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ドラゴンルート  作者: 56GEN


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5.天井

酒場は相変わらず繁盛していた。

客足が途切れる気配がない。


そして――


例のギルド女に捕まっている。


「ほれほれ! まほーみせてよ!」


しつこい。


目の前で両手を構える。


「では……魔法を」


彼女の顔に手を伸ばし――


両耳をつまんだ。


むにっ。


……やわらかい。


「ギャァァァッ!!」


「この耳、なが〜くしたるわ!」


もちろん引っ張ったりはしない。

ちょっと握っただけだ。


「や、やめて……へんたい!」


バチン!!


視界が左から右上へ吹き飛ぶ。


知らない天井。


――目覚めのビンタ、直撃。


やりすぎたか……。


「おいおい!パッチが墜落してるぞ!

 サーリャに手ぇ出すなんざ百万年早ぇ!」


周囲の笑い声が爆発する。


……酒場って怖い。



――夜中


カンカンカン!

カンカンカン!


このリズムは――あいつだ。


船室のドアを開ける。


「うるっせぇ!ヴァクー!!」


下の方から声。


「なに?」


「頼む……寝かせてくれ……」


しばらく沈黙。


そして。


「すまん!ここ気になって寝れん!直すわ!」

「今!?」

「それ夜中にやる作業か!?」

「今!!!!」

……職人かお前は。

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