伝説の道へ
女性たちは、街の食料品店や雑貨屋、を巡って、物資を買いに行くことにした。
トュリスは目の充血が治らない。
体調が悪いので街に残ることになった。
セインは側に残って看病するつもりだったが、トュリスは一人で大丈夫と断ったようだ。
出発まで看病するので出発前港に来るようだ。
ヴァクーと一緒に外壁と外壁装甲の間に入ってガタがないかを一枚ずつ叩きながら確認していく。船内に比べて蒸し暑い。
ヴァクーの太った体がやっと通れる幅だ。
「島で補修したんじゃ?また、確認か?」
少し、嫌味を込めた感じが伝わってくる。
「今回は、ドラゴンルートを使うから!」
「ドラゴンルートじゃと?本当に飛べるのか?
飛び方を知っているのか?」
「何度も飛んだことがある」
ヴァクーとセインに会う前、何度か密輸の仕事をした時に使った。
ドラゴンには遭遇したことはないが
「伝説と言われる道か!」
下の梁から背伸びをして
「伝説は少し誇張している気がするけど、負荷がかかる道だからね」
「それなら、気合い入れてやったる!」
叩音がリズムよく響き出した。
船底装甲の確認、レールに前後に動く板が挟まっており、その上に寝そべり移動しながら叩く。
「ダメだ!腰が・・痛くなるわい」
船内に戻って行った。
手を抜くと、装甲が吹き飛び、船体が高温にさらされることになり危険だ。
ヴァクーは戻ってきて、
「これを使え!」
ハンマーの柄の長さを伸び縮みできるのを自作してきた。
遠い場所も叩きやすく、腰がとても楽になった。
船首側は傾斜がついているので、板をロックしながら進まないと、船尾の方まで滑っていくことになる。
「こ・これは・・・楽しい!」
ロックを解除して、滑っていくおっさんの声がする。
一人の時は、一日かけての作業だったが、ヴァクーと二人で半日で終えることができた。
修正する箇所は無かったので、安心して飛ばすことができる。
島に帰れば、仕組みはよくわからないが修理作業は半日以内に終わるが目視は必ずと教わっている。
ブリッジの天井にある、青バルブを閉鎖して、赤バルブを解放する。
「そんなことをしたら動力が飛ぶぞ!」
「飛竜石を強制活性化させ推力を絞りだす」
「そんなことが出来るんかい!」
「石はしばらく使えなくなるから、島に持って帰って使えるように再生しているんだ」
「なるほど!
いやいや、それはすごい技術じゃないか!」
「俺にもわからない」
「今度、島をじっくり見たいもんじゃ」




