只今、マリトル王国に潜伏中です。王都ルグナル 7
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今回の物語も楽しんで頂けましたら幸いです。
ショッピングモール。+αでテーマパーク化計画。
ちらりと大商会を覗いたところ、店内には他店は参入しておらず、言うならば昔のデパート要素が多めの作りであった。ならば対抗手段として、小さな店が集まったショッピングモールと決めた。
商業ギルドから嫌がらせを受けている行商人や小さな商会に声を掛け、ショッピングモール+テーマパークへのご参加を願う予定だ。
「箱舟自体ではないですが、いろいろなお店が連なるエリアをと一緒に体験や娯楽で楽しむエリアを作る予定です。その中には子ども達が提案したシアターなども併設したり、ただ単に物を買うだけでは無く、一日楽しめる空間を演出をしてもり上げる予定です」
皆んな顔を見合わせて首を傾げながら戸惑いの表情を見せる。
「すみません。私達には全く想像が出来ないのですが」
確かに、この世界では音楽や劇などの娯楽はあるが、数が少ない。俺が想像している遊園地は想像もつかないであろう。知らない事を想像するのは難しい事だ。
「予想ならⅢでもその要素が多く含まれた物が入ってくると思われますから、驚きますよ」
「今でも充分に凄いと思いますが、更にですか?」
皆んな頷く。
「船が大きくなれば、今のマーキュリーよりも店舗数が増えるのは勿論、だけどそれだけじゃなく特に娯楽系の施設などが増える予定です。まぁ、詳しい事はまとめ役と会ってからになりますし、新たな船を購入した時のお楽しみですよ」
まとめ役と会った時の話し合いの結果次第だが、サイズ的に悩ましいところだ。
ドワーフ達には「地上型箱舟計画には、かなり俺の魔道具品の改造を頼むからその時はよろしく」と伝えておくと、期待を込めたおっさん二人のキラキラな瞳が向けられた。その前に皆んなが頼んだもの忘れずに作ってね。
「そうだ、今更の確認ですけど、ユートさん達って王都に着いたんですよね」
「そうどけど、なんで?」
マリアヌ支店を任せているルイさんが尋ねてきた。
「そうですよね。クイントさんが王都の商業ギルド長にまだ着いていないって連絡が入ったらしくて」
「そう、王都には居るけど何か用事か聞けたら聞いといて」
「分かりました」
既に俺の中では、ガナス3号達と認定した王都の商業ギルドとは関係を持ちたくはない。が、そこは大人の対応で、あっ子供だからそんなことしなくて良いかな?
サテスさん達は既に自由市場で出店中だ。正直、こちらからの用事は無いからな。
自由市場の場所代は銅貨50枚と少々お高めだが、まとめ役がちゃんと管理していたので普通に商売ができてると報告は受けている。
王都から締め出された行商人達は、ここで商売を行っている。
まとめ役がハンターギルドに依頼をして見回りを強化しているので、比較的安全な様だ。
年々締め出された者達が流れてきており、かなりの店舗数へと増加した事で大規模な自由市場となっている。
その一方で、大手商会が幅を効かせる王都内での小規模な店は、ますます経営が難しくなっているが現状だった。
場所は東門を出て北に向かった所にあるとは聞いている。孤児院の事が終わったら、まとめ役の方にもお会いしたいので、サテスさん達の屋台を見に行く時に一度伺ってみる事にした。
翌日は、予定通りサラに孤児達だけで生活しているという家に案内してもらった。
王都の外れ近くにあるボロボロの一軒家だ。
だが、周辺も同じような年季の入った家ばかりなので、普通に溶け込んでいた。
亡くなった持ち主だったお爺さんが「ボロだが雨風はしのげるだろう」っと孤児達に無料で貸してくれていた。
お爺さんが亡くなった後も息子さんが引き継ぎ、そのまま無料で子ども達に使用させくれているそうだ。
だが数年前から王都内の借地料が値上がり、更に現家主の息子さんが営んでいる商会の近くに大手商会の店舗が出来たことで経営が悪化、孤児達の家を引き払う事になってしまった。
大家さんも今年分は捻出できたが、来年は難しいと子ども達に伝えてある。
サラの話によると、当初は借地の返還で戻ってきたお金で今居る子ども達を孤児院にお願いする予定だったが、その孤児院自体が立ち退きされようとしており、どうしたものかと大家のおじさんが悩んでる。と住人の子が話してたそうな。
今、王都にいるストリートチルドレンの殆どが、そんな理由でここ数年で、住むと所を無くした子ども達だと聞かされた。
「ここには何人で暮らしているの?」
「ん〜確か30人ぐらいだったと思うけど、成人してお金が貯まったら次に入る子達の為に出て行くから、人数はその時で違うのよ」
「で、今は仕事に出ていて留守だと」
家の前に到着するが、近所の家も含めてどこも静かだった。
「多分居るわよ。年長者は仕事してるけど、チビ達は居るはずよ」
「あっサラねーたんだ!どーしたのー?ねーたんたち、おしごとでいないよー」
急にドアが開き、舌足らずな喋りをする幼児が飛び出してきた。
「知ってるわよ。私もお仕事でちょっと寄っただけだから」
「ふ〜ん、あれ?そのひとだあれ?あたらちいひと?」
俺を見ながら確認している。
「違うわよ。ここに住む人じゃ無いわよ」
「そっかー」
納得しながらも俺をじーっと見続ける幼女様。困った時はスマイルで誤魔化す!
「あー!ユーノ!お外でちゃダメだってにいちゃん達に言われてるのに出てるー!!」
「ちがうもん!サラねーたんがきたから、でただけだもん!」
そう言いながら、急いで家の中に戻って行った。よく見ると多くの小さい顔が家の中から覗いていた。
「ちびっ子って何人いるか知ってる?」
「多分暮らしてるのは7、8人だと思うけど近所の子も一緒に居るはずだから今の家にいる人数は分からないわ」
覗いてる子供達を見てサラが教えてくれた。
「食べ物出すから子ども達に渡してあげて、俺だと警戒するかもしれないから」
「え?何か持ってるの?手ぶらだよね」
「あぁ、俺アイテムBOX持ちだからほら」
そう言ってパンを出すと、中からちびっ子達がわらわら飛び出してきた。警戒しなさい!ちびっ子どもよ。
凄い熱い視線で見つめてくる(パンを)。準備をしてサラに手伝ってもらいながら配給していく。
「はい、ここで手を洗ってからじゃないと特別なパンは貰えません。順番に並ばない子にもあげません」
しっかりと列をなして並ぶちびっ子達。
20人ほどかな?んあれ?まだ10人追加で居たのか。
「ミルクはコップに注ぐから自分では注がない事、こぼしたら大変よ!」
そうサラに言われ素直に並びミルクを受け取る。あれ?さっきよりまた増えたような…。
「近所の子も集まって来てる見たいね。日中は親が働いてるからチビ達は野放しなのよ」
野放しって言い方…。でも確かに野放し感が万歳だな。
どこからかやってきたチビっ子総数50名以上いらっしゃいますな。
「ふわふわパンだ!」「なんか赤いの入っててあま〜い!」「ミルクおいちーね」
喜んでくれて何よりだ。では最後に、
「変な人について行ってはダメだよ」
「「「「「は〜い」」」」」
「食べ物あげるからって言ってもダメだよ」
「「「「「………」」」」」
「お返事は?」
「「「「「…はい」」」」」
声が小さいな。
【次の更新日】 7月21日 火曜日 17時30分
★同日21時に更新★
『ただの猫に転生しました。〜お気楽猫はご近所のスーパーと異世界ダンジョンを駆け回る〜』(猫が主人公)も宜しければお楽しみくださいませ。
引き続き、お付き合いくださいませ。
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