社会人の花びら
初めて出逢った綺麗な盲目の女の子にスケッチブックを投げつけて走り去った中学代の時の夢を久しぶりに見た
何とも子供染みた事をしてしまったと思う
今更ながらあの子はあの後どうしただろうか?とモヤモヤしてる
あの子に謝りたい
目暗なんて云ってしまったことに引け目を感じて結局あの後この公園には近づかなかったんだよな
「君の背を借りるね」
私は久しぶりに訪れた地元の公園であの時の樹の下に居た
ソメイヨシノの幹は変わらずに私を受け入れてくれる
結局社会人になっても地元の公園の桜が一番好きだなぁなんて呑気な事を思っていた
中学生時代両親が離婚して私の中の何かはいつも灰色で格好つけてれば耐えられるような気になっていた
いつもジャージに短髪で強がってさぞや可愛くない子供だっただろう自分の事も「僕」なんて云っていたし
あれから一回りも歳を重ねた今の私が此処に居たところであの子に私が判るだろうか?
大人になったら何か変わると思っていたんだ
子供だから大人に勝てないのが悔しかったんだ
だけど実際大人になったら何もかも変わらない事に気が付いて絶望した
子供だって大人だって変わろうとしない人は変わらない
私は変わりたくてあの子に謝りたくて
本当は私あの子の見えていた色が知りたかったのに
本当は私あの子みたいに微笑みたかった
あの子と友達に…違う…
あの子みたいに綺麗な子になりたかった
綺麗な女の子だったら
お父さんが連れて行ってくれたかも知れないじゃない?
本当は素直に云いたかった
お父さんに離れたくないよって
私はあの子に嫉妬していたのかも知れない
あの子はきっと素直に思った事を口にしてくれていたのに私は心にゆとりがなかった
それでいてあの子に心奪われていた
ソメイヨシノよりも確かにあの時に私はあの子に惹かれていた
素直で綺麗なあの子が眩しかった
凄くひねくれていたけれどあれは初恋だったんだと思う
女の子が女の子に恋をしていたなんてオカシイかも知れないけど
もう一度あの子に逢いたい




