↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ドラゴンルート  作者: 56GEN


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

75/90

夜間活動

結局、ガーランドは宿に泊まり、俺たちの部屋、俺たちのベッドを占領する。

ゼネルは廊下に放り出すかと思っていたが、ベッドで寝ることを許したのだ。

酒が入っていたのか、襲われることは無く、すぐに夢の世界に入ったようで、ガーランドのイビキだけがする静かな夜だった。


同じ長耳のゼネルとガーランドは姉妹のように仲良く寝ている。壁には、ガーランドの武器の鞭が架けられている。

ガーランドはムクっと起き上がり、周囲を見渡して、布団を被る。

ガーランドの足が上がり、ゼネルのお腹あたりに振り落とされる。

「うげっ!!」

ゼネルのうめき声がした。

ゼネルは目をこすり、お腹をさすりガーランドの方を見て、

何か呟き、ビンタをする。

そのまま、布団に潜り、すぐに吐息が聞こえ出した。


こいつら、無意識にやっているのか、わざとやっているのか普通の俺には理解できない。

怖いので、床に寝ることにした。


朝になるまで、同じようなことが何度かあって熟睡することはできなかった。

目覚めると、部屋ではない・・廊下だ・・ガーランドが俺の足を引っ張って、連れ去ろうとしていた所をゼネルが止めたようだ。


立ち上がり、部屋に入る時に、

パンッ!パンッ!

振り返ると、ゼネルは笑いながらガーランドの頬を叩いている。

「もちもちして叩き心地が気持ちがいい」

これが、往復ビンタっていうやつか・・

ガーランドの目には涙が溜まり、頬は赤く腫れてきいた。


窓を開けると涼しい風が吹き込んできた。廊下でゼネルとガーランドの声がするが何を言っているのか分からない。

ベットに寝転び、窓の外の空を眺める。

セイン、ヴァクー、サーリャは今、何をしているのだろう・・・


俺は、こんなところで何をしているんだ・・・


空には、白く光る砕けた月が輝いていた。



カリカリと耳障りな音がする。目覚めると、昼頃か・・

目の前には目を瞑って寝ているゼネルの顔がある。


耳を・・・触っても・・いいのか・・


ゴクリっ・・・


右腕はゼネルに掴まれているので左手を伸ばして耳を触る。


この感触・・・たまらない・・

柔らかくて溶けそうな感触。

根本から先っちょまで手を滑らせる。


「うぐぐぐ・・・!」

ゼネルの後ろから物音がした。

体を起こすと、ガーランドが自分のムチで腕と体を柱に括られて縛られていた。

カリカリ音は机の足を使ってロープを削っている音だった。



外から、笛の音色や鐘の音がする。

窓から覗くと、神官のようなローブを羽織った20人ほどの一団が行進してくる。

ミウスのような白いローブでは無く、燻んだ灰色で裾は汚れている。


すれ違う人たちは目を合わせないようにして、道を開けて関わりたくないような空気だ。

そのまま、街中へゆっくりと行進し消えていった。

ここから神殿の屋根が建物の間から少しだけ見ることができ、黄色い旗が揺れている。


「気になるのかい?」

俺は宗教には全く興味がなく、信仰心を持っていない

「誰も、月壊しには耳を傾けないさ」

ガーランドが体を寄せてきた。拘束状態から抜け出すことができたんだ。

月壊しか・・・ヴァクーも同じようなことを言っていた。


向かいの建物に目を移すと、こっちを見てる人たちがいることに気がついた。


真正面の建物の窓辺にいるのは、見たことのある爺さん、あれは・・・ガーランドの子分?手下だ・・


ガーランドは手を振り、小声で

「チレ!チレ!」

と言いながら、追い払う仕草を見せる。

窓をバタバタ閉めて、

あいつらは、ずっと向かいの建物からここを監視していたのか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。