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ドラゴンルート  作者: 56GEN


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63/68

奴隷として売られてしまう

朝霧の中を獣道を進む。襲いかかる狼、熊、魔獣を次々と扇子一つで、急所を狙い、圧倒するゼネルの異常な強さ。

息たえた獣を馬に乗せて進む。馬の蹄の後に足を引き摺るふりをして、土に痕跡を残す。奴隷市場に連れて行かれた日には、もう戻ることはできないだろう。


昼頃、広い道に出た。砂埃が舞って、暑苦しい。

ゼネルは黒いローブを羽織り、馬に乗り何かを食べている。

そういえば、ごはんを食べてない・・。

空腹で考えることが出来なくなって、ただ歩かされている。


山の麓を進むと幾つかの小さい川と合流して、流れている川は、大きい川になっていた。


検問?

道を塞ぐように柵が築かれており、そばに兵士がいる。

手前にいた兵士が近づいてきた。

「うぉっ、臭い!なんだお前たちは」


「奴隷市場へ連れていくところ」

兵士に獣を賄賂として渡している。

5〜6人ほどいるが、近づいてくる様子は無い。鼻を摘んで距離を取ろうとしている。


「は、早くいけ!」

兵士達は獣を囲みナイフで解体し始めていた。

ゼネルは頭を下げる。


時々、人とすれ違うことが多くなってきた。

どの人も、すれ違い時に鼻をつまむ。

目的地が近いのか、同じ方向に歩く人が前後に見える。

「その奴隷

わしに売ってくれまいか?」

すれ違う爺さんと目が合い、立ち止まる。

「良い目を持っているな。金7だ」

そんな端金で俺を・・・

「金3でどうじゃ?」


「それでは話にならん」

ゼネルは爺さんを俺から引き離す。


「じゃぁ、

お前を含めてもらってやるわ!」

「周囲の男達が飛びかかる」

こいつら、盗賊のようだ。

ゼネルの相手にはならなかった。

爺さんと、他3名、地面に倒れて気絶していた。あとは、逃げていった。


盗賊達は道から少し入った木に縛り付けられている。

「おい!ジジイ!金1枚も無い!冷やかしか?」

俺の、髪を引っ張りながら爺さんの胸ぐらを掴む。

「こいつが欲しけりゃ金!

金!」

手を伸ばすが爺さんは俯いて、

「無いです!」

「お前らの親分に責任をとってもらうからな!」

ゼネルは怒りを抑えきれなく、辺りに生えている木を切り刻む。

「そ・そんな・・・」

爺さんは膝から崩れ落ちる。

横に屈み、小声で、

「親分の所まで、案内してもらおうか・・

小細工をするようであれば・・・」

立ち上がり、扇子を振り下ろす。


「マジで、コロしちゃうよ」

周囲の空気が凍りつく。目がいってしまっている。


通ってきた道ではない、

泥の道を山の方へ向かう。


集落が見えてきた。

石畳の道があるが隙間から草が伸びていて、手入れされていない。

住居も、入り口が壊れ、ガラスが割れていて村人の姿は見当たらない。

爺さんは無言で、鉄屑の山がある屋敷・・屋敷跡に入っていく。鉄屑は船の残骸だ。


屋敷の入り口に男が剣を構えて立っていた。逃げていった男だ。

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