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ドラゴンルート  作者: 56GEN


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55/68

ゼネルの頼み事

ナル、サーリャ、ゼネル、シオン、トュリスは報酬の分け前は、いらないといっているが、

各個人用箱を作って机にしまっておく。


ゼネルが部屋に入ってきた。

「お金は一応保管しておくから、必要になったら言って」

「いや、お金の件じゃない」

何?


「バルフェリアのことだ・・

ひどい国だった」

「それは、そうだが・・・」

ゼネルは何が言いたい。



扉を叩く音がする。

シオンが入ってきた。

「ケイラ様とルアード様が見えられましたが、ここで?」

部屋の中を見渡す。匂いを嗅いでいる。

・・・

「ここでいいよ」

ベットの布団をたたみ、机の跳ね上げ椅子を下ろす。

ケイラとルアードが入ってきた。二人とも驚く。

「どう?狭いでしょ」

「はい」

「ベッドにどうぞ!」

ケイラの顔が赤い。

ゼネルとケイラは城で一度、顔を合わせている。


入港する船を屋敷から見て急いで駆けつけたようだ。

財政が思った以上に厳しいようで、月に青1の赤字が続いていた。領の余剰資金は残り青120枚と差し迫った状況ではないが。


ジオ屋敷を完全に学校として独立させて、国の制度で課税対象外にする。

各街村にある代官制度の縮小や取りやめ。

それらで、十分黒字を確保できるという。

「ケイラとルアードの案!賛成!それでいこう!」

この港も契約しているようだったら解除して屋敷に置けばいい。

港は15枠あるが3枠契約しているとの事だった。


「3枠契約しているのに活用されてないな」

ゼネルは外を見ながらつぶやいた。


コンコン。

扉が叩かれ、サーリャが飲み物とおつまみを持ってきてくれて、机の上に置く。

「ちゃんと領主やってくださいね」

呟く。


部屋の中に入れてくれた飲み物の香りが漂い、口をつける。

お湯に育てていた果実を浮かべたものだった。

「「美味しい」」

おつまみは、ヴァクーの好きな実だ。



「えっと、港は、ここ最近、全く使われていないのです」

港の契約交渉は筆の力があるルアードに任せることにした。



「バルフェリアとの交易が再開されれば賑わう可能性はあるな」

「それは、現時点では難しいです」

「近い将来、変わる」

ゼネルの笑みが怖い。


おつまみを食べながら、いろんな話をする。

ギルドの記事のことを、

「ギルドのコリンさん素敵じゃないですか!」

なるほど、そうなのか・・


「レガスター屋敷を領主館にするとなると宿の案は無くなってしまうのですが」

「宿と同居すればいいじゃない?」

「「え?」」

「半分は、宿にして駅とつなげる」

「半分でも今の宿より大きいですから・・ちょうど階段も3ヶ所ありますし・・

つなげるのは置いておき、半分の案いいかも」


物資の話もでる。

竜石の各地区の在庫数は空中戦艦に持ち込まれ、半分にまで減っているが、鉱山の採掘量を増やせばなんとかなる。ゼネルは早く増産した方がいいという。

その空中戦艦1隻が失われたが、この領にはあと2隻あるらしい。

海岸沿いに間隔を離し固定砲台として配備されている。海の向こうからの脅威に対抗する戦力として維持している。

空中戦艦の点検と兵装の確認。新規空中戦艦の補充は保留とした。


そのほか色々な問題についての意見が出される。


ケイラとルアードを船下まで見送り、

厨房で食器を洗っていると、

「ありがとう」

サーリャだ。

「あれ、美味しかった」

嬉しそうな顔をする。洗った食器を拭いて収納してくれる。

「最近、作るようになったの」

「材料なかったら島に取りに行くけど」

「大丈夫!いっぱいある、なんか船にいる方が落ち着くし・・」

「操縦教えようか?」

「う〜ん、どうかな」


「な〜んかお二人さんの距離が近いわね」

ゼネルだ、様子がおかしいと思っていたら、

バルフェリアに潜入したいと、頭を深く下げて言い出す。

土地や村を見て思ったそうだ。

「一緒に来てほしい」


「潜入できるのか?」

「私は、大丈夫だ・・考えはある」


「帝国の前皇帝を知っているか?」

「噂は知っている。幼戦皇帝だっけ?」

「その名称は好きじゃないが・・・それは、私の事だ」

え?

サーリャは驚いた表情をしなかったので、知ってたのか。


強いものが皇帝になれるという完全実力主義の帝国において、敵対勢力や暗殺者などをねじ伏せ、

50年という在位期間を全うした、帝国歴史に初めての皇帝がいた話は有名だ。


見た感じ、こんなに身長・胸・・・小さくて・・。

ゼネルはムッとした顔になった。


その元皇帝に応えてあげたいと思っ・・・た。

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