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ドラゴンルート  作者: 56GEN


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47/68

人気のない仕事には訳がある

ギルドに顔を出す。暇そうにしている太った女性がいる。コリンだったけ。

「いらっしゃ・・・」

「サーリャじゃない!?」

「あんた、無事だったかい!!」

「エルセンドラが無くなっちまったって聞いて・・」

「良かったよ」

サーリャは巨人の胸の間にめり込んでいる。

「苦しい・・」



巨人と目があう。

「ベノ!元気だった?」


「ベノ!?」

サーリャ、ナルは振り返る。

ここではベノという名前を使っていた気がする。

「何年ぶりかい?顔を見せてくれないと思ったら・・

サーリャとの間に可愛い子供達がいたのね」

ナル、ゼネルのことを俺とサーリャの子供と間違って思い込んでいるようだ。

サーリャは顔を赤くして、コリンに怒っている。


ガタガタ・・・

ギルドの上空を船が通り過ぎ降りてくる音がする。

「ベノは偽名かいな・・・

まあ、そんなの気にしない」

笑いながら、コリンはギルドの女性に、

「積み込みの指示出して!」

女性は積荷表を持って、急いで部屋から出ていった。



仕事板に貼られた、バルフェリアから白蜘蛛の生地を輸入する仕事がある。

ミウスのローブや、下着等に使う人気のある白い生地だ。

「今は、これしか無いのよね・・誰もやりたがらない・・」

コリンは依頼書の前で腕を組み考えている。


「バルフェリアは、嫌がる船長多いからな」


コリンは、壁に貼り付けた依頼書を破り取り、強引に俺の手に握らせる。

「毎度!」

やるやらないを聞かずに、いつもの強引な手法。

「ちょっと、待て!やるって言ってないだろ!」

依頼書を返す。

「いいだろ?私との仲じゃないかい!」

俺の懐に押し込んでくる。

「普通の関係だろ?」

「それに、ギルド商船があるじゃないかい!」

「あれはダメ!!行き先がある。こっちは予定が狂って大赤字!

領主に経費を盛って盛りまくって請求してやるわよ」

領主?俺か?

「ちょっと待て!請求は適正にな」


「成り上がりの船長侯爵って、あんたのことじゃないわよね」

舌打ちをする。


「それは、知らない」

「どうだかね・・」

俺の目をジッと見続ける。

「差し引いても、かなりの利益が出ると思うわよ」

「やるか、やるか、決めてくれ」

このギルドはどうなっているんだ?

街案内によると・・仕事が早く、積荷を任せるには最適なギルドです。

美人で気の良い受付嬢が船員の疲れた心を癒している。

「ん?なんて書いてった?」

「受付嬢って他にいた?」

「失礼ね!私だけよ9時〜18時」

「頼むよ!他の船長達は絶対にやらないと言うし、ベノしかいない」

出口を塞ぐので出れない。

「あんた達があの国でやったことを知っている上で言っているの」

「奴らが問題を起こすだけで、俺たちには関係無いんだけどなぁ」


「白蜘蛛の生地と交換する、持っていくものもがあるから、報酬はすごく良い!

もうね・・、船に積み指示をしておいた」

仕事、早すぎる。


「ね〜。ベノが本当の名前?」

サーリャが聞いてくる。違うとだけ答える。

どの国で、どの名前を使ったか、忘れた。

昔の事で、文字を読み書き出来なかった頃、色々な人に教えてもらったことが

名前の不一致を起こしている。



コリンは依頼書棚から行き先の地図を出して広げる。



「ただ、監視船に引っかからないように入ってほしいのよ

ベノの船だったら、振り切れるでしょ」

今まで、拿捕された事は無い。

「夕方の、出港予定になるか」

「それがいい、航路上の灯台の不具合は報告にないぞ」



「向こうの領主から、河の上空から侵入するようにと、

詳細な指示があるようだけど、無視した方がいい」


河口から領主の都市までの途中に小さな村がある。

そこで、荷物の受け渡しをする事が記載されている。

「村を指定するってことは、領主は物資を抜くつもりだな・・」

「港を使うと、国の確認が入るから、その通りだと思うわ。

わかっているとおもけど、絶対に白蜘蛛の生地を積んでから物資を渡すように」


地図の目印を確認する。

「航路から離れているから、危険だな」

「何が危険なの?」

サーリャは首を傾ける。

「目印が限られてくるから、迷子になる可能性があるってことかな」

「なるほどね」

手をポンと叩く。


「ここ数年無かった依頼なので無事に取引完了して来てね」


「はあ・・・・強引すぎる」

ギルドを出て、みんなに確認する。

「あの国に行くと、最低な領主や兵士に対して怒りが出るけど、大丈夫?」


「最低?」


「殴りたくなるほどの気持ちになる」

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