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只今、マリトル王国に潜伏中です。王都ルグナル 10

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今回の物語も楽しんで頂けましたら幸いです。

 俺は『アニマルズ』の代表1体ずつと、ピノを影から出て来てもらう。

「彼らを連れて歩き回って欲しいんだ。期日は決めてないけど、出来るだけ地域ごとでも良いから詳しい子に案内をお願いしたい。報酬は銀貨1枚で、ハンターギルド通した方が良ければ通すけど」

 驚きながらも、仕事は請け負ってくれそうだ。

「北街と東街なら任せて!西街も何とかなるけど、南街と貴族街はハンターに依頼した方が良いかも」

「なら南街と貴族街以外で頼むよ」

 スキル『地図』があるから道は問題ないが、住人達しか知らない補足情報があるやもしれない。


 明日は自由市場に向かう事をサテスさん達に伝えようと、ハウス内に向かう。

「すみません。また番号札の配布を手伝って頂きたいのですが」

 サテスさん達、商会チームとお手伝いしてくれているセルジュオさんが疲れ切った顔で頼んできた。

 数日の間にアース商会だとバレてとんでもない賑わいになり、整理券発行前に収拾がつかない状態になりかけているそうだ。

 ノベルドさん達も限界のようだ。高級品だが作ったものがどんどん売れるのは嬉しいが、ガラス職人のフィーメル三兄弟がフル回転しても追いつかなく在庫が既になくなってしまったようだ。

 セナルトさん達もかなりお疲れ気味だ。


「初めは一番隅で開いてたのですが、どんどん人が集まり、周りで開く店舗が増えて、いつの間にか中心になってしまい、それが更に噂になって人が集まって…」

 流石は王都と言うべきか。

「正直、商人としては嬉しい悲鳴ですが、家族達も手伝ってもらってますがこれ以上増えますと…」

「わかった。明日の朝には用事を済ませて昼前には顔を出すよ」

 (は〜どんどんやる事が増えてくな)と項垂れる。




「おはようユート。何か疲れてない?」

「おはようサラ。ちょっとね…あれ?何か賑わってるね」

 宿屋の一階部分にビット達が大勢集まっている。

「えぇ、みんな昨日のマーレイ達の姿を見て、出来るだけ身綺麗にして仕事行こうとして皆んな並んでるの」

 あこりゃ足りなかったな。慌てて追加で『シャワールーム・ランドリー付き』を2つ追加で出した。

「ごめん。貴重な魔道具追加で出してもらって」

 ビットが謝りに来た。

「こちらこそ気付かなくてごめんよ。ついでだからウチの仕事の別口依頼を受けてくれない?」

 丁度いい、ここで人員確保しよう。

「今日の案内と魔道具と歩き回る仕事以外でか?どんな仕事だ!」

「一つは長めで少し太めの荒縄を買えるだけ買って自由市場で開いてる『アース』って名の店に届けて欲しいんだ。『ユートに頼まれた』って言えばわかる。もう一つは30名ほど仕事してくれる仲間を集めて、ここで綺麗にして同じく『アース』店の近くで待機していて欲しい。出来ればこの『シャワールーム・ランドリー付き』を内緒に出来る子で頼む。それぞれの報酬は銅貨50枚。時間は4の鐘までに集合だけど出来そう?」

 俺は荒縄代で銀貨10枚を渡す。


「いやいや、荒縄で銀貨10枚って凄い量だぜ、仕事は受けるけどどちらも一人じゃ無理だ」

「荒縄は背負カゴ3つ分ぐらいの量が欲しいんだ。人員集めの仕事も別に一人じゃなくていいよ。サラはここに来るこのサポートをお願い。新しい服やバスタオル等は2階の手前の部屋に置いておくから」

 サラに銀貨1枚を渡す。


「いやいや、ここで説明したりするだけだから、銀貨1枚なんてもらい過ぎよ」

 そう言われたが、時間が無いので少々強引に話を進める。

「ここに、いちごジャムパンとクリームパンを置いておくから一人一つで、ドリンクはオレンジジュースとミルクティーを置いておくから、これも配布役もよろしく。このペットボトルの開け方は以前は説明したやり方ねペットボトルは持ち出し禁止で」

 急ぎ、2階への手前の部屋に子供用の服と下着、バスタオルを多めに置いき、今日の街中案内人の子に銀貨1枚とアニマルズとピノを預けた。

 慌ただしく仕事依頼を出し、自由市場へ向かう。

 今日の俺の案内役はビットだ。まずは、彼らの家の家主であるハイエルさんの店に向かう。



「Gランクだな、通っていいぞ」

 ハンターギルド証見せて門を出る。

 東門を出て左手側には巨大な市場が並んでいる。場所は早いもの順のため、日の出前から準備する者もおり、早朝からざわついている。

 販売品は食料品からアクセサリー、服に武具と様々だ。


「あっ、いた、おっちゃん!」

「おや、ビットじゃないか、どうしたんだ?そんな綺麗な服きて!」

「王都の道案内の仕事をするんで、この服をもらったんだ」

 ぐるりと回って服を見せるビット、少し嬉しそうだ。

「お〜良かったなビット。もしかして御宅が依頼主さんでしょうか」

「はい、サラの宿で宿泊している関係で案内をお願いをしています。ユート・アースと申します」

「ご丁寧に、私はハイエル・マグリートと申します。王都で商いを営んでいる者です。失礼ですが、ユートさんはご観光で?」

「いいえ、仕事できました」

「お仕事ですか?!あれ、ユートさん先ほどアースって名乗っていませんでしたか?!」

「はい、少々商いをしておりまして、少し前からこちらの自由市場でご厄介になっております」

 ハイエルさん見る見る顔色が悪くなるが大丈夫か?

「ももももしかして、アース商会の方でしょうか?!」

「はい、駆け出しの商会ですが商会長をしております」

 あれ?ハイエルさん何か魂が抜けたような顔してるけど。大丈夫か?




「親子三代で孤児の子達に家を提供し続けるなんてとても立派に思いますよ」

 しばらくして復活したハイエルさんと孤児達の今後について話をする。

「立派なのは父親までですよ。私の代で売り払わなければならない事に情けなく思います」

 張り切って店の手伝いをしているビットを見つめ呟く。

「あの土地の借地権はまだハイエルさんの物ですか?」

「はい、ですが今年いっぱいで商業ギルドの物になる契約になってます。引き渡し前までに更地にする業者を探しているのですが中々見つからなく、このままだと違約金が発生してしまい、子ども達にと考えてた借地権の返還金が確保出来なくなってしまいます」

 ここでも同様の手口で商業ギルドが関わってくる。


「ちなみに、ハイエルさんの王都内のお店は?」

「大通り沿いになりますが少し端の方にあります。三階建の一階部分を店舗として使用してましたが、近くに出来た大型の商会の店舗にお客様を取られてしまい今は閉めた状態です。貸店舗にと思いましたが食堂としては少々手狭でして」

「商品は魔道具と日用品が中心ですね」

 店のラインナップを見て答えた。

「大手商会長様に見られてはお恥ずかしい限りです」

「いえいえ、ウチはまだ駆け出しのGランクですし、私自体、まだ商業ギルドに加入さえ出来ない身分ですから」

「??はぁ」


 少し店の話をしたが、やはり孤児達の今後についての心配が大きく

「厚かましいお願いだと承知してますが、どうかあの子達のご支援をお願いします」

 頭を下げてお願いされた。

「そのことですが、ご安心ください。孤児院への入所が出来るようにしておりますので」

 一瞬、驚いた表情で俺をたが、心配そうな表情に変えていった。

「王都の孤児院では城壁の外に出されてしまって、かなり厳しいと伺っておりますが」

「まだ公には出来ませんがご安心ください。私も少々、ここの商業ギルドには思うところがあります。思い通りにはさせません。あっでもしばらく内緒ですよ」

 そして本題に入る。


「よろしければマグリート商会を、アース商会の加盟店になりませんか?」

【次の更新日】 7月28日 火曜日 17時30分


★同日21時に更新★

『ただの猫に転生しました。〜お気楽猫はご近所のスーパーと異世界ダンジョンを駆け回る〜』(猫が主人公)も宜しければお楽しみくださいませ。


引き続き、お付き合いくださいませ。

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【更新スケジュール】

火曜日・木曜日・土曜日 17時30分

日程を変更する場合は【次の更新日】でお知らせします。

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無断転載、無断使用は固くお断りいたします。

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