表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
浄霊討魔譚  作者: 雷鳥
東京編
38/57

特攻

次々に首を狩る首なしライダー。

ーーその秘密が明らかになる…!

翌日、例の死体の情報が東京支部にも流れてきた。


「黒霧島はいるか?」


長宗我部警部は支部に入った途端こう叫んだ。


「なに。今日は私じゃないの?」

「今日は黒霧島に用がある。」

「あっそ、黒霧島君、長宗我部警部が呼んでるよ。」


蛭間はジトっとした目で黒霧島を見つめて言った。


「はい、なんの用ですか?」

「昨日変なことを聞いてきただろ。それに関連するヤマってこれか?」


長宗我部警部は高速道路での首なし死体の事件の資料を見せつけた。


「んー…そうです。」

「やっぱり、そうだよな。暴走族がどうとか聞くからなんだと思ったぜ。」

「流石長宗我部警部です。」

「そんな褒めんなって。…被害者は竹内智哉、暴走族の"帝国螺旋連合"の一員だ。」

「後藤のとこか…」


山形も乱入してきた。


「被害者は頭部がない状態で発見された。首の切り口からは刃物は特定できないが、現場の血の飛び散り具合から見ると走行中にスパッと切られたわけではなさそうだ。」

「すると、地面に向かって刃を落としたと?」

「ああ、被害者の体には擦り傷と打撲痕があった。おそらく、バイクから落とされてその時に首を切られたのだろう。」

「その事件に関連するような事件他にないの?」


蛭間が口を挟んだ。


「ちょっと部長?」

「似たような話は2ヶ月前から出ている。」

「え?なんでそれを俺たちに言わないんですか?」


黒霧島が長宗我部警部を問い詰めるように言った。


「あんたらが警察にくるまで警察のヤマだと思ってたんだ。しかし、昨日あんたらが来たからこちらの要件だなと、そう思ったんだ。」

「そうですか。で、2ヶ月前からの事件って?」

「その事件は8件。すべて高速道路、そして首がない死体だ。そして被害者8人は皆"東京爆速軍"のメンバーだ。」

「東京爆速軍…!」

「その暴走族は、8人のメンバーの死亡により解散。メンバーはすべて散り散りになった。」

「それで、元メンバーの消息は?」

「不明だ。」

「そうですか…」


その時山形のスマホに通知がきた。


「ああびっくりした…脅かすなよ。」

「長宗我部警部すみません。先輩、探偵からメールです。」

「見つかったのか?」

「見つかったらしいです。警部も来ますか?」

「浅見探偵か?行こう。」


3人は探偵事務所に向かった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

探偵事務所


「よお、充。久しぶり。」

「げ…源次か。久しぶりだな。」

「こいつが"元"東京爆速軍の?」

「そう、宮本くんだ。」

「よろしくお願いします。」


宮本は礼儀正しくお辞儀をした。丸坊主にメガネと暴走族とは思えない風貌だった。

長宗我部は宮本に質問する。


「君が宮本君?」

「はい。」

「じゃあ、いくつか質問してもいいかな?」

「はい。」


宮本は機械的に返事を続ける。


「君が所属していた東京爆速軍の中でなにか事件が起こったりした?」

「ありました。」

「どんな感じの事件だった?」

「白虎という東京で名を轟かせていた伝説のライダーがいたんです。その人は東京爆速軍にとって邪魔な存在でした。だからその人を消そうとしたんです。」


山形はメモを取っている。


「そして?」


長宗我部警部がさらに発言を促す。


「だから俺たちと帝国螺旋連合は手を組んでそいつの謀殺を企てました。」

「それはどうやったんだ?」

「そのライダーの行先にピアノ線を仕掛けたんです。そして、バイクのスピードで首が飛ぶような仕掛けをしました。」

「結果、白虎は首を刎ねられて死にました。」

「その首はどこへ?」


黒霧島は宮本に問いかけた。


「海に落ちました。だから首だけは見つかりませんでした。」


山形は核心に迫るような質問をする。


「その白虎っていうライダーのライダースーツはもしかして白色ですか?」

「そうです。」


「「「!?」」」


「まさか、首なしライダーは白虎…?」

「そうなると…首なしライダーは霊だな。」

「でも、カメラには写ったんですよ…」

「それがネックなんだよ…」


黒霧島と山形は結論に苦しんだ。


「あの、私はこれからどうなるのですか?」

「わからない。でも、確かなことは夜に外に出ることがないようにすることで自分の身を守れるということです。」

「わかりました。ありがとうございます。」


宮本は深々とお礼をした。


「では、私たちはこれで失礼します。」


3人は探偵事務所を後にした。


「長宗我部警部はどうします?」

「仕事に戻る。お前達は調査だろ。」

「ええ。では、失礼します。」


2人は調査に戻った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「このことで分かったことはなんだ?」

「首なしライダーは東京爆速軍、そして帝国螺旋連合のメンバーを狙っている。」

「そうだな。そしてどうする?」

「帝国螺旋連合の特攻服を着る。そして、俺が囮になる。」

「そうか。で、霊体を崩すためにはどうする?」

「さっきの話を話す。」

「それだけじゃ決定打に欠けるだろ。首なしライダーの感情を言い当てる必要があるな。」

「うーん…首を刎ねられたことに対する恨み?」

「そうだな。それでいい。」

「その作戦を実行していいですか?」

「ああ。いいだろう。まずは第五コンテナに向かおう。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

東京港第五コンテナ


「おい後藤はいるか!」


山形はドアを大きく開けた。

そこには首なしライダーがいた。


「山形にげろ!」


首なしライダーは後藤の方に向かっていく。


「先輩頼みます!」

「おう!鴉!」


黒霧島の手からカラスが飛び出した。

カラスは首なしライダーに対して飛んでいった。


カァー…カァー…


首なしライダーはカラスにつつかれている。

首なしライダーはカラスを振り払うように刀を振り回した。


「後藤!今のうちにこっちに来い!」

「おう!」


後藤は急いで入り口に行った。

首なしライダーはエンジンを吹かしてマフラー音を鳴らした。

首なしライダーは後藤に向かってくる。


「後藤避けろ!」

「え…?」



山形は首なしライダーに殴りかかった。

それを避けた首なしライダーは体勢を崩した。

首なしライダーは苦し紛れにボルトを後藤に向かって飛ばした。


「危ない!!」


黒霧島は後藤の目の前に立ち塞がってボルトを受けた。


「う…」

「大丈夫ですか!!」


首なしライダーはバイクに乗り、マフラー音を吹かしながら外に出て行った。


「びっくりした…なんだったんだ?」

「知らないよ…俺がここにいたら急に入ってきて…」

「まさか、高速道路以外でも出るとはな…」

「そうだ、後藤。お前の特攻服貸してくれ。」

「いいけど、何に使うんだ?」

「首なしライダーを誘き寄せるんだ。」

「え?」


後藤はピンときてないようで、疑問符を頭の上に浮かべた。


「お前、昔白虎っていうやつ殺しただろ?」

「………」


後藤は黙り込んでいる。


「どうなんだ?」


山形はさらに追い詰める。後藤は逸らしていた目線を正して言う。


「ああ…俺が計画して、俺が仕掛けた。」

「やっぱりな。」

「もしかして…?」

「ああ、その白虎ってやつが首なしライダーだ。」

「……………そうだよな。」


後藤は嘲るように言った。


「バカなこの俺を殺しに地獄から甦ったってわけか。これは俺が悪いんだ。俺が行く。」


覚悟を決めた後藤の瞳によって腹を括ったはずの山形の心が揺れた。


「いや、ダメだ。俺が行く。もし霊だった場合お前は犬死にするんだ。そんなことはさせられない。!」


山形は自分の揺れる心を誤魔化すように大声を張り上げる。


「これは俺の問題だ。俺への復讐だろ。だから俺が殺されにいく。」

「俺たちは首なしライダーの霊を浄化しにいく。後藤を殺しても霊は浄化されない。これは後藤が首を突っ込む案件じゃないんだ。」

「そうかよ。じゃあ勝手に持っていけ。」

「ありがとう…!」

「その代わり、俺も連れていけ。」

「え?なんで…」

「俺が犯した罪を精算するためにだ。いいよな?」


後藤は黒霧島に問いかける。


「あ?ああ、構わない。」

「先輩まで…はあ、もういいよ。ついてこい。」


そういうと山形は特攻服を大きく羽織り、ドアの隙間から差し込む夕日に照らされた3人は首なしライダーとの決着を付けに行った。


「よし…首なしライダーに決闘を申し込む!」

特攻服でいうと、ミナトの火影特攻服すごく好きなんですよね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ