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只今、マリトル王国に潜伏中です。王都商業ギルド 3

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今後とも、ブクマ!ポイント評価★!リアクション!応援よろしくお願いします。


今回の物語も楽しんで頂けましたら幸いです。

「新商会を作るのは聞いてましたが。我々が立ち上げるんですか!?」

「いやいや無理ですよ。連れ出して頂く前は商会なんかの雑用しかしてこなかった身ですよ!?フェスナも何か言ってくれよ」

 この二人はトーマスさんとライベルさん、グリムモア脱出時にフェスナさんが連れて来た幼馴染みだ。

 今はフェスナさんやルイさんと一緒にマリアヌ支店で仕事をしてもらっている。


「この前、王都で商業ギルドからアース商会の営業禁止が出されたからね。アース商会の支店は無くす事にしたんだ」

「ええ聞いてます。でもここはマリアヌですし関係ないのでは?支店を無くすことに意味あるんですか?」

 トーマスさんが疑問に感じたようだ。

「王都の商業ギルドからの連絡が入らないようにする為だよ。多分、すぐにマリアヌの支店から本店に連絡しろって命令が来ると思うんだ」

 今回の事は王都中に知れ渡れば、営業禁止を解除する為に、必ずマリアヌの支店経由で連絡が入る。

「今進めている大きな計画に、王都の商業ギルドの介入は避けたいんだよ。丁度良いことに相手から営業禁止を出してくれたからね、この気に一気に攻めようと思うんだ」


「何をなさる気なんですか?」

 俺の計画が気になるようで、ドキドキしながらライベルさんが尋ねてきた。

「大手商会への対抗馬として、そうだな…イメージはウチの船かな」

「「あれをですか!!」」

 二人がハモって叫ぶ。

「勿論、そのままでじゃないよ。でも、色んなお店が有り、雨関係なく買い物が出来て映画館や遊べる所がある感じ。今、ドイさんたちが作ってる空飛ぶ馬車に乗れる場所を作ってる。あの二人が悪ノリしてとんでもない物作るか心配だけどね」

 ドイさん内容では納得する二人だ。彼らも被害を受けた事がある。


 以前、頼んで作ってもらった店の前の防犯用ライト。なぜかスイッチを押したら空中に上がり、街を照らし続けて騒動になりかけた。

 たまたま、月明かりが明るい夜だったようで、街のみんなは月明かりだと勘違いしたらしい。

 この世界には月が3つあり、3つもあると意外と街路で照らしたかのように明るい夜もある。

 直ぐにピノ達によって空中にある防犯ライトを回収した案件だった。


「直営店が嫌なら加盟店として小売と行商人のみ少量の販売だけの店でも構わないよ。なのでフェスナさんと3人での経営をお願いしたいんだ」

「え?ルイさんは?」

 トーマスさんとライベルさんは今のメンバーだと思っていたらしい。

「ルイさんずっと働き詰めだったから、しばらくお休みしてから他の事業に参加してもらう予定だ。元々が商人じゃ無いからね、雇用も今お手伝いしてくれているアースメンバーでも良いし、新規雇用でも良いよ」

 アース商会では無いので、そこは三人に任せることにした。


「アース商会はよろしいのでしょうか、その〜商業ギルドと敵対しても」

 二人ともかなり気になっているようだ。普通、商人は商業ギルドとは揉める事を避けるものだ。

「敵対してるのは王都の商業ギルドだけだし、ウチの商会Gランクだよ。どこへでも行けるのが一番の強みさ。余り強調して言うと、マリアヌの商業ギルド長が止めにやって来そうだから言わないけど」

「…三人で話し合ってみます」




「おい!フェスナ!何で黙ってたんだよ!どうする気だよ商会立ち上げって」

 フェスナに対してトーマスが文句を言う。

「別にユートさん売り上げを上げろって言ってる訳じゃ無いんだし、やってみようぜ」

 簡単に語る幼馴染みに呆れる二人。

「どうすんだよ!やってみて失敗なんてなったら、箱庭で居た堪れないぞ!あんなすごい天国のような場所から追い出されるかも知れないんだぞ!」

「そうだ!漸く、アースのメンバーの人達と馴染めたのによ〜!どうすんだよ!」

………………

「「黙ってないで何か言え!」」

 二人が黙っているフェスナに突っかかる。


「お前達、小売の状況見てないのか?」

 フェスナが呆れたように言う。

「え?小売って…。そう言えば見たこと無いな」

「おう、そう言えば。ずっとルイさんのお手伝いしてたからな」

 二人がそう述べると、フェスナが呆れた顔をする。

「は〜、明日にでも観てみろよ。アレで商会を潰したら、ある種の才能だぜ」




 翌日、フェスナに言われた通り、小売店舗内を覗くと外に続く長蛇の列が見え、忙しなく売り子が会計をしている。

 外では、ハンターギルドで雇っている子供達が手馴れたように客を誘導している。

 

「なぁ、いつもこんな状態なのか?」

 誘導係をしていた子どもに尋ねてみた。

「え?いいえ、いつもより今日は珍しく少ないですね」

 まさかの答えだった。

 その後も定期的に覗いてみたが、常に途切れることがない人の列と、それなりに高額である化粧水などが、陳列した側から売れていく。

 勿論、アースパンなどの食べ物系もハンター達が並んで購入している。


 ふと、思い出した。

「買ってやるから言い値で値引きしろ!」と、しつこく言ってくる大手商会に対して、

「取引無しでも結構です」とピシッと断るルイさんがとてもカッコ良く輝いて見えた。

 後で、何で断ったのかと尋ねた事があった。

「そりゃ〜、値引きする必要なんて無いからね。それに、アースが本気を出したら大手商会だって太刀打ちなんて出来ないよ」

 と笑って答えてた。

 初めは、自分の商会に対する愛着からの発言だと思った。

 だが、今なら分かる。

((大手商会勤めなのに、バカなのか!?))


 この売れ行きで何故値引きしてまで、いや、頭を下げて買ってもらう必要があるのか。

 と同時に、行商人が言っていた言葉や街での噂話を思い出した。


「アース商会の化粧品はどこでも値引きしないで売れまくって、大儲けさせて貰ってる」

「貴族のご婦人方がアース製の化粧水を競って買いまくってるってよ。それも他国のご婦人方も同様に、購入希望者が殺到しているって話だ。運んだら運んだだけ、利益になるからありがてぇな」


「俺たち凄い商会に入ってるんじぁ…」

「Gランクで商会に成り立てだって言ってたけど…」

 二人の呟きに、フェスナが答える。

「だから言っただろう。こんな凄い品を扱ってる商会を潰したら、ある種の才能だって」


 この後、2回目の王都商業ギルドからの嫌がらせを受けると同時に、マリアヌのアース商会の支店は閉店し、新たにアース商会小売専門直営店フェトラ商会が発足した。

引き続き、お付き合いくださいませ。

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 【更新スケジュール】

 火曜日・木曜日・土曜日  17時30分

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無断転載、無断使用は固くお断りいたします。


★同日 21時に更新★

『ただの猫に転生しました。〜お気楽猫はご近所のスーパーと異世界ダンジョンを駆け回る〜』(猫が主人公)も宜しければお楽しみくださいませ。

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