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ドラゴンルート  作者: 56GEN


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地下都市

族長デュリスは黒い崖の下には、光の墓所と呼んでいる場所があるという。

その場所にも星図が記されたものがあるようだ。



街中を散策してみると、果樹がなった木、麦、葡萄、など多くの食材があった。

どの建物にもミウス文字が記されている。

デュリス、トュリスは少し離れた船置き場の奥の水辺で、持ってきた槍で泳ぐ魚を捕らえ、そのまま食べている。


船置き場は、周囲の建物に比べて新しい造りだ。

オルドは荷物の中から、鎧虫の足を取り出して、喰らいつく。


少し変な匂いがする。

トュリスが鼻を摘んで、デュリスの尻尾を引っ張っている。

「腐りかけがうまいんだぜ!わはは」

「酒があればいいんじゃがの」

「そうじゃ・・その辺の穀物や果物で作ってみるわい」

ヴァクーもオルドから頂いたようだ。


ナル、サーリャは近くの建物に入って、果物や木の実を食べて談笑している。

天井に大きな石が何本も乗っていて屋根がある。

セインは暇そうに石を剣の先で当てて海まで転がしている。

会話に入って楽しめばいいのに。

そんなセインと目が合うと建物の入り口に戻り、顎を上げて騎士をする。


トュリスが魚を持って走ってナルのいる建物まできた。

魚の尻尾を持って、おでこに手を当てる。

「入ってよし!」

食事を終え洞窟内へ向かうことになった。


オルドは持っていた鎧虫の足を全て湖へ放り投げる。

「やっぱり腐ってたか・・・」

「だろ?」

二人のお腹は大丈夫なんだろうか・・・

港から洞窟内へ2本の金属の路が敷かれている。

貨物の取り扱いが多かったのだろう。

ヴァクーの体が収まるくらいの分厚い門が3枚、設置されているが、内側から外側へ全て傾斜して、人が通れるほどの隙間が空いていた。

どれも魔法文字が書かれており、魔法で動く仕組みになっているのだろうか。


カンカンッ!

ヴァクーは門を叩いて金属の音を確かめている。

ゴリゴリと斧で削って金属のカケラを集めたりもしている。


デュリスに続いて、ナルは奥へ進んでいく。

サーリャは俺の腰のベルトを掴んで辺りをキョロキョロ不安そうに見渡している。

外で待っていればいいと言うと、

「外で一人でいるほうが怖いわ!」

と、顔を赤くして叫ぶ。


門をくぐると、空気が変わり、広い通路で、天井が高く、まるで船内にいるような構造。

壁も天井も灰色で床は白みがかかっていた。重い貨車も倒れている。

すぐに大きな空間に出た。

半円形に広がった空間で光がある。


空だ・・洞窟なのに天井に空が見える。


折れている柱があるが、空へ伸びる柱はとても長い。

倒れた柱を避けながら奥へ進む。

ところどころに空が無く、洞窟の天井が見えている。


広い通路は左右にも分岐していて直進すれば緩い下り道となり、両脇に階段が設置されている。


「わぁ。すごい!下にも道、続いているね」

トュリスは水辺でしゃがんで覗いている。

トュリスは来たことがないのか。デュリスはトュリスを水面から遠ざける。

「何が居るかわからん!一人でいくな!」

怖い声で叱りつける。


大きい地底湖が眼前に広がる。

静かな水面、水面から伸びる柱。

通路は水の中へ消えていくが、まだ下に道が続いているようだ。

デュリスは右の道へ、どんどん進んで行く。

左側は湖で右側は壁沿いに扉のついた部屋が等間隔に並んでいる。

大きい管が壁から出たり入ったりしている。

「あれは、何をするもんだ?」

オルドが呟くが、全くわからない。

「知らないわよ・・」

サーリャがやけに重い。

半円形の突き当たり部分は、瓦礫が多くなり上から落ちてきた落下物が、道を塞ぐようになってきた。

瓦礫の上部は、冷たそうな黒い岩壁になっている。

ナルの説明では、

竜石戦争の時のもので上空に突然巨大な岩が現れ、山を貫通して降ってきたそうだ。

外から見えたものは岩石の壁は戦争の遺物ってわけだ。


一瞬で、エルセンドラ、レイビニティア、サイラス、16の国が崩壊。

生き延びた人たちの多くは浮遊島へ逃れることになる。


突き当たりを右に曲がると、また通路になり、持ってきたランタンに火を入れる。

甘い香りが漂い始める。

デトウドから抽出した蜜だ。

燃やすこともできる。


通路は左側が高くなって盛り上がった状態で歩きにくい。

左側が大きい空間になった。

暗くて天井は見えないが

通路側に寄せたように船の部品が積み重なり散乱している。

使えそうな部品がありそうだ。

奥に進んで黒い壁の反対側でデュリスは立ち止まる。


「ここだ!」

デュリスが壁にランタンをかざす。


金属の板に彫られている星の地図だ。ミウス文字も入っているようだが潰れて読めない。

双子の光星に2つの星で内側が双子星と月。

「さっきのは3つの星じゃなかった?」

「本当だ」

どういうことだ?星って消えたりするのか?

どっちが正しい?

デュリスがさらに離れたところに星があるのを槍で指し示す。

「我々は迷子星と呼んでいる

空を探しても見つけることができない

ただ、これも我々の知る星図とは異なる」


「異なる?どういうことだ?」



「船、ある!」

オルドは走っていく。

確かに船だ。

壁の反対側に船があった。暗くてわからなかった。

船の側面に光が反射する物が見える。

俺の船みたいに風きり羽がついている。

長年放置されたのだろう。バランサーの足が折れて船がこちら側に傾いている。

階段が下ろされていたが、ハッチが固く開かない。

来た道を引き返し船の前方へ移動する。

足元がとても滑りやすい。

瓦礫を登り前部着陸足のハッチは、開けることができたので、そこから入る。

船内は傾いていて歩きにくく、船尾は水に浸かって進めなかった。

階段を何回折り返しただろうか、最上階へ登ると真っ直ぐ伸びる通路があった。

通路は船の中心部を通り、両側にいくつもの部屋がある。どれも俺の船の部屋より広い。

突き当たりに扉がある。開けると、天井が透明だ。その奥には

船長席が2つ、操舵が船長席の間手前にある。

他にも椅子が窓側に向けて配置されている。

広い豪華なブリッジだ。

オルドが船長席に座って座り心地を確かめようとすると。


バリッ!ドスン!

椅子が壊れる。

「いてて、椅子が腐ってたぜ!ガハハ

しかし、すごいなぁ、この船」

セインも操舵席を照らし、

「3つもある!」

動力の発生装置が3つある船はなかなか無い。

レバーを動かしてみる。

ヴァクーは壁を叩きながら、

「わしらの船の方が早いわい

これじゃ、重くて走れんわい」

高度柱、速度計、高度計は同じようなのもがついている。

「この船動く?」

サーリャが聞いてくる。

首を横に振る。お手上げ!

「ダメじゃわい、全然反応しない。

違うやり方か?」

ヴァクーもさわっているが動かない。

これは飛ぶのか?持ち主は?どこから地上に出す?

族長に聞いても、持ち主については知らないようだ。

開かなかったハッチは船内から簡単に開ける事ができ、階段で降りた。

先にセインとナル、トュリスが降り、続いて俺とサーリャが降りる。

「早く、ここから出ましょっ!」


早歩きでナルの方へ向かおうとした時に、


「何よこのツル!」


サーリャの足元の瓦礫の下から緑色のツルが見えた。


「サーリャ!!」

「トュリス!!」


サーリャとトュリスの体に絡みつき、

二人が遊路へ引っ張られていく。

サーリャは短剣を抜くことはできない。

引っ張られる先には大きい花がひらいている。

サーリャに追いつき、剣でツルを切り裂いた。

トュリスの体に巻き付いたツルには剣先が届かなかった。

そのまま剣を放り投げ体を捻りサーリャを抱えて背中から地面に落ちる。

セインは持っていた剣を捨て、走りながらトュリスの落とした槍を拾い、花にめがけて投げる。

花を貫通してツルの拘束が解けた。

俺の落とした剣を拾い、まだ動いているツルを切り付ける。


セインが俺の剣を持って向かってくる。

「おい!いつまでそうしてんだ?エロジジ!!」

サーリャがすっぽり腕の中にはまっていた。


立ち上がりサーリャを解放する。

トュリスは驚いて放心状態だ。

「ごめん!私、完全に油断してたわ」

サーリャが謝る。

「これは、イーターだ!」

花から液体が流れている。

デュリスはトュリスを抱きしめていた。

「一旦ここから出よう!」

本体を倒さない限り永遠に戦闘になる植物魔獣だ。

デュリスはセインに感謝を込めて抱きしめていた。


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