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浄霊討魔譚  作者: 雷鳥
東京編
37/57

暴走族

世間を恐怖させる首なしライダー。

その正体は霊なのか、はたまた人間なのか…

「それ…本当なのか?」

「おそらくな。普通霊は写真には写らない。しかし、こいつはがっつり写真に写り込んでいる。」

「そうなってくると、どうやって首をなくしたように見せてるかだな。」


黒霧島は冷静に話しだした。


「あれじゃないですか?ライダースーツに白の蛍光塗料を塗って光を吸収する黒いマスクを被るやつ。」

「"ブラックマジック"な。あれ結局違っただろ。」

「そうですよね…」

「な…なあ…俺たちどうすればいいんだ?」


後藤は不安げに言った。


「うーん…今のところ言えるのは、首なしライダーにあったら逃げろってことかな…」

「ところで、首なしライダーの被害に遭っている暴走族入るか?めっきり数が減った暴走族とか。」

「そう言えば、俺たちと競合していた"東京爆速軍"って奴らは最近いなくなったみたいだぜ。」


(だっさ…)


「そのだっせえ名前の暴走族はどこにいるんだ?」

「さあ?それは知らないな。でも、リーダーの名前ならわかるぜ。」

「おお。それはなんて名前だ?」

「"宮本"だ。」

「宮本な。わかった。」

「よし、じゃあ聞きに行こう。」


2人は第五コンテナを後にした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

支部


「そう言えばしゃくちゃん。最近足の方に変なホワホワできてない?」

「ホワホワ?」

「そう、足が滲んでるっていうの?」

「それって霊体が崩れかけてるんじゃないの?」


喜多方が口を挟んだ。


「霊体が?」

「うーん…なんか最近変なことした?憑依霊の霊体が崩れるなんか。」

「霊体…あっ…!」

「なに?なんかあったっけ?」


しゃくちゃんは気づいていないが、柊哉にはわかったようだ。


「あれだよ。狂乱憑識だよ。」

「ああ…でもなんで?」

「あれってしゃくちゃんの認識を変えるやつでしょ?認識ってのは霊体だよね。」

「あ!ほんとだ…あれか…」

「どうしよう…これどう直すの?」


しゃくちゃんは不安そうに聞いた。


「なんだろうね。早乙女さんに聞いてみたら?」

「そうですね。ちょっとメールしてみます。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「宮本って名前だけ聞いてもわからないっすよ。」

「人を探すなら警察に行けばいいだけ。そうだろ?」

「そうでした。検索エンジンの警察を使えばいいんでしたね。行きましょう!」

「あんた達…なんかおかしいわよ?」


2人はまたもや警察は向かった。


「長宗我部警部、またです。またきました。」

「同じやつか?」

「同じ人たちです。」

「しょうがない奴らだ。案内しろ。」


ーー面談室


「まあお前らか。」

「すみません。次は人探しをお願いします。」

「探偵いけよ。」

「確かに…でも警察の方がやりやすいですよね?」

「警察は暇じゃないの。俺が探偵を紹介するから、そこににいけよ。」

「すみません…」

「"浅見探偵事務所"に行け。そこは凄腕だ。」

「そうですか。じゃあそこに行きます。」

「おう、住所はこれな。」

「ありがとうございます。では。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ここが浅見探偵事務所か…」

「早速入るぞ。」


2人は探偵事務所に入った。


「すみません。」

「はい、なんですか?」


探偵が無愛想に返事した。


「人探しをお願いに来たんですけど。」

「そう。誰です?そいつ。」

「元東京爆速軍の宮本って人なんですけど。」

「ほお、じゃあそいつを探します。」

「ところで、どうやってここを見つけましたか?」


突然探偵が切り込んだ。


「知り合いの警察に話を伺って…」

「ああ、長宗我部ね。じゃあお代はいいや。」

「え?いいんですか?」

「いいよいいよ。人探しね。おっけーやります。」

「え…あ、はい。よろしくお願いします。」


あまりに簡単に物事が進むもんだから山形はたいそう驚いた。


「探し終えたら連絡するんで連絡先交換だけやってください。」

「はい。」


連絡先を交換しあった2人は探偵事務所を後にした。


「探偵って結構雑な感じなんですね。」

「あいつが特別雑なだけだろ。第一接客する態度じゃねぇし。」

「そうですよね。」



「さて、探偵から連絡がくるまで暇になったわけだが、どうする?」

「一旦支部に戻りましょう。」

「ああ。」


2人は支部に戻った。


「あれ?早かったね。」

「今探偵に頼んで調査してもらっているからな。」

「なんだ。黎くんのことだから警察をパシリにしたのかとばかり。」

「パシリにしようとしたけどやめろって言われた。」

「ははは、黎くんらしいね。」

「あ!教官から返信来ましたよ。」

「お。なんて書いてあんの?」

「一回憑依霊の力を使え?先輩、俺帰ります。」

「なんで?」

「これから体調悪くなるんで。」

「え…?ちょっと待ってよ柊哉くん!」


柊哉は急いで帰っていった。


「もう…なんだよ。」

「あいつ、憑依霊の力を使うと体調が悪くなるんですよ。」

「そうなの?なら仕方ないか…」

「なんでだよ。」

「実は柊哉くんの憑依霊の霊体が崩れかけてるんだよ。」

「なるほど、それで憑依霊自身の力を使って霊体を取り戻すのか。」

「そうそう。」

「ふーん…」


黒霧島はどこか遠くを見つめている。


「そう言えば、部長と雲井は?」

「また2人でおでかけ。最近仲良いよね。」

「ついに俺を卒業したか…」


そのとき扉が開いた。


「あれ?黒霧島君帰ってきてるじゃん。」

「あっ!先輩会いたかった〜!!」


雲井は勢いよく黒霧島に抱きついた。


「全然卒業できてないっぽいね。」

「ははは、そうみたいですね。」

「お前笑うなよ…」

「へへ、さーせん。」


山形はニヤつきながら謝った。


「無理。これからは捜査1人でやれ。」

「えーそれは勘弁してくださいよ…」

「じゃあその時間ずっと私と一緒だね?」

「……ごめんやっぱ俺も捜査手伝う。」

「わかればいいんですよ。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

深夜、高速道路にて…


「後藤のやつ、なんであんな怪しい奴らを中に入れたんだよ…もしサツだったらどうするんだ…」


帝国螺旋連合の1人、竹内は文句を垂れながら帰っている。

すると突然前方にバイクが飛び出してきた。


「うわっ!なんだよおいあぶねーな!気をつけろ!」


ライトがそのバイクとライダーを照らす。そのライダーの首から上には頭ではなく闇があった。


「はっ…!?く、首なしライダー…?」


竹内は後ろを向き逃げ出した。


「はやく…早くしろ!」


後ろからバイクのエンジン音が聞こえてくる。

竹内は後ろを振り向いた。そのライダーは刀を持っていた。


「うわあああ!」


竹内はバイクのスピードを上げる。

猛スピードで逃げる竹内についてくる首なしライダー。


「早く…降りないと…」


首なしライダーの手には刀はなく、代わりにボルトがあった。竹内のバイクのタイヤにボルトが撃ち込まれた。


「あ…」


竹内は大きくスリップし、高速道路に体を大きく打ちつけた。首なしライダーはバイクから降りて刀を鞘から出した。


「やめろ…くるな…くるなああああああ!!!」


首なしライダーは刀を大きく振りかぶる。

竹内の視界が回転した。


灰色の高速道路に鮮やかな赤い飛沫が散った。


ーー翌日、高速道路で死体が発見された。その死体はライダースーツを身につけた男性で、首がない状態で発見された…

あなたの番ですみたいな回もいつかしたいね。

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