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ドラゴンルート  作者: 56GEN


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36/68

サーリャ誘拐事件

ギルド入ると、女性が奥から、よろよろと出てきた。

額から血を流している。

「トリア!?」


「レ・レノ?」


「どうした?」


「サーリャが攫われた」

「え?」

ギルドの奥の部屋に入ると、椅子が散乱していた。

トュリスは鼻をおさえてながら、

「人のにおい追える」

裏口のほうにトュリスが走る。


「頼む!」


「わかった」

建物から出て、裏道を行くと、港の警備柵が壊され、馬車の軌跡が残っている。


トュリスは街中を縫うように走る。露店の果物が散乱したりしていたので、ここを通ったのは間違いないだろう。


後ろを振り返ると、付いてきているはずの、セイン、ヴァクー、オルドが見えない。


トュリスの追跡は正確だった。

港を挟んだ反対側の商店街の裏道を入った所だった。

「ここ」

酒場のような建物の前で、立ち止まる。

危険だからここで待てと言う。


ドアを蹴り破る。


室内には男たち数人が見える。

サーリャが男に担がれていたのを見て、怒りを抑えきれなくなった。

何かをしたのは分かる、気が付けば、その場にいた者達はケガをしていた。

俺も突き飛ばされて、壁に頭を打って気持ちが悪い。目の前がクルクル回っている。

とにかく、サーリャは無事でよかった。


騎士も数名駆けつけてくれたようだ。

港で見かけた騎士に事情を話した。名前は思い出せない。


「侯爵様がこんな汚い場所にいらっしゃるとは・・」

シオンがやって来て、事情を再度聞かれた。

ナルとの食事にはもう間に合わない。ナルへ伝えて欲しいとお願いする。

シオンは部下に指示をだしていたので、伝えてくれたと思う。



シオンは片腕になった男を尋問している。

男は、ドエルという人物より、ギルドから寄港帳簿を奪えと依頼を受けた。

裏口から進入して、耳長女が持っていると。


シオンの話では、ここは、街で殺人や恐喝など汚いことをしているブラックギルドだった。


サーリャがやってきて、

「突き飛ばしてごめんね」

横に座る。

耳や腕、足が赤くなって痛いだろう。

さすって落ち着かせようとする。

「いいよ、もう大丈夫」


「それならいい」


室内を見ながら

「なんでこうなったのだろう」

サーリャがつぶやく。


「わからない・・シオンがドエルっていう男がどうかって」


「ドエル?」


「ん?」


「ギルドの支部長だよ」


シオンを呼び、ドエルがギルドの支部長だという事を伝える。


「ブラーノ!!ギルドでドエルという男を拘束しろ!支部長だ!」

再度シオンが拘束したブラックギルドの一味を尋問する。


「他に知っていることは無いか?隠すともう一本腕をもらうぞ!」

「・・・・」

「すぐに、憲兵隊が来る」

男の顔が引きつった。


サーリャとトュリスは先に船に帰るようで、騎士が船まで、送ってくれると聞いて安心した。

しばらくして、馬車が出発する音がした。

ブラックギルドの男の話だと寄港帳簿が目当てで、今夜、中央駅でグラステナという人物に渡す予定だったという。


シオンは外にいる騎士、憲兵から三人を選んで、拘束した男たちの服を着させる。

着替え中に兵士と打ち合わせをする。

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