第18話 混合色(フンフゥースー)
「ちッ…‼バケモンめ…‼」
そのとき、真横からトゥイがガツンと獏に蹴りをかます。獏は少し怯んだ。
「こっちだこんにゃろ~‼」
トゥイは仲間達とは別の方向に走って獏を誘導し、仲間達を守るためおびき寄せた。
「あのやろう…能力が使えないなりに考えやがって…」
「そうみたいだね…でもどうやってゾウちゃんを倒す?僕もそこそこ強い技が一発出せる程度…それじゃあ倒せないことくらいチーフもわかってるはずでしょ?」
暫くの沈黙のあとリーウが口を開いた。
「…一つだけ方法があります…それは混合色です。混合色を使えば勝てるやもしれませぬ‼」
「⁉…あんた何言ってんだ⁉あれはある程度戦いに慣れた四神が使うもんだろ⁉新米の俺たちに出来るわけねぇだろーが⁉」
「如何せんこれしかないよ。死ぬよりはまし。」
「御意。幸い青龍殿は鮫肌を使える故に、どのくらいの妖术か読み取る力に長けております。混合色の肝であるお互い均一な妖术をコントロールさえ出来れば可能なはずです‼」
「あ~くそがっ‼ならやるしかねぇか‼行くぞヒョロ‼」
「ヒョロで悪かったね!行こう!」
三人とも立ち上がりハオとシュエンは混合色を使うべく準備した。
「よっ…‼」
一方でトゥイは獏と交戦しており、獏の攻撃を軽やかに避けていた。
(この鼻にさえ注意しておけば…やれることを考えた結果だ‼少しでもあいつらの時間稼ぎにでもなりゃそれでいい!)
しかし限界を迎えており、足元を滑らしてしまう。
(しまっ…‼)「六华冰柱彘‼」
獏がトゥイに気を取られてる内に四肢と鼻を巨妖魔と戦ったときのように氷で拘束した。
「サンキュー!助かったぜ!」
「今のうちです!」
トゥイは急いで起きて獏から逃げる。
そしてハオとシュエンの二人は横に並び懸命に妖术を籠めた。
「ハァァァァァァアアアア…‼」
お互いの力を最大限まで高め、とてつもない妖术が沸き上がる。
「ちょ…亀くん少し落として…‼」「うっせなぁ~!こんくらいか…‼」「うんそんくらい…行くよ‼」「おう‼」
二つの妖术が綺麗に混ざり合い、紺色に変わった途端、互いに両手を突き出し強烈な技を繰り出した。
「紺帝…龙头蛇尾‼」
蛇と龍が合わさった紺色の霊気が飛び出しグルグル円を描きながら獏を襲った。
「パオオオオオオオオ~ン‼」
獏は摩砂へと姿を変え、見事役儀を果たしたのであった。
「お見事です!」
「スゲーなお前ら!」
トゥイとリーウは疲れ切っているシュエンとハオに近づき二人の見事な連携技を称えた。
「ハァ…一時はどうなるかと思ったけど…ハァ…案外やってみないとわからないもんだね…」
「ハァ…ハァ…まぁオレ様にかかりゃあこんなもんよ…」
だが、トゥイは能力を解放できなかった為、四神はこの役儀を最後に解団となってしまうのであった。
「終わったな…いろんな意味で…」
「本当に短い間でしたが良い経験になりました…」
「あ~あ…もっと稼ぎたかったなぁ~」
「最後だけでも役に立ててよかったよ…せっかくチームになってきた感じだったのによぉ…もっとお前らと一緒に戦いたかった。まー短い間だったけど楽し…」
「いやぁ~あんたらよぉ~やりよるわ!この妖魔親父のお気に入りやからごっつ強いんのになぁ~…」
しんみりとした雰囲気の中、四神とは別の誰かのパチパチと拍手する音が聞こえてきた。
四神の前に現われた謎の人物とは⁉




