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只今、マリトル王国に潜伏中です。グランドモール 05

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今後とも、ブクマ!ポイント評価★!リアクション!応援よろしくお願いします。


今回の物語も楽しんで頂けましたら幸いです。

「すんなり通ったぞ」

 ブルファムさんがあっさりと報告しにやって来た。

 数日前に、マリトル限定の『妖精の集いギルド』新設の許可を出したばかりだが。


「思ったより早いですね」

 役所の仕事だ、もっと時間が掛かると思っていたのだが、意外と優秀なのか?

「王様から即採用する様にと伝達が有ったそうだ」

 あ〜違ったようだ。カーベルン様が頑張ってくださったのですね。ふさふさヘアーを掻き上げながら自慢している姿を思い浮かんだ。

「既に『妖精の集い』メンバーには報告しに行かせたせてある。安心するだろう」

 皆さん、仕事が早くて助かります。


「んで、条件として王族を招待しろと」

「え?何処に?」

「アースの本店だよ。マリアヌの御一家が宣伝し過ぎて、他の貴族様方が悔しがってたらしく、領主様が『アースの要望を叶えないから無理でしょう』っての発言を王族が聞きつけたらしく。『妖精の集いギルド』新設許可を求む嘆願書を見つけ、即採用させたらしい」

 まさかの交渉内容が本店のご案内とは…住み着く訳じゃなければ、問題は無い。


「…ありがたいですがね。で?いつお誘いすれば?」

「スケジュール的には、社交界シーズンになるから予定が空くのは年明けらしい。まあ、王様達は直ぐにでも来たがってたらしいが、宰相様達に止められたそうだ」

 そんなにきたがってたとは…、マリアヌ様達は一体何を宣伝したのだろう。

「そうですか。また近づいたら、ご連絡ください。調節します」

 暫く時間があるから大丈夫だな。


「ところで、なんか今日だけは忙しそうだな」

「失礼な、いつも忙しいですよ。今日は孤児院の子ども達との約束で船にご招待するんで、ウチの子ども達が慌ただしいだけですよ」

「ハハハ、王族より先に孤児院のがきんちょ達をご招待か!流石だぜ」

 大笑いするが、そんなに可笑しいか?

「別に孤児院の子達の方が先約だっただけですよ」

 ひと笑いしてから、ブルファムさんが真剣な顔をして問いかける。


「それより、洗濯屋の方は大丈夫か?!色々報告が上がって来ているが」

「はい、今の所は。取り敢えずは事なきを得ていますが、対応を考えなければいけませんね」

 移動ランドリー車の襲撃や、サラの店にも押し込みなど、難癖つける輩が最近増え出した。


 マリアヌは、領主様が運営に携わっている為か、そんな輩はいなかったが、ここでは後ろ盾が無い為か、やたらと俺らに対して問題行動を起こす輩が多いのだ。

「失礼を承知で、少々強気に『破損品は保証できませんので、高価なものはお断り致します』としてますがね。特に新規のお客には注意してもらってます」

「確かに慣れた奴らは問題ないから使用してるが、売り上げが下がるが必要だな」


「まあ、今の常連さんだけで充分利益がありますからね。疑わしいと思っている方は、しばらくご遠慮願います。特に寒くなって来ましたからね、皆さん手洗いを嫌がってるんでしっかり儲かってますよ」

 売り上げ重視の商売と言うより、本来は孤児院や困窮者支援の面が大きい。

「確かに、ランドリー車のコースの最後に、ウチのギルド前も組み込んでもらっているからな、側から見ても尋常じゃ無い込み方だぞ」


 問題はサラの店だな。幾ら強気で訴えても、脅しにくる連中はいくらでもいるからだ。

 場所も少し奥まった所に有るのも要因だろう。本人は続ける気ではいるが、どうしたものかと思案中だ。

 ハンターに護衛依頼をしてもらっているが、後を絶たないのが現状だ。




「ようこそアース本店へ」

 夕方、孤児院と教会関係者全員とサラの店、洗濯屋のメンバーも参加した懇親会だ。

 と言ってもいつも通り、ちびっ子達がトングで戦おうとしてメイ達に叱られたり、遊具コーナーで満喫、大人達はマッサージチェアの虜となっている。

 洗濯屋のメンバーは女の子がほとんどだから、ケーキエリアから一向に離れない。


 サラを見つけたので今後の事について話をする。

「サラ、余りに酷い様なら他の商売にしてみる?」

「ありがとう大丈夫よ。護衛の人が居るし、ご近所さんのも喜んでくれてるしね。ちなみに、他の商売って?」

「あれ」

 大人達が横たわっているマッサージチェアを指刺した。

「あれって、もしかして噂の『極楽椅子』!」

 誰が付けたか知らんが、俺より酷いネーミングセンスだ!

 

「う、うん、会員制にすれば、問題行動を起す輩は高確率で来ないだろうし」

「そうね、ありがとう。でもやっぱり、ご近所のおばちゃん達に申し訳ないからもう少し頑張ってみるわ。そうだ、ビットとマーレイがユートに相談が有るみたいよ」

 なんだろう何か有ったのか?


 今、彼らは屋台を交代で運営しながら、ウチの学園の初級クラスに通っている。

 サラは元々、商売の手伝いをしていたからか、初級クラスはクリアしている。なのでビット達が中級クラスに進む時に、一緒に進学する予定だ。


「あっビット!何か相談が有るってサラから聞いたんだけど」

 ビュッフェの食事に夢中のビット達を発見した。

「あっそうだった。つい飯に釣られて忘れてた」

 ちょっとハニカミながら答え、相談事について話し出す。


「この前、ウチのチビ達がボロ家の近所のチビ達と遊びたがってて、仕方なく連れて行ったんだけど、最近変な奴が彷徨(うろつ)いてるって聞いたんだ。俺たちは、ここに来て安全だけど、向こうのチビたちが心配で。特に、ボロ家に入り込んだりしたら危ないって、ハイエルのおっちゃんに伝えたら確認してみるって言ってたけど、おっちゃん忙しいし、正直、あんま腕っぷし強くないから大丈夫かなぁって思って」

 なるほど、通称『空き家問題』だね。


「じゃぁ明日にでも確認しに行こう。道案内よろしく」

「…まだ覚えられないのかよ?道」

「こればっかりは、諦めてくれ」

 スキルを駆使すれば問題ないが、街の中はでは屋根の上を飛んで移動するのは緊急時だけにしたい。


 翌日、軽自動車で移動する。ビットも運転の講習済みだ。

「相変わらず凄いよな、このちっこい馬車は」

 周りから注目される。特に子ども達は目を輝かせて見ている。

 そんな期待した目をしても空は飛ばないよ。


 吟遊詩人さんがやたらウチの事を歌うもんだから、移動ランドリー車に子ども達が熱い眼差しが寄せられると、運転手達が困惑していると報告が入っている。


 細道を抜けて、ボロ家ことビット達の元住宅に到着した。

 車は収納しておかないと、退屈なちびっ子、ご近所の暇人、通り掛かりの商人、狙ってた犯罪者、各種色々な方々が群がってくる。


 昨日の段階で、ハイエルさんから住宅の解体許可は貰っている。

 中を確認の為、【探知】を掛けると、人の反応があった。

「ビット、中に誰かいるみたい」

「もしかして、近所のちび達が入り込んだかも」

「取り敢えず中に入って確認しよう」


 この判断が間違っていたかは分からない。が、少なくとも後に起こる王都中を揺るがす大事件に関わるきっかけとなった事は間違いない。



 家の中は至る所が軋(きし)んでおり、そちらに気を取られ【探知】を継続していなかったのがマズかった。

 俺達は後ろから押し倒されると同時に手足は縄で縛られると、猿轡(さるぐつわ)をされ、そのまま頭から麻袋を被せられ、運びだされた。

引き続き、お付き合いくださいませ。

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 【更新スケジュール】

 火曜日・木曜日・土曜日  17時30分

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無断転載、無断使用は固くお断りいたします。


★同日 21時に更新★

『ただの猫に転生しました。〜お気楽猫はご近所のスーパーと異世界ダンジョンを駆け回る〜』(猫が主人公)も宜しければお楽しみくださいませ。

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