只今、マリトル王国に潜伏中です。王都ルグナル 3
ブクマ!ポイント評価★!リアクション!ありがとうございます!!
今後とも、ブクマ!ポイント評価★!リアクション!よろしくお願いします。
今回の物語も楽しんで頂けましたら幸いです。
王都の商業ギルドの手口は酷かった。
商業ギルドのランクを無理矢理上げさせいている。
ランクの高い店が多く担当の管轄地域にあると、自国や他の国の商業ギルドに幅を効かせやくすなる。王都では大きな商会を優遇しすぎ、小さな個人店は潰れていく傾向にあった。
「宿も商業ギルドからの圧力で、『行商ランクは泊めさせるな』というお達しが出ているようですし、宿自体も自分のランクを下げるお客はお断りしているようですね」
レベルという数値化の弊害なのかもしれない。
前世もテストやタイムなど数値での評価はあったが、目に見えない部分の評価もそれなりに存在する。
だがこの世界は、魔法やスキルが全てレベルという数値として目に見える分だけ、『数値』に対する信用度が前世とは桁違いに重要視されている。
努力する姿勢よりも、その結果の数字が全ての価値観。
そう言えば小学校の頃、クラメイトが急に「オレ、世界で一番の有名人になる」宣言していた奴がいた。
周りの子が「何で?」と質問したら「分からんけど今そんな気がした」と答えた、すごい奴を思い出した。
個人レベルの数値化が見えない世界で良かったねぇ。と頭をよぎった。(閑話)
「今日、孤児院の子達と一緒に依頼を受けたんだけど、かなり生活が厳しいって言ってたな」
宿までの帰り道に今の生活事情に関して色々話をしていた。
「孤児院は主に教会が運営をしてますから、どこも寄付だけでは中々賄えない部分はありますし、特にこの王都では教会までもが立ち退きを命じられているぐらいですからね」
「えっ教会が立ち退き!?」
流石に驚く。何かしたのか?教会?!
「表向きは借地代の急激な値上げによって支払いが出来なくなった為ですが、裏では大手の商会の店舗誘致のため広い孤児院の土地が欲しかったのでしょう」
クズだ。俺の中で王都の商業ギルドは『ガナス3号一味』に決定した。
ちなみにグリムモア王国の王達は、元祖ガナスより先輩である為、ガナスの称号は無いが立派な『クズ』である。
「孤児院ってどのくらいの資金で運営してるの?」
近くに居たセルジュオさんに尋ねてみる。
「ん〜そうですね。規模によりますが、おそらく一人あたり年間で銀貨20〜30枚と言ったとこでしょうかね。ですが、実際はもっと切り詰めているはずですからその半分で運営しているのかも知れません」
10の鐘の音が聞こえてきた。
「明日からだよね自由市場に出店するの」
「はい、小売専門で行います。セナルトさん達も一緒に参加予定です」
「頑張ってね。明日から三日間ほどは手伝えないけど、用事が済んだら一度自由市場に顔を出すよ」
「わかりました。そう言えばドイさん達が自動車が完成したと伝言を受けました」
「早!相変わらず凄いね。分かった明日の夜にでも行ってみるよ」
「おはよう」
「「「「「「「「「「「「おはよう」」」」」」」」」」」」
昨日のメンバーがやって来た。眠たそうなちびっ子のルエムも手を引かれながら一緒にいる。
無理しなくても良いのにと伝えたら「置いてったら後が大変だ」そうな。ちっちゃくても仲間外れは嫌だよね。
行き先は3つの孤児院の内、まずは塀の外に孤児院と共に、引っ越しをするこのになった教会を訪ねる事にした。
「オレたちがいう事じゃ無いかも知れないけど、孤児院なんて行ってどうするんだ?観光場所の案内じゃ無いのか」
孤児院チームの代表の一人であるアーサーが皆んなの疑問を問いかけてきた。
「ちょっと、3つの孤児院に用があるんだ。もしかしたら他の孤児院のこれからに関係してくる事だからね。必要になったらシスターたちを呼んできてもらうかも知れないから、その時はよろしくね」
皆んな顔を見合わせて、俺の顔をみる。
「なぁ、ユートって何もんだ?俺たちとかなり違う感じがする」
「何者って…、アースって商会知ってる?」
まだ王都の一部しか知られて無いだろが尋ねてみる。
「知ってるぜ!空飛ぶ船だろ!」
「オレも知ってる!吟遊詩人が歌ってたぜ。飲み屋では一番人気だぞ!」
「しすたーがけしょうすいほしいって言ってた」
意外と知られてた。
「そこの商会長」
「「「「「「「「「「「「マジでか!!」」」」」」」」」」」」
「マジで」
この12人は全員が孤児で、3つの孤児院と孤児だけの集る家で別々に生活している。
初めは縄張り意識が強かったようだが、一緒に仕事した方が効率が良いことに気付いてからは、一緒に連むようになったそうだ。
今回のメンバーには居ないが、サラの言ってた家の子達とも組むことも有るようだ。
孤児院に着くまで質問の嵐だった。
特に食に関してだが、やたらと詳しいくてちょっと驚いた。
「ハンターになった兄ちゃんから聞いたんだマリアヌで食べたって」
「商人のおっちゃんが噂してたよ」
「飲み屋でハンターのおっちゃん達が話してたのを聞いた」
なるほど、『飲み屋で』の子供が立ち聞きに関して気になるが、そういう情報網ね。
「これアースパンじゃ無いけど、甘いドーナツっていうお菓子だけど食べてみる」
「「「「「「「「「「「食べる!」」」」」」」」」」」」
歩きながらムシャムシャ食べてる。それも凄い勢いで。
まるでハムスターの様に頬を目一杯に詰め込みながら食べている。
「こんな美味しいものが有るんだ〜もぎゅもぎゅ」
「もぎゅもぎゅ、にーたんたち、もぎゅもぎゅ、うそついてなかったね」
「もぎゅもぎゅ、大人になったら腹いっぱいドーナツ食べるんだ!」
「ねー、もぎゅもぎゅ、船はどこに有るの?」
食べるか、喋るか、同時だから口が忙しい。
「近くに有るけど見えないように隠して有るんだ」
「「「「「「「「「「何で!隠してるんだ?」」」」」」」」」」」」
「まだ秘密にしとかないと、この国の貴族たちが煩いだろうからね」
「「「「「「「「「「なるほどね〜」」」」」」」」」」」」
子どもだけど、大人事情を理解している。
確かに意外と子どもは、大人の行動や発言を読み取る。特に身を守る親が居ない子は尚更だ。
それもスキルと言えるのだろう。
流石、住人だけあって、大人たちへの取次が早い。
俺がアース商会の会長で寄付を申し出ていると伝えたのだろう。
慌てて、牧師さんがやって来た。
応接室の様な場所に案内され、代表の牧師さんと寄付も話をする前に、少しばか立ち退きに関して詳しいお話を伺う。
「二つの孤児院を閉鎖と、ここの立ち退きに応じる事で、城壁の外の土地の購入資金と新しい孤児院の建築資金が何とか賄えることができ、二つの孤児院で暮らしてた子も受け入れるように進めてはいます。ですが、城壁の外となると建築を受けてもらえる業者が見つからなく、このままでは立ち退き期限が来てしまい、住むところが無くなってしまいそうなのです」
まさか、既にピンチ状態にあった。
「土地の代金はおいくらでしたか?」
「金貨2枚です」
城壁の外は意外と安いな。安いだけあって王都からかなり離れた場所の様だ。
「金額は気にせず地続きで買えるのはどの程度まで可能でしょうか」
不思議そうな顔をする牧師さん。だが大手商会からの寄付を考えれば、ただの世間話だ気にしない様にして話をする。
「10倍ほどの広さまでは所有が認められています。ただし個人名義ですと2倍です」
「わかりました。では地続きで購入できる個人では無い『孤児院名義』の土地で最大で購入をしてください」
まさかの提案に驚く牧師さん。
「安心してください。資金は全て私が払います」
【次の更新日】 7月11日 土曜日 17時30分
同日更新の『ただの猫に転生しました。〜お気楽猫はご近所のスーパーと異世界ダンジョンを駆け回る〜』(猫が主人公)も宜しければお楽しみくださいませ。
★21時に更新★
引き続き、お付き合いくださいませ。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
【更新スケジュール】
火曜日・木曜日・土曜日 17時30分
日程を変更する場合は【次の更新日】でお知らせします。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
無断転載、無断使用は固くお断りいたします。




