国王戦力外通告
1日ほど貿易風に乗ってウインザードへたどり着いた。
港にはいろいろな船が止まっていて混雑しているようだった。
港の端へ案内され、船を下ろした。
バランサーから足が出るので、停泊しても船が傾くことは無い。
外で船を見上げると外壁装甲も綺麗に治っていた。
固定用の車が3台やってきてバランサーの足と接続する。
ギルドで停泊処理をしていると騎士が入ってくる。
「手続きはこちらでやっておきます。急いでお城へ」
ギルドの前には、馬車が横付けされていた。
中に入ると、豪華でいい匂いがする。
騎士に案内され、城に入ると床は赤い絨毯で所々に竜の模様が入っている。
階段を昇ると正面に大きな扉があり、騎士が4人、扉の前で守っていた。
扉の手前に右に上る階段があり、通路を進むと、ドアの前でセイン、オルド、トュリスが待っていた。
セインは怒っている。
「おそい!」
トュリスも中に入りたそうにしてセインの手を引っ張っている。
「ごめん!船を修理してから来た」
頭を搔くしかなかった。
「ボロだからしょうがないな!」
オルドは笑って背中を押す。
部屋に入ると階段があり、降りると席が並んでいた。
正面奥もこちら側を向いて座っている人たちが見える。
天井は高く竜の紋章が描かれている。
右奥に階段があり玉座が見えた。
王妃が真ん中で奥が王、手前がナル。
王は、だいぶヤツレタ表情をしている。
案内してくれた騎士は座るように促したので着席した。
階段下で男が今回の件の詳細を説明している。
「今回の騒ぎは以上だ!」
「ジオ侯爵においてはエルセンドラ崩壊の工作をした及び、国王誘拐監禁に関与した罪は重い
プリエスタ侯爵、ミベニール侯爵も同様だ」
「すでに三人は、拘束してある」
諸侯がざわめく。
「尚、領地は王家が接収し管理する」
「ナル王女についてはエルセンドラ崩壊を止めれなかった罪がある」
「その罪は王家も同罪でエルセンドラの住民に対して償わなければならない」
厳しいが三侯爵を管理できなかった件ってことか。
「国王は王位を退き、王妃ミネを国王とする」
「ルド元国王は侯爵に格下げする」
王は自ら杖を王妃に手渡して頭を下げ、下がる。
「レーバン男爵、ミルヴィア男爵、カイエス男爵・・・」
役職の変更が次々と読み上げられる。
「ここからは功績を挙げたもの」
ナルと目が合う。こっちを向いてニヤニヤしているからだ。
嫌な予感しかしない。
「ミベニール侯爵領は隣国バルフェリアとの紛争中であるため、王家が管理する」
「フレイロア伯爵には、ジオ侯爵、プリエスタ侯爵、ミベニール侯爵の逮捕、王の確保の功績により侯爵位を授け、プリエスタ侯爵領を任せるものとする」
フレイロアは頭を下げる。
「パッチには」
「エルセンドラ住民を保護し新たな生活の基盤を構築した」
「ジオの逮捕」
「前国王の救出の功績を認め」
「侯爵の位を授け、ジオの領地エルディンを任せることとする」
ざわめきがおきる。
「なお、パッチ侯爵は、エルミウス様に認められた者である」
その場が静まる。
こっそりと、立ち上がり出口へ向かう。
「どこへ、行かれるのですか」
騎士は前を塞ぐ。
「帰ろうかと」
「なりませぬ」
王妃、王が立ち上がる。
「今は、厳しい状態が続いているが、国民のために、諸侯の力を発揮してほしい」
拍手が沸き上がり王は下がっていった。
「セイン・・どうする」
セイン良案くれ!
「どうするって・・」
俺に聞くなって顔をして王座を見る。
「逃げれんぞ・・」
ヴァクーは目を細めてつぶやく。
「任せるって何を?」
トュリスは首を傾ける。
「族長になるってこと」
分かった顔をした。
「何言ってんの!
もう逃げれないわよ」
「だって、皆の前で公表してしまったよね」
サーリャだけがまともだった。




