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ドラゴンルート  作者: 56GEN


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お知り合い

ーーー



地上に据えられた砲塔がこちらを狙い威嚇しているが、撃つと周囲の兵士も怪我では済まないだろう。

ガーランド、アルインの船にも投光器で当てられた光の下で、兵士達の出入りが見え船を調べている。

ガーランドは拳を握りしめる。


ゴホッゴホ・・

兵士達が咳き込んでいる。

「この船、くっさぃ!何の匂い?」

「こっちもだ」



もしクレバーがいたら、死ぬまで言われ続けることになっただろう。


大型馬車が2台やってきた。

兵士が飛び降りてきて、

「そっちはいい、こっちを頼む」

次々、兵士が降りている。


兵士達が船の下に集まりだしたので、真っ先にゼネルが先頭に立ち外階段を降りていく。

そんなゼネルを見ると頼もしく思えた。

セイン、ヴァクー、クンガー、バリー、シオン、ナル、アルイン、ガーランドと続き最後にハッチを閉める。

階段下に兵士が六人、馬車周りに四人、戦闘になれば何とか出来る人数だ。



「お待たせしました。

ここにいるので全員かしら」

厚手のコートを羽織った女性兵士が深く頭を下げる。

拍子抜けの言葉で、みんなの表情が少しだけ和らいだように見えた。


ガーランドの子分達は船に乗っていなかったのか?

出発時には何人かいた気がするのだが。

「子分達はどうしたんじゃ?突き落としたのか?」


「あぁ・・レイの船に乗せた。人手が足りないと」

「一人でも飛ばせるからな」


「そっちの船は、終わったか?」

「誰もいません」



「全員だ」

ゼネルは周囲を見て答える。


「それでは、お連れいたしますので、別れて乗ってください」

優しそうな女性兵士で色々気を使ってくれている感じがする。

いきなり縄に繋がれるとか、ゼネルが仕掛けると思って構えていたけど、

そうならない様子で安心。


俺、ゼネル、クンガー、バリー、ガーランド、アルインと


ヴァクー、セイン、ナル、シオン、サーリャに分かれる。


カーテンが閉じられ、馬車の荷台は暗くなった。

ガーランドがベタベタくっ付いてきて鬱陶しい。

見かねたゼネルは間に入り、ガーランドを引っ叩く。


「ガー姉さん

相変わらず肥えているねえ」

「クソガー?なんでいるのさ」

「まだ、覚えてくれないのかよ。クンガーだって」

「覚えるつもりはないさ。あんた、また、アタイの首を狙うのかい」

「今は傭兵だ。賞金稼ぎはやめた」

「姉さんは・・ついに、賊業に手を出したんだ」

「アタイが?」


「出すぞ!」

「警備以外は竜の間に集合だ!急げ!」


馬車がゆっくり動き出す。

「すぐに着くので、我慢してくださいね」

妙に丁寧な兵士だ。


「しばらく、何してたのさ」

「帝国でちょっとあって賞金稼ぎを辞めた。

田舎者だったってことよ」

「帝国はそんなにすごいのかい」

「何から話せばいいかわからんよ。行ってみれば分かるよ」

帝国か・・船で行くことは結局なかったな。

「で?傭兵でやっていけてんのかい」

「ダメでよ。今回も報酬ないな」

「どこで傭兵やってんのさ?」

「ダレヨ」

「何でそこを選ぶ?」

「それだったらクレバーの所で奴隷やったほうがマシだな」

「笑わんでくれ」


馬車は上り坂を進んでいるようだ。

外が見えないのでどこにいるのかさっぱり。

蹄の音が反響し出した。


ゼネルは横で俺の手を握って、

「そろそろだと思うのだが・・」

目を見ると、絶妙な笑みを浮かべ頭を寄せる。


クンガーは時々ゼネルをチラ見して気にしている。

馬車が止まり、外で小話し声が聞こえる。

「これが最後だな」


「領主達の船の調べも終わったそうです」

「よし!

これより将軍殿が調べを全員に公表する。見張り以外すぐに竜の間へ集合させい」


馬車の外が騒がしい。


「失礼します」

カーテンが開けられ

「窮屈させて申し訳ございません。どうぞ」

先に馬車から降りると正面に大きな扉があった。

周囲は篝火が焚かれており、どうやら城内を馬車が行き来している。


ゼネルの手をとり馬車から降りるのを手伝う。

「私にはしないの?」

ガーランドが手を伸ばす。

しょうがない・・同じように降ろしてあげるが、2倍以上重くて悲鳴を上げる所だった。

「姫になった気分だわ」


兵士達は所持品の確認や武器の確認を特にしようとしない。

さっきの女性兵士がやってきて、

「先導は私が行いますので・・後ろに、ついてきてください」

扉に手をかけた時、

「ちょっと、待つのじゃ!」


「この先、ワシら処刑されるってことはあるのかのぅ・・心の準備が」


「そういうことは聞いておりませんが・・」

女性兵士は困った顔をする。

「さあ、行きましょう」

兵士は扉に手を置き押し開く。

重々しい竜の彫り物がされた扉が音をたてて開く。

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