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ドラゴンルート  作者: 56GEN


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70/90

クレバーは夜の邪魔をする

暗い部屋の中でゼネルの瞳が輝いている。

このまま、最後まで・・・


コン!コン!

ドアをノックする音がする。

ゼネルとドアを注視すると、

「お客様!起きてますか?」

眠そうなマナさんの声だ。

ゼネルは布団に潜り込んだ。

「ど、どうしましたか?」

「おやすみのところ、ごめんなさい。昼間の弱い男と名乗る人が面会したいと・・・」

申し訳なさそうにドアの向こうからするので、

「わかりました!すぐ行きます!」

残念なのか嬉しいのか・・・前者だな。

「たっぷりご奉仕しようかと思ってたが残念だ」

元皇帝のご奉仕とは・・すごく気になるんですけど・・


部屋を出る時に、周囲を警戒する。

一階の受付にランタンが灯されて、クレバーがいた。

「おう!すまねえな、こんな時間に」

どうやら一人で来たようだ。


マナさんは寝巻き姿で少し寝ぼけていたが、水を出してくれた。

そのまま、奥の部屋に下がっていった。


「どうした?」

クレバーは降りてきたゼネルを見て顔が赤くなる。

ゼネルは半袖シャツに短いズボンの姿だった。


「ちょ・っちょっと調べてきた・・・」

クレバーが慌ててテーブルの上に地図を広げる。

街の地図だ。無言で地図に人数と配置を記入していく。

街の構造は五角形の城壁に囲まれ、外門から直線に伸びる道路が中央の城門と結ばれており、神殿を取り囲む内城壁がある。

神殿の前には大きな広場があり、ここで行事が行われるようだ。



朝と夕方の鐘の音で僧兵や兵士の交代となっていること。

城門に6人と機械馬兵1機

城壁に周回路に50人

神殿階段前に5人

神殿扉前に5人

教王守備僧兵10人

外壁門に10人

街警備兵150人

砲台の数は10門 各5人

警備船は全部で24隻。

「よく調べたな」

ゼネルは腕を組んで感心している。

「教王はここ」

神殿の二階のテラスを指差す。

「いつもここから演説をするらしいぞ!聞きに行ったことはないがな」

クレバーは時々ゼネルをチラ見している。

「これだけの警備がいるんだ!やめたほうがいいと言いにきただけだ」

クレバーは俺の肩に手を置き宿屋から出て行った。


ゼネルは地図をずーっと眺めて考えている。

椅子を並べて横になりゼネルの横顔を見つめる。


顔に暖かい日差しが当たる。気がつくとに朝になっていた。

パンの焦げたいい匂いがする。

マナさんが朝食を用意していて、テーブルに伏せて寝ているゼネルが見える。

俺も、ゼネルにも毛布がかけられていた。マナさんがかけてくれたのだろう。

毛布を畳んでいると、

「あっ!おはようございます!」

ちょうど厨房から出てきたマナさんと目が合った。

毛布をかけてくれたお礼を言って、他のテーブルの椅子に座った。


すぐにテーブルに暖かい飲み物と焼いたパンとスープが出された。

スープに入っているお肉の量は少ないけど口の中で溶ける絶品だ。

ゼネルがここに来る途中で狩った獣肉だった。

「昨日の夜の男性・・怖くて・・案内していいのか、どうしようかと悩んだの」

クレバーの見た目は盗賊だからな怖いのは当然だな。

「勝手に押しかけてきたあいつが悪い。気にするな」

目を擦るゼネルが立っていた。俺の隣の椅子に座り、髪をかきあげると耳がピクピク動く。

ゼネルにも同じ食事が出されて、毛布を回収する。

「あら、街の地図だわ!珍しい!」

毛布の下にあった地図を見て、マナさんは、

「懐かしいなあ、薬屋も、竜石店も、宝石商、馬車屋、食品店、宿屋、この頃はあったな〜」

呟き、階段の途中の手すりに毛布をかけて干した。

「そうだ・・明日の夕食は用意しないでいい!食べてくる!」

ゼネルはパンを齧りながら言う。

「明日の夕食ですね!かしこまりました!」

階段を駆け下り、

「明日の夕方は神殿で礼拝があるので、ここを閉めてもいいですか?」

マナさんは神殿に行くのか。

「大丈夫!空いてなかったら風呂屋に行くから。おかわりある?これ美味しい」

ゼネルはスープが気に入ったようだ。俺も、お願いした。


「ただの数あわせで行くだけ・・行きたくはないんだ・・

それと、パルマさん・・マナと呼び捨てでお願い」

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