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只今、番外編です。〈テール少年〉

ブクマ!ポイント評価★!リアクション!応援ありがとうございます!!

今後とも、ブクマ!ポイント評価★!リアクション!応援よろしくお願いします。


またもや、番外編を入れるタイミングを間違えた気が…

タイミング的にはオークション後だったのでは…


今回の物語も楽しんで頂けましたら幸いです。

 俺の名前はテール、13歳だ。今は箱庭で仲間達と一緒に勉強をしている。

 俺の両親はいない。

 5歳の時、母は俺と飲んだくれの親父を捨てて、若い男と一緒に家を出て行った。

 それから一年もしない内に、親父が帰ってこなくなった。どっかで野垂れ死んだのかもしれない。


 家賃が払えなければ家を追い出される。

 優しい家の管理者さんは、売った家財のお金を渡してくれ、ハンターギルドの登録を手伝ってくれた。

「済まないが私にできるのはここまでだ」

 と、申し訳なさそうに謝ったが、俺はツイテいる。


 本来は着の身着のまま追い出されるはずが、こうして見習いランクではあるがハンターに登録ができ、わずかだがお金も貰えた。

 ハンター見習いは基本街の中での手伝いが中心で、15歳になるまでは、いくらモンスターを討伐出来てもランクは『見習い』のままだ。


 勿論、例外はあるらしいが、6歳だった俺にはそんな力もスキルも持っていない。

 俺は8歳になるまで、管理者さんの知り合いの宿屋の馬小屋に住まわせてもらっていた。

 宿の残り飯を貰う代わりに、馬小屋で深夜に盗人が来たら大声で知らせる仕事だ。危険はあるが他に生きていく術は無い。



 ある日、街はモンスターに襲われ壊滅状態になり、街の住民達と一緒に難民として王都に向かう。

 王都に着いたものの塀の中には入れさせてもらえず。仕方なく皆んな城壁のそばで生活を始める。

 俺は近くで薬草を詰み、ハンターギルドに納品して小銭を稼いでいた。

 街にいた時より高値で買い取って貰えたが、王都では全てが高値で、一日働いても買えるのはパン2つと干し肉二切れ。それでも食べれるだけありがたい。



 王都に来て半年ほどした頃に事件が起こった。軍隊が俺たちの住処を囲い、勝手に王都に住み着いた罪?とか景観を損ねた罪?の様なことを叫びながら、一緒に暮らしていた元街の住民達を次々と捕まえていった。

 俺は恐ろしくなり近くの森に逃げ込んだ。いつも採取している森だ。大人には見つけられない隠れ場も知っている。

 じっと息を潜めて耐えていた。

 数日後、森から出て皆んなが暮らしていた場所に戻ったが、住居だった沢山のほったて小屋は、跡形も無く消されていた。


 翌日、薬草を詰み王都の中に入る。どきどきしたが問題なく入れた。

 元々宿無しだったから必要な物は取られないように、全て身につけている。おかげでいつもと変わりない行動が取れたのだろう。


 王都に来て半年もすれば、ギルドでも顔見知りもできる。

「おいテールは大丈夫だったか?城壁の外に暮らしている人を捕まえて、収容所送りにしてるって王都中の大人達が騒いでたんだが」

「ああ何とか森に逃げ込んで助かった。ところでハルス、どっか雨風凌げる場所知らねーか」

「ん〜条件があるけど俺たちの所で住むか?あ〜、でもかなり狭いぞ」

「狭いのは構わないけど条件って?」

「稼いだ金は皆んなで分ける。喧嘩はしない。金は住んでる皆んなの食事代に、喧嘩はそんな事したら腹が減るから無駄なことはしない。特に親無しのチビも多いからそいつらの飯代確保と言い聞かせの為のルールだな」

「へ〜、でも俺の稼ぎそこまで多くないぜ。俺だけ食ってくのでギリギリだけど大丈夫か?」

「あ、それってテールが定価のまま買ってるからさ、俺たちの食材調達班は商品として売れずに廃棄するモノや、残飯を格安で集めてくるんだ。すぐ食べるなら問題ないし、中には殆ど手を付けてない料理もあるんだぜ」

 誇らしげに語るハルス。

「マジか!頼む俺も仲間に入れてくれ!」


 こうして俺は、ハルスたちの仲間となった。

 そこには貧しくても幸せであった。一人ではない事に安堵していた。

 勿論、悲しい事も沢山ある。

 病で亡くなる仲間や、新たに加わってきた仲間に裏切られる事などだ。

 そして12歳の十二の月の終わり、軍がやって来て俺らは全員捕まってしまった。


 理由は「新しい年を迎えるに相応しく無い」だそうだ。

 女の子達は孤児院に収容された。当面は食事の心配は無いだろう。


 だが、親無し子で無くとも知っている。成人を迎えると色街へ売られていく事を。

「この国だけだよ。よその国は孤児院を出ても、他の職業に着けれる。私みたいにハンターに成るのも多いわよ」

 昔、旅の女のハンターさん達が教えてくれた。

 助けたい!でも俺らは収容所送りになれば、もう二度と出ることが出来ない。この先仲間と生き残る事を考えなければ成らない。騙されないように強かに生き抜かねば。




「悪ー子はいねーがー?」

 毎度変な掛け声をかけてくるヤツがいた。

 名前はユイル。俺たちより一年程前からここに収容されて暮らしているそうだ。


 バラバラの部屋割りだったのをコイツが調節してくれたおかげで、俺らは離れることなく一緒にしくれた。

 俺たちの以外のグループは殆どが7、8歳より下の年ばかりだ。

 聞けば軍がやって来た時、年長組は彼らを囮にして逃げたそうだ。世知辛いが仕方ない。皆んなそういうモノだとわかっている。

 そんな年少の子には採掘なんて無理に決まっている。どうしようかと悩んでいるとまたもやユイルが手を差し伸べてくれた。

 野草採取の仕事だ。


 これならある程度の年齢のヤツなら今までやっていた事だ、問題なくこなして行けるだろう。更に、どこからか持ってくるパンとスープ。初めて柔らかいパンを食べて皆大はしゃぎだった。柔らかいパンはみんなでわけ、足りないやつはここで交換できる普通のパンを追加で食べている。普通のパンも贅沢に思えるんだが。



 ある日、ユイルから聞かされた収容所の脱出計画。驚いた本気で驚いた。

 更に、俺たちに勉強をさせてくれるという。

 学ぶ事は金がかかるものだと知ってる。

 習得すれば良い仕事がもらえるという事も、更に魔法や剣術、マナーまでも。

 

 『うまい話なんか有るもんか』ずっとそ思って生きてきた。

 他の仲間もおそらくそうだろう。

 でも俺は知っている。親がいなくなった時、少しでも生き残れるようにしてくれた管理者さん。

 この差し伸べてくれた手は同じかもしれない。

 

 そう、この手を取った瞬間、一気に明るい未来の扉が盛大に開き『箱庭』の住人となった。

引き続き、お付き合いくださいませ。

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 【更新スケジュール】

 火曜日・木曜日・土曜日  17時30分

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無断転載、無断使用は固くお断りいたします。


★同日 21時に更新★

『ただの猫に転生しました。〜お気楽猫はご近所のスーパーと異世界ダンジョンを駆け回る〜』(猫が主人公)も宜しければお楽しみくださいませ。


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