ジオの屋敷での演説
馬車に乗り込み、ジオ屋敷へ向かう。
屋敷はウインザード方向に線路沿いに進むと丘があり、
街を見るように屋敷が建っている。丘から降りてくる子供達が見える。
馬車を降りて歩いて上がることになった。
「こんにちは・・!」
元気の良い、子供達とすれ違う。
ジオの屋敷の一部は昔から学校としても使われているようで、
ここで学んだ子供たちがいろんな仕事で活躍している。
ケイラもその一人だ。
丘の途中にも、小型船が降りていて、屋敷の周りを囲むように騎士が警備をしている。
シオンは警備兵と話をして、通してもらう。
外門から入ると、庭の真ん中に噴水、赤い花が沢山咲いて綺麗だ。
裏手から子供達の声がするので遊び場があるのだろう。
屋敷内に入ると荷物をまとめている所だった。
執事が急いで使用人を集め、夫人に声をかける。
奥から、ジオの息子たちが走って出てきた。
使用人含めて33名全員が集まったので、挨拶をする。
シオンとライリスは俺を挟むようにして立つ。
「王の勅命によって今度ここを任されたパッチ・・・侯爵です」
頭を下げる。
「筆頭執事レガスター卿を含む関わりのある人物を騎士団によって逮捕・拘束しました」
ジオと話した内容には嘘は無く、結果、レガスター卿の逃亡を阻止することができた。
「今後の領の運営ですが
ルアードさん!」
ジオの長男だ。一歩前にでる。
腕を組みルアードの前に立つ。
ルアードは頭を下げる。
「彼女はケイラ。この町の出身です」
頭を上げて、ケイラを見る。
「彼女に領主代行を任せるので、力を貸してほしい」
ケイラはこっちを振り向いた。
この反応は、ナルは詳しく話していないだろ。
イタズラ姫の顔が浮かぶ。
話を進める。
「夫人、長女アリィには、今までのまま、ここで学校を運営していただきたい」
「必要なものは用意するつもりですので遠慮なく言ってください」
「私は、皆様を含めて領民の生活を豊かにすることが責務なのです。
今まで以上に一人一人の活躍を期待します」
腕を見ながら、話を続ける。
「とにかく、安心してください」
使用人達はお互いに顔を見つめ合う。
ルアードに手を差し出す。ルアードは手を握り
「私たちに、ここから出ていけと言われるのだと覚悟しておりました。
ありがたく、承ります。領民の為に微力ながら力を尽くします」
頭を長く下げてから後ろへ下がった。
ルアードに、領主代行ケイラの執務室と寝室、騎士の寝室を2つを屋敷内に用意して欲しいとお願いした。
屋敷から出るとシオンが背中を押す。
「うまいこと言えたな!」
シオンは腕に書いた文字をニヤつきながら見る。




