黒幕
音楽室な七不思議の黒幕がいることを見抜いた柊哉。それに従って5人は音楽室に向かう。七不思議の裏で暗躍する黒幕の正体が明らかになる…!
5人は音楽室に着いた。
「ここ?」
「はい。」
「禍々しいオーラ感じる?」
「はい。」
「そうかなぁ…?」
悠悟は納得せず、ドアを開けた。
「はい。」
「うわ…ちょっとやばいっす…」
「ええ…?頑張って?」
柊哉は頭を抱えながら指をさした。
「こっちの方からやばいのが…」
「こっち?こっちは音楽準備室やな。」
「うち行こうか?」
「行ってきて?」
あやめは音楽準備室のドアを開けた。
「え?なにこれ…?」
あやめはゆっくりと奥に進んで行った。
「うわっ!」
あやめは咄嗟に声が出た。
「どしたん?」
「来たあかん!」
「「「「!?」」」」
その声の必死さに、本当にダメなものを見たのだと確信した。
数分してあやめが音楽準備室から出てきた。
「八尺瓊、竜飛、ちょっと来て。」
「え?俺は?」
「来たあかん。」
「ええ〜?」
今度は4人で音楽準備室に入って行った。
「な…なんだこれ…?」
柊哉の目に映ったのは異様な光景だった。
床に規則的に置かれた蝋燭。赤い何かで書かれた魔法陣。そして壁に磔にされた死体。それは行方不明の生徒のものだった。
「多分これが七不思議が具現化した仕組みや。」
「どういうことですか?」
「これみてみ?」
あやめは死体の首にかかったペンダントを手に取った。
「これは…?」
「"逆十字"。悪魔信仰のシンボルや。」
「悪魔信仰…?」
「そう。おそらくそれのせいで七不思議が具現化したんや。」
「悪魔信仰と七不思議の具現化にどんなつながりが…?」
「悪魔信仰の本質はな、霊を呼び出すことにあんねん。」
「霊を呼び出す…?」
「詳しくいうと、昔あった感情を復活させるというかんじやな。」
「ん…?」
柊哉には少し難しい話のようで、理解ができなかった。
「おそらく今日いた七不思議、昔この学校で強い感情を残したまま死んでいった人らや。それがいまこの悪魔信仰で復活したんや。」
柊哉は首を傾げながら疑問を提示する。
「復活がよくわかんないんすよね。だって七不思議として語られているのなら今までにも霊の目撃情報があるはずじゃないですか。」
「んん?…ごめんうちの説明が悪いかもしれんな。」
「なにしてんすか。」
「ごめんて。」
あやめは頭の中で理論を整理して再度話し出した。
「えーと…つまり、昔この学校で作られた七不思議が現代になって現れたんや。」
「言ってること変わってないですよ。」
あやめは急いで理論を繰り広げる。
「ちゃうやん。あれやん。七不思議なんて嘘やん?」
「そうですね?」
「で、その嘘が広まるやん。」
「はい。」
「で、当時は科学が発展してない頃やからそんな嘘をほんまやと受け止めるやん。」
「はい。」
「で、流行るやん。」
「はい。で?」
「で、それが今、この悪魔信仰によって霊体を成したんや。」
「でも、さっき昔この学校で強い感情を残して死んでった人たちって言ってたっすよね?」
「え?」
「は?」
「言ってないで?」
「いやいや。言ってましたよ。確認します?」
「してみ?絶対言ってへんし。」
「わかりました。VARお願いします。」
はい。わかりました。確認します。
「絶対言ってへんけどなぁ…」
おそらく今日いた七不思議、昔この学校で強い感情を残したまま死んでいった人らや。それがいまこの悪魔信仰で復活したんや。
こういう文がありましたね。
「で?これは誰のセリフですか?」
淡津あやめさんのセリフですね。
「ほら〜」
「ええうそん?」
ほんとうです。
「マジかぁ…めっちゃ嘘ついたわごめん…」
「いいっすよ。で?なんですか?」
柊哉はあやめの謝罪を軽く受け流し、説明の続きを催促した。
「ああ…で、昔畏怖の対象だった七不思議がいま霊体を成したんや。人々の畏怖の感情に噂が形を成したんやな。」
「なるほど…で、悪魔信仰は?」
「ああ、悪魔信仰は霊を復活させるやろ?」
「はい。」
「それの本質は人間のマイナスエネルギーを一点に集めることにあんねん。」
「はあ。」
「で、ここに集められた七不思議に対する畏怖の念と噂という霊体で七不思議の完成や。」
「ほう…先輩説明下手っすね。」
「あんまいうな。」
「で、なんで部長だけハブったんですか?」
「それは…この死体に秘密があんねん。」
あやめは少しためを作って言った。
「死体?」
「うちはこの死体に覚えがあんねん。」
「それは?」
「"怪人赤マント"。人を誘拐して拷問をかけて殺す極悪非道な犯罪者や。」
「それがこの子を?」
「多分な。足とかみてみ?しばかれた後があるやろ?」
あやめは死体を指さした。
「そうですね。」
「それはわかったんすけど、部長となんの関係が?」
あやめが暗い顔をした。そして重々しく口を開いた。
「ゆーくんはな…その怪人赤マントにトラウマがあんねん。」
「トラウマ…前言ってたやつですね。」
「そう。それのせいで大変やってんけど、この話はまた後でな。」
「はい…どうします?」
「うーん…一旦通報かな…」
「俺らではなんもしないんすか?」
「せえへんなぁ。死体の解剖とかは警察の仕事やからさ。」
「へぇ〜。」
あやめは110番に電話をかけた。
「………はい。そうっすか。降ろしときますわ。」
「どうでした?」
「明日くるって。死体だけは下ろしとけってさ。」
「そうですか…」
4人は死体を十字架から外した。
「あとは警察に任せよう。」
「そうですね。
4人は部屋を後にした。あやめは胸騒ぎを覚えた。
「あやめ。なんなん結局。」
「行方不明やった生徒の死体があった。」
「ああそう。…それだけ?」
「………それだけや。」
「………そうなん。」
悠悟は嘘をついていることが分かりながら言及しなかった。それはあやめが悠悟のことを思ってしたことだからである。
…
5人は学校を後にした。
「ありがとうございました。」
「いやいやそんな。勝手に入り込んですみません。」
「それで?なにかありました?」
「一応…それ関連で明日警察がくる算段になってます。」
「そうですか…」
5人は今日あったことを伝えるとそれぞれの家に戻って行った。
…
「……あれ?なんか忘れてない?」
「そうやっけ?…まあ忘れてるってことは特に重要なことちゃうんちゃう?」
「それもそやな。」
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翌日、学校に警察が来た。学校は全校集会を開いたのち、臨時休校となった。
「被害者の身元は?」
「田中翔子17歳。一昨日から行方不明になっていた生徒です。」
「そうですか。ありがとうございます。」
「相川警部、怪しげな男女の二人組を確保しました!」
「なんやて!?それはどこや!?」
「トイレです。」
「トイレ?」
相川警部は部下にトイレまで連れて行かれた。
「おいお前!これ外せや!いてまうぞ!」
「暴れんやな。」
「うるせー!早よ外せ!」
小太りの男性と巫女装束を見に纏った女性が手錠で繋がれていた。女性の方は暴れながら警官に暴言を吐いていた。
「こちらです。」
「おう。」
相川警部は目を見開いた。
「あれ?勅使河原君に秋雨ちゃんやん。」
「あ!相川!ちょっとこのボケ懲戒免職ちゃうか?」
「このように暴れておりまして。」
「おいお前や!ふざけんなよクソガキ!」
千里は全身を揺らして手錠を壊そうとする。
動くたびに鎖が擦れる音がきこえてくる。
「まあ落ち着けや。で、どういう状況?」
「我々が捜査網を貼って少しした後、このトイレで倒れてるのを発見しました。」
「まあ秋雨ちゃんは警察嫌いやし…なにがあったん?」
相川警部は目線を低くして千里に話しかけた。
「あたいらこの学校に調査しに来てん。そん時鏡に吸い込まれてな。そんなかでミッションをこなしててんけど、それが終わったら急にこっちに飛ばされてん。」
「…てな感じでわけわからんことばっか言いよるんですわ。」
「ほんまやほんま!」
「うーん…わかったわ。」
「流石や。このガキと違って話聞いてくれる。」
千里は安堵して暴れるのをやめた。
「一旦署までいこか。」
「話きけや!」
「署で聞くがな。」
2人は相川警部に連れてかれた。
…
警察署。
「ほんまやって言ってるやん!」
「だからそんな話信じられんねん!」
警官は机を思い切り叩いた。
「お前次舐めた態度取ったら本気で顔面殴るからな!」
それに呼応して千里も机を叩き返す。
「おうやってみろや。訴えたるわ。」
「かかってこいやボケコラ!」
「まあ落ち着きなさい。彼女が言ってることは間違ってないんとちゃうか?」
相川警部が割り込んできた。
「警察はなんでこんな嘘くさい話を信じるですか?」
「俺も秋雨ちゃんと一緒に怪異に巻き込まれたことあるし。」
「え?そうなんですか?」
「そうや。そん時に助けてくれたんがあの2人やから俺は信用してるし、今回の話もほんまやと思うで。」
「やろ?大体なんやねんその死体って。今知ったわ!」
相川警部が味方と知ると千里の態度はさらに大きくなった。
「警察!その死体について犯人と思われるやつが浮上しました。」
「なんやて!?」
相川警部は急いで部屋を出た。
「……手錠は?」
千里は虚空に向かって話した。
「……おーい。」
「……せめてカツ丼は…?」
「……たばこくらいは…」
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面会室に座っていたのはあやめだった。相川警部は対面のソファに座り話を聞いていた。
「そうです。殺し方が怪人赤マントなんですよ。」
「怪人赤マント……確かに暴行の跡、死因、どれをとっても赤マントがやったとしか思えない……」
「そうですよね……」
「またあいつ……三年前と同じか……」
「……………」
「必ず………捕まえますから。」
「ありがとうございます。」
「いえいえ。」
「必ず…捕まえてくださいね…?」
「分かってます。」
「ありがとうございます…」
あやめは部屋を後にした。
…
あやめはそのまま支部に帰った。
支部に入ってあやめはソファの上で半分くらい寝ている悠悟を見つけた。
「あれ?ゆーくん来てたの?」
「おう。他のやつらは取り調べに行ったで。」
「そう。」
あやめは悠悟に近づいた。
そのまま悠悟の上に座った。
「取り調べって…?俺も受けたけどなんも知らんから言えんかったけど…」
「昨日の死体についてやで?」
「そうなん。」
あやめは首に腕を回し、悠悟の耳を甘噛みした。
「なああやめ…あの死体ってさ。そんなにやばいん?」
「うーん…まあやばいかなぁ…」
悠悟の耳を舌で舐めながら答えた。
「そう。俺は見てないけど…てかあやめが見せてくれんかったけどさ、なんかあんの?」
「………あんまゆーくんには教えたくない。」
「ふーん…」
悠悟には死体の全容が大体察しがついた。そしてそれをあやめが隠匿するわけもわかった。
「……あいつか?」
「……………………」
あやめは黙って耳を舐め続けている。
「そうなんやな…」
悠悟は黙ってあやめの頭を撫でた。
「はあ〜づがれだ〜…!」
千里が突然大声をあげて入ってきた。
あやめは咄嗟に悠悟から離れた。
「お、お疲れ様です…」
「ねえ聞いてや〜!相川がひどくてさー!」
「酔ってる?」
「酔ってるよな…?」
「なあ聞いてんの〜!」
「先輩なんで酔ってるんですか…?」
「あ〜?やけ酒じゃやけ酒!やってられるかいな!」
千里はあやめに抱きついた。
酒臭い吐息にあやめは顔を引き攣った。
「あいつさ〜。なんか証拠を掴んだとかいってあたいを取調室に放置したねんで?ひどな〜い?」
「影薄いんちゃう?」
「はぁ〜?バカにしてんのかぁ〜?悠悟こらぁ〜。」
千里は酔っているへにょへにょな腕で悠悟に殴りかかる。
「くさっ!酒臭っ!」
「おら〜。臭い息攻撃や〜!」
千里は悠悟に思い切り息を吹きかけた。
「うわあ〜!助けてあやめ!」
「先輩落ち着いてください…」
その時ドアの方から音がした。
「酒臭っ!何この部屋?」
勅使河原が帰ってきた。
「あ!まさち〜!大丈夫やった?」
「まさちって誰?」
勅使河原に続いて柊哉と竜飛も帰ってきた。
「多分俺のことやと思う…」
「ねえまさち〜。聞いてや〜。相川がさ〜?」
「どうしたん?」
勅使河原は千里の頭を撫でてあげた。
「それでさ〜?あいつさぁ〜…」
他の3人は悠悟とあやめの元に向かった。
「先輩。あの人もあんな感じなんですか?」
「あの人もってやめて?あの人だけやから。」
「え?でも先輩もあんな感じやないですか。」
「いやいや。流石にそこまで行ってないよ。なぁゆーくん?」
あやめは悠悟の方を向き微笑んだ。
「そのあだ名で呼ぶとことか。」
「あだ名くらいええやん。なぁゆーくん?」
「うーん…まああいつよりかは幾分マシやけどな。」
「ほら。」
「そうですかね…」
「いや絶対そんなことないでしょ。ちょっとVAR持ってきてくださいよ。」
「もうええてそれ。またやるんそのくだり。」
「やらないんすか。」
「やらへんわ!!」
七不思議を解決した大津支部のみんなは、心の中に若干のモヤモヤを抱えつつもいつもの平和な日常を取り戻した。
…
翌日、延暦寺高校で死体が2人発見された。その二つの死体に共通することは、頭が潰されているということである…
もうなんかすごい文めちゃくちゃやったわ。そら意味誤認するわ。




