むが、
外を見ることができない作りだ。
下に降りる階段がある。動力音は下からする。
シオンは素早く壁沿いを移動し、
突き当たりのドアの前に身を寄せた。
いつの間に手に入れていた斧の柄でドアを押し開ける。
抵抗が無い。誰もいないのか?
入った部屋はブリッジ。
前方の視界が広がり、遠くに前を飛ぶ輸送船が見えた。
デカい船の割に、ブリッジはこじんまりとしている。
ブリッジの中央に操舵のある席が二つ並んでいて
両端下がった所に観測用の座席がある。
「セイン殿!こいつの止め方はわかるか?」
これ、どっちも操舵席だよな・・・
椅子に座り、操舵を握って左右に振ってみる。
反応がない・・
「そっちの座席の操舵は動く?」
ナルが座り振ってみるがぴくりともしない。
「操舵ができないな」
「前の2隻も同じ?」
「可能性高いな」
そこらへんにあるボタンを適当に押してみる。
シュゥィ〜ン
機械音が鳴る。
「操舵が反応するようになった」
適当にやって動くって俺、すごい。
動きが遅いが、傾けると船体が傾く。
後ろの方でバタバタする音がした。
貨物室の箱が動いたのだろう。
「引き返す?」
「下ろすか?」
「下そう」
「雲海の端がある、そこまで行く」
「船内を見てくる」
シオンは斧を手に取りブリッジの外へ出る。
「私も・・・」
「気をつけて」
ブリッジに一人残る。
寂しいぜ・・・
姫とシオンはブリッジから出ていき階段を降りていく音が聞こえる。




